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「YES!」高須院長に学ぶ“炎上上等”のプロレス力…金曜8時のプロレスコラム

三又又三GM(左)のラブコールにこたえてZERO1のスポンサーになった高須院長
三又又三GM(左)のラブコールにこたえてZERO1のスポンサーになった高須院長

 東京・靖国神社相撲場で3月31日に開催されたプロレスリングZERO1による靖国神社創立150周年記念奉納プロレス「大和神州・力まつり」で、スポンサーになった高須クリニックの高須克弥院長(74)がリングインして、大声援を浴びた。

 今年で16回目となる春恒例の靖国プロレスには、レジェンドの藤波辰爾(65)が初出場し、ZERO1代表の大谷晋二郎(46)と師弟タッグを結成するなど、超満員1128人を楽しませたが、高須院長の登場も記念すべき場面だった。

 ZERO1のGMを務めるお笑いタレントの三又又三(51)が、セミファイナル前にリングに上がり、「盛り上がってますかー? みなさん、おかげさまで去年よりも今回、お客さんが入ってます。私が一番、テンションが上がっておりますが、みなさんは我々ゼロワンにとっての強力なサポーターです。その中で、今回のこの靖国からまた一人、強力なサポーターが来場してるんで、リングに上げてもよろしいですか? それではこの方の入場です。高須クリニック院長!」とコール。

 おなじみのCMソングが流れると、会場は「高須!」コールに包まれる中、すり鉢状になっている相撲場の花道を高須院長は手を振りながら下りていき、リングイン。場内では「YES!」「YES!」とWWE王者のダニエル・ブライアンへのコールのように盛り上がる連中もいて、高須院長は大喜び。

 マイクをつかんで「うれしいです」とリングに立っている自分に興奮した。三又GMは「高須先生が強力サポーターになった経緯をご説明させてください。今回、毎年、靖国のこの奉納プロレスの会議で、誰か来て欲しい、ふさわしい人がいないかという時に、僕が高須院長いいんじゃないかと、高須院長に直々に手紙を書いて送ったんです。これ本当なんです。そしたらまさか、本当に来ちゃいました」

 「これ、僕が言うのも何ですけど、三又又三から直接、手紙が来たら怖いですよー。金貸せとかそんなんじゃねーかと。そんな中、高須先生、本当にありがとうございます」

 高須院長は「頼まれたら絶対にNOとは言えません」「YES!」と言ってさらに盛り上げた。三又は「やはり高須クリニックといえば美容整形じゃないですか、例えばですけど、若干の割り引きって効くんですか? 僕は男として一皮も二皮もむけたいんです」と美容整形をお願いすると、高須院長は「特別、たくさんむきます。思いっきりむきます」と下ネタ気味に大爆笑を誘った。

 三又は「このあと出てくるTARUという悪いやつがいるんですが」と説明すると、高須院長はTARUが襲撃予告していることについて「TARUさん、僕にかみついてくれて、うれしかったです」とプロレスに巻き込まれることを大歓迎。TARUに襲撃された経験のある三又は「僕、10針縫ってるんですよ」と警告すると「きれいに縫えます。ただでやりますから」と三又が再度、襲撃されることを期待した。

 最後は三又の音頭で「イエス! 高須クリニック!」と会場全体で大合唱。観衆の食いつきに調子に乗った三又は、「これがやりたかったんです。もう1回やろう」と悪ノリ。高須院長は「ちょっとくどいよ」と遠慮したが、2回目もさらに盛り上がったコールになった。

 控え室に戻ってからも、「リングで言った通り、本当に僕の手紙で来てくれたんです」と記者に経緯を再度説明し、興奮が冷めない三又。こちらとしては、たびたび高須院長の公式ツイッターでのつぶやきを、エンタメのネットニュースに取り上げているだけに、「いつも勝手にネタにさせてもらってます」と院長にあいさつすると、「ありがたいことです。どんどん、好きに引用してください」と上機嫌だった。

 院長は「炎上上等」(扶桑社)というタイトルの著書もあるように、歯に衣着せぬツイートでいろんな芸能人をいじっている。からんできたお笑いコンビ「ウーマンラッシュアワー」の村本大輔(38)に対しても、あえてツイッター論争につきあい、ネット住民を楽しませてきた。

 村本が、高須院長の長男・力弥氏のイラスト(西原理恵子画)を自身のアイコンに無断使用したことで「家族に対する侮辱と嘲笑は許さない。二度とやったら即座に全力で叩き潰す」と高須院長が幕を引いたが、このいつ爆発するかわからない、リアルな緊張感は、最近のプロレスでは、少なくなった。

 三又GMの飛び込み営業で、ZERO1のリングの幕に「高須クリニック」の広告が入るなど、スポンサーとして、お金を引っ張ってくることには成功した。靖国神社奉納という大義があったからこそ、院長が乗っかっただけなのかもしれない。これを一過性のものにするのはもったいない。大衆を引きつける高須院長の“炎上上等”精神をリングに反映させることこそ、三又GMの役割のような気がする。(酒井 隆之)

 ◆高須 克弥(たかす・かつや)1945年1月22日、愛知・一色町(現西尾市)生まれ。74歳。69年、昭和大医学部を卒業、医師免許取得。73年、同大学医学部整形外科大学院を修了、医学博士号取得。76年、名古屋市に高須クリニック開設(現在は東京・赤坂など5か所)。98年から数度にわたり、最先端の美容整形技術を自身の体に施術して「若返り」を実証している。2010年、紺綬褒章、日本赤十字金色有功章を受章。

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