【競馬・ボート・競輪】[競馬]牝馬1冠目へ動きダイナミック ダノンファンタジー2019年4月4日 紙面から 「第79回桜花賞」(GI・7日・阪神・芝1600メートル)の出走予定馬が3日、東西トレセンで追われた。昨年の2歳女王で前哨戦のチューリップ賞を勝ったダノンファンタジーは、栗東芝で力強い動きをみせた。5連勝での牝馬1冠目へ好仕上がりだ。そのダノンを新馬戦で破ったグランアレグリアは美浦Wで先行先着。動きが軽快だった。クイーンC勝ちのクロノジェネシスは栗東CWで併せて先着。しまい重点の内容で、伸びが目立った。 ◆川田「よく我慢」これぞ女王の走り。危うさを見せた先週の姿は、そこにはなかった。4連勝中のダノンファンタジーは、未明に雪が降った影響で、馬場が悪化したCWではなく、芝コースを選択して追われた。主戦の川田を背に、湿った芝を力強く踏み締めて、前へ前へと推進していく。軽く促されるだけで、一気に加速。ダイナミックなフォームで、ゴール板を駆け抜けた。 「チューリップ賞の時もそうだったのですが、1週前は走る気持ちが強すぎるところがありました。当週は負担になりすぎないように。走る気持ちは強かったですが、よく我慢できていたと思います」と川田は納得の表情を浮かべた。 1週前は向正面で何度も首を上げて、行きたがる面を見せたが、そこでガス抜きに成功。この日は一度首を上げたくらいで、折り合い面は格段に進歩していた。時計も5F62秒4-34秒5-11秒7を馬なりでマークと上々の数字。そもそも行きたがるのはケイコだけで、中内田師は「調教では前進気勢が強いですが、競馬にいったら毎回上手に走ってくれますから」と心配無用を強調した。 ◆新馬戦借り返す前走は直線で前が詰まりかけたが、外へ持ち出されるとしっかり伸びて快勝。ハイペースを予想して後方からの競馬をした阪神JFとは打って変わって好位からレースを進めた。その前走時に生えていた冬毛もすっかり抜けて、今は馬体がピカピカ。臨戦態勢は万全に整った。 今回、ファンタジーにとって最大の焦点は、唯一負けているグランアレグリアとのリターンマッチだ。「新馬の時は負けることがないと思っていたんですが、強い馬がいてビックリしました。久しぶりにGIで再戦できる。ファンの皆さんもそうだと思いますが、こちら側も楽しみです。2歳女王として挑み、一番いい結果を出せるよう頑張りたい」と川田は桜冠奪取を誓った。今度は負けない。新馬戦の借りを返し、女王の座を不動のものとしてみせる。 (黒柳勝博)
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