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【野球】

東邦石川「令和最初の夏もV」 きょうからU-18候補合宿

2019年4月5日 紙面から

生徒らに拍手で迎えられる石川主将(手前)ら東邦高ナイン=4日、名古屋市名東区で(川柳晶寛撮影)

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 第91回センバツ高校野球大会で30年ぶり5度目の優勝を果たした東邦(愛知)が4日、名古屋市名東区の同校へ凱旋(がいせん)した。3日の決勝・習志野(千葉)戦で2本塁打を放ち、投げては3安打完封するなど優勝に大きく貢献した石川昂弥投手兼内野手(3年)は、「令和」最初の全国大会となる夏の甲子園制覇に意欲。史上8校目(9度目)の春夏連覇で東邦時代の幕開けを目指す。

 30年ぶり優勝の余韻は、もうなかった。決勝から一夜明け、プロ注目スラッガーの視線は夏を向いていた。「(東邦が)平成の最初と最後に優勝できた。今度は令和最初の夏に優勝したい。東邦が新しい時代をつくりたい」。次なる目標は、新元号で同校初の夏制覇。石川が真っすぐ前を見て、言い切った。

 習志野との決勝では、2本塁打&完封とフル回転。1試合2発と1大会3本塁打の最多記録にも並んだ。「投手として成長できたのかな。全国の投手から本塁打を打てたし、投打両方で自信がついた」。

 前夜はLINEに230件ものメッセージが届き、「すごいことをした」と実感した。だが、感慨に浸ることはない。「夕飯の時も、意外と普通だった。いつも通りだった」。春の優勝は、通過点のようだ。

 今大会は投手として全5試合に先発登板。酷使した肩、肘を休ませるため、今春の公式戦は本職の内野手に専念する方針だ。追われる立場となる今後は研究され、相手投手の攻めも厳しくなることが予想される。「勝負してもらえないこともあると思う。その中でも、結果を残せるような打者になりたい」

 学校では生徒や教職員、関係者ら約300人の出迎えを受けた。移動の際も、新幹線で名古屋駅に到着すると、居合わせた人から拍手が湧き起こった。「予想以上に、盛大に迎えてもらえてうれしかった。明日(5日)から、切り替えてやっていきたい」

 5日には大阪へとんぼ返りし、U18高校日本代表1次候補の研修合宿に参加する。春夏連覇に向けた戦いは、すぐに始まる。 (麻生和男)

優勝報告会であいさつする石川主将

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 4日に60歳の誕生日を迎えた東邦・森田監督は「今までで一番、すがすがしい朝だった。頑張ってきたご褒美かな」と優勝翌日のバースデーに満面の笑みを浮かべた。大会前に「必ず優勝する」と公言し、見事に有言実行。次の目標となった春夏連覇に向けては「今のままでは勝てない。完投できる投手がもう1、2人必要だし、コンバートも考えている」と力説した。春は石川を投手として起用せず、他投手の底上げを図る。

 石川は、5日から始まるU18高校日本代表1次候補の研修合宿で、大船渡(岩手)の最速157キロ右腕・佐々木朗希投手との対面を心待ちにした。面識はないものの、映像で佐々木の投球はチェック済み。「体が柔らかくて、球が速い。実際に見てみたい。打者の立場で聞いてみたい」と興味津々だった。

 

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