「今から何を勉強しておけばいいですか」と小学生の保護者によく聞かれるんだけど、中受を目指さないならやたら問題集をやらせるより、子供の好奇心を育てることの方を大切にして欲しい。中学生を見ていると、好奇心旺盛な子がやっぱり最後には勝つ。好奇心があれば、知識はいくらでもついてくる。」
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ひとつ引用しましたが、どうでしょう。とてもすんなりと頭に入ってくるうまい文章だと思います。しかし、この文章の最初の一文は徹底的に主語がありません。「聞かれる」「目指す」「やらせる」「育てる」「して欲しい」すべてです。また、これに「私」などの主語を補えば、よい文章は台無しです。
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この文章の情報構造は、次のようになっています。 (…保護者によく聞かれる)が、その保護者が(…目指さない)なら、そういう目指さない人が(…やらせる)より、目指さない人は(…育てること)を…(大切にして欲しい) 接続助詞でつながって、短い節が連鎖しています。
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それぞれの節が実質的にその中核となる名詞的な意味を持ち(専門用語で言うと「主辞内在関係節」と酷似した形で)次の節の主語の内容を事前に用意していくため、とてもわかりやすいのです。これは、前に書いた古典語の特色でもあります。
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(ミノムシの親が)「……待てよ」といひおきて、逃げていにけるも知らず、風の音を聞き知りて、八月ばかりになれば、「ちちよ、ちちよ」と、はかなげに鳴く、いみじうあはれなり。(枕草子)
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(ミノムシの親が「……待ってろよ」って言い置きして逃げてっちゃった)、それも(子供は…知らない)で、その知らない子供は(風の音を聞き分けて)、その聞き分けた子供は(八月頃になると……心細そうに鳴く)、その鳴くのが(……良い)。
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私は日本語で、人を引きつける「わかりやすい」「よい」文のひとつの典型は、このタイプのものだと思います。もちろん、ビジネス文書はまたこれとは違うと思います。しかし、主語・述語のドグマによって、こういうよい文章を「悪文」だと誤判定することがないようにしたいと思います。
@keishinkanShow this thread -
もうひとつよい例を。「100億円稼いで、実家近くに50階建てのタワマン建てて、その最上階から毎日絶景を眺めて暮らすのが夢だったんだけど、ドローンで150mの高さから4K動画撮影したら、そっちの方が絶景だった。タワマン建てる前にこれに気がついたおかげで100億円節約できた。」
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上は、上手な文章についてツイートして有名なふろむださんのサブアカウントからのツイートからの引用でした。これもまったく主語がありませんが、内容はクリアです。 https://twitter.com/fromdawn
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このふろむださんのツイートを読むと、内在するリズムと節どうしの繋がりの良さとわかりやすさを感じますが、その背後に、古典語から現代口語にまで共通して存在する日本語の基本構造を、自由に活用することができる文章力があるからだと思います。
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