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  4. NTTグループの社会貢献活動

事業を通じた価値創造

地域社会に対する価値創造

NTT西日本グループの社会貢献活動

良き企業市民として社会と共生していくためには、単なる金銭的な援助だけでなく、地域と一体となって社会貢献活動に積極的に参加し、継続的に実施していくことが必要です。その活動を通じて、ともに感動し、ともに成長しながら、より良い未来を創造する社会貢献活動こそ、NTT西日本グループが行うべき活動であると考えています。

またNTTグループでは、人材派遣社員や契約社員を含むNTTグループで働く全ての社員、パートナーの皆さま、NTTグループのCSRに賛同する退職した方々が「チームNTT」の一員として、社会貢献活動に取り組んでいます。

社員の社会貢献活動への支援

●マッチングギフトプログラム

社員の募金・寄付活動に会社も賛同し、その寄付先に会社からも寄付を行うプログラムを実施しています。2012年度は14団体に対して寄付しました。

●ボランティアギフトプログラム

社員が長期にわたって活動している施設などに会社から物品を寄贈するプログラムを実施しています。2012年度は2団体に対して寄付しました。

●社内表彰制度

社会貢献活動に積極的であると推薦を受けた社員や組織に対して、社内表彰を行っています。2012年度は2名の社員に対し、個人表彰を実施しました。

文化財の保護

●「NTT西日本文化遺産」

NTT西日本には、古くは大正時代に建造され、国から重要文化財や登録文化財に登録されるなど歴史的にも貴重な「建築物」が数多く残っています。また、「美術品」についても、重要無形文化財保持者、つまり人間国宝に認定されたり、文化功労者に選定されたような日本を代表する方々が制作した絵画、陶器、書画等が多数あります。

これらNTT西日本が保有する文化遺産について、それぞれの貴重な価値を維持し、次代にしっかりと引き継いでいくため、本年(2013年)「NTT西日本文化遺産」登録制度を導入しました。

具体的には、「建築物」では1960年までに建設され、文化財登録等や日本建築学界等に記載されている歴史性の高い建築物、「美術品」では国等の指定重要無形文化財保持者(人間国宝等)が制作した「陶器・人形」や、日本を代表する書道家の「書画」等の文化的価値の高い美術品等を「NTT西日本文化遺産」として認定しました。

●旧京都中央電話局西陣分局(京都府京都市)<京都支店保有>

旧京都中央電話局西陣分局(京都府京都市)<京都支店保有>

「旧京都中央電話局西陣分局」は、1921年に竣工し、翌年からサービスを開始しました。大正モダン溢れる新しい創造的な建築物として歴史性・芸術性が高く評価され、2006年に国の重要文化財に指定されました。また、近代建築の記録と保存を目的とする国際学術組織である、「DOCOMOMO(ドコモモ)」にも選定されています。

●旧京都中央電話局上分局(京都府京都市)<京都支店保有>

旧京都中央電話局上分局(京都府京都市)<京都支店保有>

「旧京都中央電話局上分局」は、1923年に竣工。翌年の1924年から営業を開始し、「京都中央電話局上分局」として36年間の役目を果たし、1959年に廃局しました。竣工からまもなく90年が経とうとしている「旧京都中央電話局上分局」は、現存する鉄筋コンクリート造の電話局舎のなかで最も古い貴重な建造物であり、1984年6月1日には、京都の街並みに映える歴史的建築物として京都市登録有形文化財に登録されました。

●旧姫路郵便局電話分室(兵庫県姫路市)<兵庫支店保有>

旧姫路郵便局電話分室(兵庫県姫路市)<兵庫支店保有>

「旧姫路郵便局電話分室」は、1930年に竣工し電話交換業務を開始しました。その後、通信サービスの多様化・高度化にともない104番号案内業務へと引き継がれ2007年まで使用され、現在はレストラン・ウエディング事業者にサブリースし活用されています。姫路城の中曲輪の城門である総社門跡の石垣ほど近くにあり、シンプルで重厚感漂うモダニズム建築は、2002年には姫路市から 都市景観重要建築物に指定されるなど姫路市の景観を形成するうえで優れた建造物として評価されています。

●旧芦屋郵便局電話事務室(兵庫県芦屋市)<兵庫支店保有>

旧芦屋郵便局電話事務室(兵庫県芦屋市)<兵庫支店保有>

「旧芦屋郵便局電話事務室」は1929年に竣工し、翌年の1930年から、電話交換業務を開始しました。1986年には営業窓口や事務スペース機能のための局舎としてリニューアルされますが、組織再編後は空室状態になりました。2005年、資産利活用のためにサブリースという新たな試みを採用しレストラン&ウエディング施設へコンバージョンしました。そして2011年には、長い間、大切に使い続けている優良建築物として「第20回BELCA(ベルカ)賞」のロングライフ部門を受賞しました。

