こんにちは ピパーチです




GWに 半日だけスカイプ参加した東京勉強会。


問題文を解きながら

引っかかる箇所について 解法や意見を言いながら

解いていったのですが



S造のメタルタッチの話題になった時

誰かが言いました。。。



「メタルタッチって結局 何?」


「メタルタッチで接合出来ない箇所が多いから

なんでこれを使うのか よく分からない」




。。。という声が聞こえてきて



「メタルタッチは 鋼材の断面を削ってザラザラに

なったところに噛ませて 接合するものですよ」


と答えたピパーチですが

それ以上は全く説明が出来ず。。。σ(^_^;)



どういう箇所にOKで

どこに使うとNGなのか、も曖昧だったので



出題のされ方を見ながら 書いておこうと思います



○ メタルタッチ



高層鉄骨造の下層箇所の柱継手方法。
柱軸力が非常に大きく引張力が殆ど生じないことを利用し

柱軸力を上下部材の接触面で直接伝達させる。
この面接触で全軸力の約半分を伝える



Web講義にも載ってました
https://www.19get.com/user_19get/update/contents/webcourse/07_seko/09_tekkotu.html




メタルタッチの接触面はツルツルに磨き

(ごめんなさい、ザラザラではなかったですm(_ _)m)

相互の部材を密着させることによって

大断面の鋼材を接合することが出来るのだそうです




メタルタッチはこのように出題されています



構造文章コード14253


鉄骨構造の柱の継手部分の
いずれかの部分においても

引張応力が働かない場合には,

圧縮力及び曲げモーメントの全部を
その接触面によって伝達するメタルタッチ継手を

用いることができる.



継手って 全ての力を伝えることは

出来なかったのでは(-"-;A??

怪しいので答えは☓。




→答え ☓




(解説)


柱継手に引張応力が生じない場合には,

接合部端部を削り仕上げとし,
密着させるメタルタッチ継手として,


圧縮力及び曲げモーメントの
それぞれ1/4(柱脚では1/2)以内を接触面により
直接伝達するものとみなすことができる.




。。。やっぱり^^;


メタルタッチ継手が伝える力は1/4以内ですね!

あ、柱では1/2以内!要暗記!



もう1問、構造文章題から。




構造文章24162


柱の継手部分において,

断面内に引張応力が生じていなかったので,
柱の端面を削り仕上げとし,密着する構造として,
その部分の圧縮力及び曲げモーメントの

1/4を接触面から伝えるものとした.



メタルタッチ継手と書かずに

「削り仕上げ 密着する構造」って書いてる 笑

柱では1/2以内の力を伝える、と

さっきやったので答えはバツ。



→答え マル




あれっ( ̄Д ̄;;!?

柱にメタルタッチ継手を使う場合は

1/2の力を伝えるのではなかったの!?




(解説)


柱の継手位置で,断面に引張応力を生じるおそれがなく,
接合部端面を削り仕上げなどにより

密着させる構造(メタルタッチ継手)
とした場合は,


圧縮力および曲げモーメントの
それぞれの1/4は接触面より

直接伝達するものとみなしてよい.




。。。あっ  「柱の継手」は1/4の力を伝達

「柱の脚部」は1/2の力を伝達、なのね。。。!(´Д`;)



これはー。

試験で出たら確実に間違えていたはずー^^;

今 確認しておいて良かった 笑




施工の問題でも 出てました!



施工コード08141



柱の継手部分において,

断面内に引張応力が生じていなかったので,
柱の端面を削り仕上げとし,密着する構造として,
その部分の圧縮力及び曲げモーメントの

1/4を接触面から伝えるものとした.



ああ これも メタルタッチ継手とは書いていない^^;

「削り仕上げ」「密着する構造」ときたら

メタルタッチ継手、と覚えなきゃー(゜д゜;)


ええと。。。柱脚以外の箇所なので

力の1/4を伝える、と。答えはマル!



→答え マル



。。。よしっ(^O^)



そして 気になっていた

「メタルタッチって 何で使うの?」という疑問。。。



使える場所が少ないのに どうしてわざわざ

メタルタッチ継手を使うのか(?_?)?



