どうも、しそです。
今回は、電力会社を辞めた理由⑥についてご紹介します。
(電力会社を辞めた理由⑤の続編です。)
激務の研修センター
電力会社では部門を問わず、新入社員が毎年3月31日に研修センターへ入所します。
(前泊となりますが、ここから既にただ働きです。)
通常、出張で宿泊すると、日当が1日あたり3,000円支給されます。
自社施設の研修センターでも、7掛けの2,100円が支給されます。
ところが、新入社員の4ヶ月間はゼロ。
“全員お荷物 何一つできない新人ということです
“
まさに、今どきの若いモンは状態。
研修は毎週月曜日の朝から始まるため、日曜日の夕方には、監獄へと収容されます。
最初の1ヶ月は部門に関係なく、社会人としての一般教育。
この時点では、会社に対する異変を全く感じていませんでした。
それどころか、地元では一番の最良企業に入社することができて良かった。
早く技術的な教育が始まらないかな~と、ワクワクルンルンでした。
時が過ぎ、GW明けの5月初旬。
事態は、一変しました。
研修センターの指導員による、罵詈雑言・拷問・恐怖政治が始まりました。
ありとあらゆることに因縁を付け、とにかく捲し立てられます。
そして、人間としての尊厳を破壊され、洗脳されました。
例えば、作業に必要な保護具・工具の支給。
慣れない中で、自分の身に合うか全員が確かめようとしていたところ、行動が遅いと一喝されました。
【お前ら、そんなんで電柱の上で作業ができるんか!時には3時間や5時間。いや、10時間だって手袋しとるんやぞ!】
作業ではなく、採寸の時点です。
全くの理解ができず、全員が呆気に取られていました。
(今となっては、さすがに10時間は言い過ぎだろと、同期の笑い話。)
柱上での歌唱
しばらくして、安全帯や胴綱の使い方を学び、電柱への昇柱訓練が始まります。
指導員はビデオを片手に、研修生は地上で抱負を語る。
そして、慣れない手つきで頂上まで登り、柱上では一芸として歌の熱唱が義務。
(その傍ら、電柱間に張った架空支線にロープを結んであり、地上からわざわざ電柱を揺らして驚かす。)
これをパワハラと言わず、何と呼べば良いのでしょうか。
(ちなみに私の選曲は、スピッツの空も飛べるはず。そのまま自由落下したかった。)
”スピッツ / 空も飛べるはず
“
意外にも、当時は皆ノリノリで、思い思いの十八番を歌っていました。
アニヲタの高卒同期は、真っ赤な誓い
東海圏の院卒同期は、燃えよドラゴンズ!
(毎年恒例の、取材に来ていたテレビ局が読売系であったため、それはそれで指導員から罵倒されていました。)
これらは、まだまだ序の口です。
サービス残業の強要
何よりも過酷なのが、サービス残業の強要。
毎日の研修は、定時である17時20分には必ず終わります。
その後、夕食と入浴を済ませ、19時前には自由時間となります。
が、自由時間は、文字通り自由ではありません。
19時から21時まで、当日の作業の復習と、翌日の作業の予習を行います。
屋内研修所では、高圧線や低圧線の架線作業の復習。
(当時、ビリーズブートキャンプが流行っていたこともあり、配電ブートキャンプと呼ばれていました。私は1回も参加しませんでした。)
座学を受ける会議室内には、事前に指導員がビデオ撮影しておいたDVDがあり、翌日の作業を予習します。
その後、翌日の0時~2時頃まで、当日の作業に関するレポートの執筆が義務付けられます。
(手抜きをすれば、他の同期のレポートと比較され、日中の作業時に喝を入れられます。)
当然、残業代の支給はなく、サービス残業です。
これが、5月上旬から7月中旬までの間、金曜日を除く毎日反復されます。
(その総数、250時間以上。)
金曜日の夕方には解放されますが、日曜の夕方にはまた監獄へ戻される。
そして、朝の6時には点呼が始まり、皆で仲良くラジオ体操。
(遅刻すれば全員の前で贖罪し、翌週は丸刈りで出社。)
生きた心地が全くせず、入社早々の退職を考えました。
(その後、職場に配属されますが、職場の雰囲気はあまり変わりません。)
鬱病との付き合い方②でも多少紹介しましたが、この異常な精神状態の最中に、家族によるサポートが一切なかったことが、何よりも辛かったです。
点灯式の悪夢
研修が終盤に差し掛かったある日、不自然にも夕食・入浴後に、今更ながらロープ結びの訓練がスケジュールに組み込まれていました。
誰も疑問に思わず訓練に取り組んでいたところ、突如、
【ビィ~~~~~ッ!!!!!】
と言う、けたたましい音声。
後に、
【○○変電所、○○線でDG(地絡事故)が発生。至急、出動せよ!】
の指導員の掛け声。
やられた。
研修センターから、訓練用の電柱があるポイントまで全力ダッシュ。
電柱の周りには、配電部門を除く技術系社員と事務系社員が、間抜けにもパジャマ姿でぼ~っと突っ立っている。
(一般のお客さまを想定し、見物客として呼ばれた様子。)
俺たちは、完全に嵌められたようだ。
内定式において、配電部門を第一希望に選んだ18歳の自分。
そんな自分自身すらも駆逐してやりたいと自責の念に駆られ、心の底から死を願うようになりました。
結果、配電線事故の原因を探査し、復旧完了後に訓練用の配電線路を実際に充電させ、住宅を模擬した小屋と外灯を点灯させる。
これが、点灯式の在り様です。
(全国どこの電力会社にもある、悪しき伝統のようです。)
噂によると今年度の点灯式は、入浴中の呼び出しであったようです。
研修センターと言う監獄の中で、唯一リラックスできるはずの風呂。
その機会を奪うだけでなく、最近では女性の配電社員も多いことを考えると、電力会社が組織的に行っている各種訓練は、完全に人権侵害であると言えます。
一から十まで連帯責任
その他にも、冬季の研修の際。
とある高卒の同期が、部屋の空調が効かず寒かったことから、他の部屋より布団を1枚拝借しました。
翌日、それに気が付いた指導員は、全員に反省文を書くよう、連帯責任を求めました。
断りなく布団を借りてきた同期も同期ですが、元を辿れば会社側が適切な暖房を用意していないことが原因です。
完全なる巻き添え事故でしたが、誰も反論することができず、心なき反省文を執筆しました。
(加害者・被害者とも、廊下に立ってなさい!レベルで、非常に情けないです。)
以上、電力会社を辞めた理由⑥についてご紹介しました。
電力会社を辞めた理由⑦にて、引き続きまとめていきたいと思います。
それでは、また。