●旧門司郵便局電話課庁舎(福岡県北九州市)<北九州支店保有>

旧門司郵便局電話課庁舎(福岡県北九州市)<北九州支店保有>

北九州門司港には当時の面影を偲ばせる古い街並みが多く残され「門司港レトロ」と呼ばれる観光スポットとしてにぎわっています。その門司港地区のレトロ建築を代表する 建築物のひとつが「旧門司郵便局電話課庁舎」です。1924年に竣工。1990年には1階部分を門司電気通信レトロ館とし、移り変わる電信電話機の博物館として無料で公開しています。1992年には、第6回北九州市建築文化賞を受賞、2009年には近代化産業遺産として、建物および所蔵物が認定されました。

●旧宇治山田郵便局電話分室(三重県伊勢市)<三重支店保有>

旧宇治山田郵便局電話分室(三重県伊勢市)<三重支店保有>

「旧宇治山田郵便局電話分室」は、伊勢神宮外宮のほど近くに北欧建築の影響を色濃く残したモダンな建築物としてほぼ建築当時のまま保たれています。手動の電話交換所として建てられたこの局舎は、その後自動交換機の導入などにより1955年から伊勢健康管理所として使われ、1985年には伊勢市立郷土資料館が施設内に設置されました。さらに現在は、レストラン施設と伊勢市商工会議所にサブリースしながら歴史的建造物の保存に努めています。竣工から90年近く経っていますが、これまで復元的改修を行っているため新築時の原形をとどめており、建築学上貴重な建物であるため各方面から保存の要請を受けています。

●旧鹿ケ谷寮(京都府京都市)<本社財務部保有>

旧鹿ケ谷寮(京都府京都市)<本社財務部保有>

「旧鹿ケ谷寮」は、京都岡崎・南禅寺界隈の別荘庭園群に建つ木造2階建、桟瓦葺寄棟造の中規模な近代和風建築であり、大礼参列者の宿舎にも供された重要な遺構です。1925年に竣工し、その後所有者が変遷、改修の手が加えられながらも、現在和カフェとして活用されるなど文化的価値を損なうことなく「もてなし」文化の発信・実践の場として、使われ続けています。

●陶壁「赤ヶ嶺・白ヶ嶺」<静岡支店保有>

陶壁「赤ヶ峰・白ヶ嶺」<静岡支店保有>陶壁「赤ヶ峰・白ヶ嶺」<静岡支店保有>

日本を代表する山、「富士山」のお膝元、静岡支店には富士山の表情を見事に捉えた2つの陶壁が収蔵されています。それが静岡支店城東ビルに収蔵されている「赤ヶ嶺」と静岡支店沼津北ビルに収蔵されている「白ヶ嶺」です。この作品は、1981年に、新築する厚生施設「鷹匠会館」に富士山をテーマとした作品の制作を陶芸家・加藤卓男氏に依頼したものです。陶芸家・加藤卓男氏は、美濃焼の伝統を継承する一方で 400年間技法が途絶えていた幻の名陶ラスター彩の復元に世界で始めて成功。これらの功績により1995年に国指定重要無形文化財保持者(人間国宝) に認定されました。

●備前焼「花器」<岡山支店保有>

備前焼「花器」<岡山支店保有>

備前焼とは岡山県備前市周辺を産地とする陶器、炻器。日本六古窯のひとつに数えられ、平安時代からの1000年の歴史を有します。こうした長い歴史を持つ備前焼は重要無形文化財に指定されており、その備前焼に関する高度な「わざ」を取得した個人等は重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝として認定されています。備前焼の人間国宝は現在に至るまで5名が認定されていますが、そのひとりが「花器」(かき)の作者であり、茶陶に独自の境地を開き、ろくろ技術の最高峰を極めたといわれる山本陶秀氏です。
岡山支店では、そのほかにも、備前焼の名匠として岡山県指定重要無形文化財に認定された各見政峯氏の「壷」と「皿」、松井與之氏の「壷」を「NTT西日本文化遺産」として認定しています。

備前焼「花器」<岡山支店保有>

●九谷焼「耀彩鉢・黎明」<熊本支店保有>

九谷焼「耀彩鉢・黎明」(ようさいばち・れいめい)<熊本支店保有>

直径30センチの器全体に色釉(いろぐすり)を埋め尽くし、その微妙な色の変化の美しさと、夜空に煌(きら)めくオーロラのようなグラデーションの輝きを持つ九谷焼の名品です。作者は、濃淡の変化の美しさ、色のコンストラストの美しさを表現する独自の様式を確立し、彩釉磁器(さいゆうじき)としてはじめて人間国宝に認定された3代徳田八十吉氏です。