調べてみて分かりました。。。




参考にしたサイトです

ekouhou.netより

http://www.ekouhou.net/%E9%89%84%E9%AA%A8%E6%9F%B1%E3%81%AE%E6%8E%A5%E5%90%88%E6%A7
%8B%E9%80%A0%E3%81%8A%E3%82%88%E3%81%B3%E9%89%84%E9%AA%A8%E6%9F%B1%E3%81%AE%E6%8E%A5%E
5%90%88%E6%96%B9%E6%B3%95/disp-A,2007-308967.html


~完全溶込溶接による接合方法の場合、
大きな軸力や曲げ力が作用するような接合部は、
鉄骨柱の断面が大きくなって板厚が大きくなるため、


溶接量が非常に多くなって

柱の建て方の施工効率が悪化する。



また、高力ボルト接合方法の場合には、
柱の接合部が大面積となるため、

必要なボルトの本数が増えたりボルト径が大きくなり、


それに応じて、ボルトを通す孔の数が増えたり

孔径が大きくなる。
そのため、鉄骨柱の断面欠損が増大して、

有効断面が小さくなってしまう~



なるほど~(・∀・)


溶接だと施工効率が悪くなる場合があるし

高力ボルトだとボルト数が増えて有効断面積が

小さくなることもある。。。



そういう時に メタルタッチ継手を使うんですね!

納得(^O^)




さらに



~発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、
鉄骨柱の接合部において柱の傾きを補正することができ、
しかも接合部の断面が大きくなっても
施工性に優れた鉄骨柱の接合構造および鉄骨柱の
接合方法を提供することを目的とする



このメタルタッチ接合方法は、
鋼管のような閉断面の鉄骨柱の接合には適用できるものの、
H形鋼のような開断面の鉄骨柱の接合には適用できない~




とあります。。。


このサイトは特許をとったメタルタッチの商品についての

サイトなのでこのような記述なのですが



S造の建入れ直しは今まで疑問ではありました。。。

倒れが許容範囲外だったら

あちこちの高力ボルトを締めたり緩めたりして

(出来るのそんなこと!?)

調整するのかな。。。?





すごく大変そう、と思っていたのですが



メタルタッチ継手で 傾きを補正するのなら

ボルト締めよりも比較的容易に

傾きを直すことが出来そうです



でも これで合っているか

ボルトや溶接した部分でも傾き調節が出来るのか

質問してみます。。。^^;



分かったら 追記しますね(^O^)



お恥ずかしい。。。(@Д@;



今まで S造の建入れ直しは

ターンバックルを使いつつ

ボルトや溶接を少しづつ直していくものだと

本気で思っていましたよ。。。(。>0<。)



そうではなくて




【建入れ直しのやり方】



ターンバックルを仕込んだワイヤーロープを張り

倒壊防止ワイヤーロープを張り

それを緊張させて修正する。



ターンバックル付き筋交いは

建入れ直しに使用してはいけない

ターンバックルの代わりにレバーブロックを

使用することもある


建入れ直し、歪みとりともいう




。。。ターンバックルを緊迫させて修正することが

建入れ直し、なんですね!



大きな誤解。。。(´□`。)



決して 施工を耳スルーしていた訳ではなく

ターンバックルを使いつつ←※間違いです

各継手を直すものだと勘違いしていたんですねー


注:ターンバックル付き筋交いは建入れ直しに使用不可



こんな勘違い 私だけ??



ネットで検索して初めて知りました。。。トホホ


最後に 非常に驚いたメタルタッチの

使用例を。






神戸ポートタワーです。



なんと!!

この神戸ポートタワー、



ジョイント部分が全てメタルタッチ なんだそうです!



びっくり∑(゚Д゚)!!



※神戸ポートタワー
http://www.nikkenren.com/publication/ACe/ce/ace1107/bcs.html




これを見たら もう 

メタルタッチをバカに出来ないですねヽ(゚◇゚ )ノ



引張応力が生じなければ 

こんな巨大な建築物にも採用出来る!



メタルタッチ、 見直しました。。。(^O^)

( いや 知らなかっただけ^^; )














。。。。。。。。。。




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