提督の憂鬱 作:sognathus
<< 前の話 次の話 >>
しかし提督はまだ仕事中でした。
休み時間に入っていましたがまだ仕事のキリが着いていなかったのです。
摩耶「大佐! 暇だから遊びに来たぜ!」
バン
鳥海「......」
妙高「......」
摩耶「あ......」
提督「お前も運がないな」
摩耶「な、なんで鳥海が......いや、妙高ネエはまで!?」
妙高「鳳翔さんから大佐へ昼食の配膳を頼まれたんですよ。ええ、本当に良いタイミングでした♪」
鳥海「私は午前では処理しきれなかった仕事を秘書艦として手伝っていたのよ」
提督「摩耶、お前鳥海が今日秘書艦だという事を知らなかったのか?」
摩耶「そりゃ今起きたばかりだから分かるわ......け......」サァ
妙高「大佐」
提督「ん」
妙高「私、今日ほど偶然というものに感謝した事はありません」ニコッ
提督「そうか......」
鳥海「至らぬ姉の醜態、申し訳ありません」
提督「まぁ......一応、休み時間だからな。できるだけ手加減してやれ」
妙高「お優しいですね大佐。分かりました」
妙高「摩耶?」
鳥海(あ、呼び捨てだ。相当キテるなぁこれ)
摩耶「は、はい!」
妙高「さっき遊びに来たとか言ってましたよね? 何をして遊ぶつもりだったのかしら?」
摩耶「え、それは......外も良い天気だったから何か一緒に運動でもしようかなって......」
鳥海「運動? スポーツとかそんな感じ?」
摩耶「そ、そう」
妙高「そうでしたか。では私が付き合ってあげますよ、運動に」
摩耶「え?」
妙高「そうですね。ボクシングとかどうです?」
摩耶「ぼ、ボクシング!?そんな、いくら妙高ネエでも危n」
妙高「あ、ボクシングと言っても古代ボクシングですからね?」
鳥海「古代ボクシング?」
提督「......」
妙高「ボクシングの原形と言われているスポーツですよ。とても古いスポーツなので、ルールが不明確なところもありますが」
摩耶「ふ、不明確って......」
妙高「大体判明しているところでは、相手の降参を除けば基本デスマッチです」
摩耶・鳥海「えっ」
妙高「あ、勿論武器は使ってはいけません。素手での殴り合いです。グローブの代わりに拳に布を巻いて下さい。組み合ってはいけません。目を抉るのはダメです」
摩耶「あ、あの妙高n」
妙高「さ、闘りましょうか♪」ニコ
摩耶・鳥海「......!」ゾクッ
摩耶「あ、あ......」(こ、怖い......! 勝てる気がしない!)
提督「もうそれくらいでいいだろう」
妙高「大佐......」
提督「二人を見ろ。何故か鳥海まで真っ青だぞ」
摩耶「ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」
鳥海「すいません。すいません。うちの姉が本当に悪かったです。でも、代わりになるとか無理です。ごめんなさい」
妙高「あらあら......」
提督「摩耶」
摩耶「は、はいっ」
提督「これに懲りたらもう少し静かに行動しろ」
摩耶「わ、わかっt」
妙高「反省してる?」
摩耶「分かりました!」
鳥海「了解です!」
提督「だからなんでお前まで謝るんだ」
妙高「仕方ありませんね。では今回は大佐に免じて許してあげます」
摩耶・鳥海「ありがとうございます!」
妙高「でも、次に粗相したら......ただのデスマッチですからね?」ニコ
摩耶「気を付けます!」
鳥海「監督します!」
妙高「はい。もういいですよ。この話はこれでお終い」
摩耶・鳥海「ほっ......」
妙高「大佐、どうします? お仕事まだ残ってますけど、一旦中断してお昼にします?」
提督「そうだな。せっかくお前が運んできてくれたしな。それに......鳥海」
鳥海「は、はい!」
提督「そう畏まるな。もうさっきの話は終わってる」
鳥海「あ、うん......悪い。で、なに?」
提督「悪いが、鳳翔からもう3人分追加で食事を貰ってきてくれ」
妙高「あら、大佐......」
提督「理由はどうあれ、こうも集まっているんだ。一緒に食事をしないか? まだ食べてないなら、だが」
妙高「嬉しい。勿論ご一緒させて頂きます。実はまだ食べてませんでしたから」
鳥海「秘書の私は当然一緒に食事を摂る為にまだ食べてません」
摩耶「安心したら急にお腹が空いてきた......という事であたしもまだイケるぜ?」
提督「重畳だ。それでは摩耶が食事を持って来次第、細やかだが昼食会を開くとしようか」
妙高「分かりました♪」
鳥海「了解です♪」
摩耶「おうっ」
久しぶりに短めです。
しかもヤマなしオチなし。
筆者は重巡を全くと言う程育ててません......早く5-3クリアしたいなぁ。