●琉球陶器「線彫魚海老紋花瓶」<沖縄支店保有>

琉球陶器「線彫魚海老紋花瓶」(せんぼり うおえびもん かびん)<沖縄支店保有>

魚やエビなど、沖縄の海に棲む生物をモチーフに、線彫りという技法で図案化し、釉薬で素朴な色合いをかもしだし登り窯で丁寧に焼き上げた、力強さと躍動感に溢れた陶器です。作者は、沖縄古来から続く壷屋焼き(つぼややき)の伝統をもとに、独自の技法で作品作りを展開し、琉球陶器としてはじめて人間国宝に認定された金城次郎氏です。

●博多人形「上方舞」<福岡支店保有>

博多人形『上方舞』<福岡支店保有>

博多人形の歴史は古く、17世紀の初めに遡ります。黒田長政が福岡城を築いた時、鬼瓦の細工物から焼き物作りの技法を学んだ職人が、優れた作品を藩主に献上したのが始まりとも言われています。博多人形には美人もの、歌舞伎もの、能もの、風俗もの、道教や仏教の人物像、童もの等に大別されますが、「上方舞」は、能の動きを基本に歌舞伎や浄瑠璃の要素を加えたもので、優雅な落ち着いた舞をあでやかに表現しているのが特徴です。作者は、福岡県指定無形文化財に認定されている西頭哲三郎氏です。

●萩焼「彩文 鉢」<山口支店保有>

萩焼「彩文 鉢」<山口支店保有>萩焼「彩文 鉢」<山口支店保有>

萩焼は「一楽二萩三唐津」といわれ古くから茶陶(ちゃとう)として珍重されてきました。その伝統を超える陶芸の美しさを追及し、器形そのものの造形と釉とのかかわりをテーマとした独創的な逸品が、「彩文 鉢」(さいもん はち)です。作者は、萩(はぎ)焼の伝統に現代性を加味した作品を精力的に発表し、萩焼を芸術にまで高めた作家としてその業績を讃えられるとともに芸術院賞をはじめ数々の賞を受賞、ついには文化功労者・日本芸術院会員に列せられるに至った吉賀大眉氏です。

山口支店では、そのほかにも、萩焼で最も伝統と格式を誇る名門名跡であり、山口県指定重要無形文化に認定された11世 坂高麗左衛門氏の「壷」も「NTT西日本文化遺産」として認定しています。

●絵画「女性像」<広島支店保有>

絵画「女性像」<広島支店保有>

柔らかな曲線と色調で描かれた作品は、訪れた人たちに洗練された感覚と美意識の高さを感じさせ、優美でロマンティックな心地良い空間を醸成します。作者は東郷青児氏。甘美で幻想的な女性像を描いた画風を確立して大衆の人気を博し、本や雑誌、包装紙などに多数使われるなど昭和の美人画家として一世を風靡しました。こうした功績を認められ、日本芸術院会員に列せられるとともに、1978年死去後、文化功労者を追贈されました。

●書画「虎嘯(こしょう)」<本社総務部保有>

書画「虎嘯(こしょう)」<本社総務部保有>

「虎がほえること。英雄・豪傑が世に出て活躍することのたとえ」を意味し、金箔全紙に書かれた幅190センチ、高さ91センチの額装を施した大きな作品で、NTT西日本 本社1階玄関ロビー壁面に設置しています。この作品の見どころは美しい文字を追求し、それを極めた書家の巧みな技が注ぎ込まれているところであり、字と字の間、紙とのバランスを一瞬にして考え、迷いもなく書き上げた作品です。作者は、日本を代表する書道家20人に選出される江口大象氏です。

●書画「文質彬彬」<愛媛支店保有>

書画「文質彬彬」(ぶんしつひんぴん)<愛媛支店保有>

繊細に書かれた一行書。幅134センチ高さ42センチの額装を施したこの作品は、小説『吾輩は猫である』、『坊っちゃん』、『こゝろ』、など数々の名作を残した明治・大正時代の文豪夏目漱石氏の真筆です。

漱石氏は、執筆のかたわらで漢詩や俳句、書画を数多く手がけており、この作品は、鑑定によると、1914年頃、漱石氏47歳に書かれたものだということです。この書画は、NTT西日本愛媛支店が保有し、オリジナルを松山市立子規記念博物館に寄託。レプリカを来客用応接室に飾り、ご来店いただいたお客さまをお迎えしています。

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