【競馬・ボート・競輪】[競馬]ニュージーランドT ファラオ、ウォッカに捧げるV2019年4月7日 紙面から
「第37回ニュージーランドT」(GII・6日・中山・芝1600メートル)は、先手を奪った単勝4番人気のワイドファラオが粘りきり、未勝利戦から2連勝で重賞を制覇した。内田博幸騎手(48)は同レース3勝目、角居勝彦調教師(55)は初勝利。2着メイショウショウブ、3着ヴィッテルスバッハまでの上位3頭が「NHKマイルC」(GI・5月5日・東京・芝1600メートル)への優先出走権を獲得した。1番人気のアガラスは4着だった。 最内から抜群のスタートを切ったワイドファラオが中山の急坂で後続を突き放していく。2番手から詰めていったメイショウショウブが盛り返して首差まで詰め寄るもそこまで。「ウオッカ追悼競走」と銘打たれたレースを、その名牝が所属した角居厩舎の後輩快速先行馬が押し切った。 「スタートが速いし、前走は番手からの競馬もしていた。主張されれば2番手も考えていたけれど、案外来なかったからね。この馬のリズムで行こうと思った。スピードを生かして中山のきつい坂を駆け上がってくれました。楽しみだね」。笑顔で検量室を出てきた内田が胸を張った。 今回は昨年の12月8日に未勝利戦を勝って以来のレース。本番へ向けての上積み余地はもちろん、レースセンスに奥もありそうだ。3角では外からミッキーブラックが一気にまくってきたが、全く動ずることなく受けきった。「こっちも反応が良かった。まくり切らせなかった。番手でも競馬できる馬だからね。(東京も)いいと思うよ」。ジョッキーはもう一つ上の舞台でも好走できそうな手応えがある。伏兵多彩な3歳マイル路線に、新星が名乗りを上げた。 (若原隆宏)
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