【プロ野球】優等生? ゲレーロ特大V弾で巨人6連勝 「仕事に集中」2019年4月6日 紙面から
◇巨人3-2DeNA巨人が6連勝を飾った。2-2の7回、ゲレーロの中越えへの3号本塁打で1点を勝ち越した。菅野は1回にソトと筒香にソロを浴びたが、その2失点だけで完投し、今季初勝利を挙げた。DeNAの今永は一発攻勢に屈した。 ◇ ハマっ子たちの度肝を抜いた。同点の7回だ。先頭の巨人・ゲレーロが横浜スタジアムのバックスクリーンにぶち当てる勝ち越しの3号ソロ。DeNA・今永の146キロストレートを「うまくたたけた」と完璧な手応えの打球の行方を見届け、ゆっくりと走り出した。 2015年6月3日の交流戦でソフトバンクの柳田が放ったバックスクリーン破壊弾に匹敵する、驚愕(きょうがく)の推定145メートル弾。飛距離だけでなく、チームを6連勝に導く価値も特大級の決勝弾に「2-2の均衡を破れた。菅野が投げていたし、チームにとっても貴重な一打」と胸を張った。 打席に入る前に、ベンチからスペイン語が飛んできた。「パラメリオ! パラメリオ!」。声の主は丸で、意味は「センター返し」。昨季まで広島で多くのドミニカ人選手とプレーし、スペイン語を少々解するFA戦士のアドバイスは効果てきめんだった。それまで左飛、遊ゴロと引っ張って凡退していたゲレーロは助言に従い、「良いバッティングにつながった」と笑顔で感謝した。 17年に中日で35本を放った本塁打王も、巨人に移籍した昨季は15本止まり。2軍調整中に高橋前監督との面談を拒否する造反騒動も起こし、すっかり問題児扱いされた。復帰した原監督には春季キャンプ初日から個別指導を受けるなど気に掛けてもらい、のびのびとプレーしている。 開幕戦こそスタメン落ちしたが、5番に繰り上がったこの日は値千金の決勝弾を放ち、「打順にこだわりはない。監督が置いてくれたところで仕事に集中するだけ」。すっかり優等生に変貌したゲレ砲がいる限り、巨人の勢いは止まりそうにない。 (小林孝一郎)
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