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『ミンキーモモ』第2作目の主人公の出身地が海の底に沈んだ夢の国であったことから、
第1作目の主人公(通称「空モモ」)と区別して「海モモ」と表記することがファンの間で通例となっている。
見分け方としては、髪飾りが星形なのが空モモで、ハート型なのが海モモ。
キャラクター概要
海の底に沈んだ夢の国マリンナーサの王女。
海底に沈んだため狭くなってしまった故郷の外に出て、広い世界を見に行くことを夢見ている。
夢の力を失って浮上できなくなった故郷のために地上に夢を取り戻す使命と「地上で遊びまわれる」とひとつ返事で引き受け、まだ夢が残るあそこの街の公園にあるホテルの管理人夫婦の娘になり、大人になる魔法を駆使してドタバタ騒ぎを巻き起こしていく。
しかし、次第に夢が消え失せていく事で魔法の力を失っていき、さらに現実世界の重い現状に突き当たる事で、魔法で人の夢を叶えることはできない(魔法で叶えても本当の意味で夢を叶えたとは言えない)という現実にぶちあたり、苦悩することになる。
フェナリナーサ王家とは遠縁の間柄であり、フェナリナーサとのモモとも血縁関係にあるが、故郷が地上から離れていくばかり(フェナリナーサは宇宙へ、マリンナーサは海底深くに沈んだ)だったこともあって、お互いに面識がなかった。
元々は(狭い国で子供も1人だけだからという身も蓋もない理由で)一切名前を付けられていなかったが、地上に出る際に空モモの名を受け継ぎ、ミンキーモモと名乗るようになる。
前作のモモに比べて遊びたい盛りの世間知らずな少女といった、子供っぽい一面が強調されており、林原めぐみのおきゃんで特徴的な演技も相まったキャラクター像は前作のコアなファンから大きな賛否を呼び起こした。
物語前半は前作同様のドタバタ劇ながら、物語後半に突入すると同時に「重く暗い現実の漂う時代における夢の在り様」という重いテーマが掲げられ、核戦争、民族紛争、宗教戦争、カルト宗教、ごみ問題、受験戦争など、放映当時の90年代における現実の社会問題がシナリオの根幹に組み込まれるになっていく。
結果として、「人々の夢が失われていく」という重い現実が前作以上にこれでもかというほど強調されていき、「これ本当に少女向けアニメか?」と言われるほど鬱展開が増加していくことになる。
特に代表的なのがアニメーターの過労死を題材にした第53話「走れ夢列車」(1992年10月21日)。(直前(1992年8月8日)のアニメ版『美少女戦士セーラームーン』第21話でアニメーターネタ(ハッピーエンド)をやっていたため比較された。)
なお脚本・構成の首藤氏によると、空モモ編の脚本スタッフであり、首藤氏、作監のわたなべ氏と組んだOVAの企画を温め続けながらも制作を実現できぬまま死去した石田昌平氏への追悼の意を込めた作品だったという(実際に脚本化する予定だったエピソードが劇中劇として取り入れられている
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