越年草 ヨーロッパ、北アフリカ原産。全草無毛。茎は斜上し、高さ1mほどで、よく分岐する。葉は互生し、3回羽状深裂し、長さ10〜20cmで、多数の小葉に分かれる。小葉は黄緑色でわずかに白味を帯び、長さ0.5〜1cm、幅6〜10mmで、1〜4深裂する。葉の軸が他物に巻き付き、半つる性となる。春に、上部の葉腋から総状花序を出す。花弁は淡紫紅色で先端部のみ濃紫紅色となり、細長く、長さ10〜12mmで、基部に距を持つ。萼片は卵形で、花の1/3ほどの長さで2mm。果実は球形で、直径2mm、果柄は斜上する。花期は3〜5月。(日本帰化植物写真図鑑) 学名は、Fumaria muralis ケシ科カラクサケマン属 セイヨウエンゴサクは花序に花が15個以下で、よく似たカラクサケマン(F. officinalis)は、葉が粉白色を帯び花序に花が20個以上。ニセカラクサケマン(F. capreolata)は、葉は黄緑色、小葉が長さ1.5〜2cm、萼が花弁の1/2で4mm、果柄が下方に曲がる。 |
2018年5月24日 島根 | 花柄は下方に曲がらない。 | |
花は距を含めて長さ7.5〜8mm。 | ||
萼は花の1/3ほどの長さ。 | ||
萼を外すと中に子房が見える。 | 萼は縁に鋸歯があり、長さ約3mm。 | 花柄は下方に曲がらない。 |
受粉後、花弁が落ちると丸い果実が現れる。 | 果柄は斜上している。 | |
若い果実。 | 果実は偏球形で、直径約2.3mm。 | 中に1個の種子がある。直径約2mm。 |
種子は偏球形、1周する稜がある。 | 種子の先端。 | 反対側。 |
葉は羽状複葉、黄緑色で白味を帯びない。 | 葉は長さ約9cm。 | 小葉は長さ約9mm、3深裂し更に浅裂する。 |
葉の裏面。 | ||
近くの別株。少し濃い色の花をつけたもの。 | ||
2018年6月2日 花色の濃いもの 島根 | ||
花を上から見た様子。 | 花は長さ約1cm。 | |
花は長さ約6.5mm。 | 小さな萼が側面についている。 | 萼は長さ約2mm。 |
花は長さ約6.5mm。 | 萼をはずしたところ。 | |
萼は長さ約1.8mm。 | 果柄は斜上する。 | 果実は偏球形。 |
果実は長さ約2.5mm。 | 果皮をはずしたところ。 | 種子は直径約2mm。 |
種子の先端。 | 種子の反対側。 | 葉は緑色、粉白を帯びない。 |
葉は2回羽状深裂し、更に浅裂する。 | ||