2019-03-26

5年いた富士通退職した理由

5年エンジニアとして務めた富士通を昨年退職した。半年以上経ち、ほとぼりも冷めたと思うので、書く。

真面目に書いている増田もいるが、僕は自分の半径5m以内で起こった幼稚な理由フォーカスを当てる。

開発環境がだめ

まずこれがトップにくる。

本当にだめだった。多分開発させる気なんてなかったんだろうなあ。ニートももちょっといい環境を使っていると思う。

メモリ4GBのセレロン使ってた。もちろんSSDじゃなくてHDDPC富士通製のミドルクラスノートPCしか支給されなかった。

Macなんか認めん!iOSアプリ富士通PCで作れ!(本当にあった話)。

上環境もだめ

いろんな環境にいたが、その中でもひどかったのは、もともと生産ラインがあった場所に机を置いて事務所として使っていた場所だ。机もせまかったし、気温も暑い寒いかのどちらかだった。

そこに協力会社を大量に押し込んで、ソフトウェア生産ラインを作っていたのだった。つまりライン工だね!

椅子もすりきれ、キャスターもついていたらまだいい方みたいな感じだった。自腹で買ってもちこんでいる人もいた。

事務室環境もだめ

電話会議をみんな四六時中している。

エンジニアが全員ヘッドセットしている異様な光景は、入社時、ここはコールセンターかと思ったほどだ。

だいたい協力会社と進捗会議しているのである。そんなに毎日電話したら、進捗するものも進捗しないだろう。

なので、ここのエンジニアはあまりコーディングをせず、もっぱら進捗管理している。僕はそのなかでもコーディングするレア人間だったので、うるさくてしょうがなかった。でもイヤホン音楽聞くのは禁止だった。

上長が君を呼んでいるのが聞こえなかったらどうすんの?だってさ。いや、みんなヘッドセットしてますやん。

評価制度の納得感がない

評価プロジェクトの成否にかかわらない。

じゃ、何を評価するのか。よくわからない。

一応目標は書く。達成しても評価低いときもあったし、未達でも昇格するときもあった。

数半期連続目標達成したのに全然昇格しない時期があって、上司に問うたら、「いや〜、うちは年功序列からね。。」だってさ。そうすると僕の目標は1年で10年分の年をとることだ。

古い方法へのこだわり

社内にとある開発標準がある。

これに従えばプロジェクト成功すると信じられている。というよりも、何かがうまくいかなかったときに「なんで開発標準に従わなかったの?」という責められ方をする。たちの悪いISOみたいなものだ。

内容は明らかに古く、ウォーターフォールシステム開発用にしか使えない。これを無理やりモバイルアプリ開発適用したり、Web適用したりする。Webウォーターフールでつくるもんだから、一度作ったら終わりの作りきりの製品になる。

工程だけでなく、品質についても言及されている。例えば試験項目の品質はいかにバグが検出されたかで測られる。

試験してバグは1件です!」

おかしい、もっとバグが出るはずだ!バグが出るまで試験しろ!」

新しい方法技術の導入の難しさ

開発手法にしてもアジャイルをなかなか実践できなかった。常にウォーターフォール設計だった。承認フロー差し込めないからね。未だにアジャイルウォーターフォールに対してどうメリットがあるのか、どう導入するのかを議論して、「なんちゃってアジャイル」(単なる細かいウォーターフォール実践)を導入してみたりする。

技術に関しても導入は難しかった。クラウドなんて信用できない。他社のしかも、どこにあるかわからない場所になんてデータが保管できるわけがない!

残業時間評価

僕のサラリーに一番影響するのは残業時間だった。正直残業しないと生活がしんどかった。

自動化

ふざけちゃいけない。全て手作業時間をかけて、丹精込めてビルドするんだ。

バグを埋め込むのもいい方法だ。残業時間が増えてサラリーも増えるし、試験も楽になる!炎上させて鎮火すると、上司評価もあがるぞ!

スキル無関係の異動

本人の志向スキルとはだいたい無関係に異動がきまる。

どう考えてもG Suiteを使えば一発でおわるのに、何番煎じかわからないアプリを作らされる。JSPで。こんなんを作りにきたんだっけ?

社外技術への関心のなさ

僕はまずはGit啓蒙から始めるのが通例だった。でもこれがまた苦労するんだ。

しかもだいたい信用してくれない。日付が入ったフォルダgitからコピったファイルをおいて作業している。それ、Git使ってる意味は??

なんちゃってフレックス

8:50から12:00がコアタイムフレックスだった。どうしても連日深夜作業したエンジニアを朝に叩き起こしたいらしい。遅刻にはかなり厳しく、評価にもダイレクトにひびくので、朝忘れ物して5分遅れそうだな、と思うと「体調悪いです」と言って午前休をとることも多かった。そこまでして8:50に出社しても、べつに特別業務があるわけでもない。

そこまでエンジニアの行動を縛る意味はあるんですかねー。

人が均質的

なんかみんなおんなじに見えてくる。自社の文化に染まってんなって感じの。ほとんど新卒しかいないから、他社の文化なんてのはなかなか入ってこないしね。

みんな真剣なようで真剣でない。悪い意味で真面目。面白い人や尊敬できる人はあまりいなかった。

個人時間のなさ

人の時間を奪うことに関して悪ではない雰囲気だった。自席にいるとすぐに呼び出されるので、どうしても仕事に集中したい場合会議室や打ち合わせスペースを予約してそこにノートPCを持ち込むようなハックが必要だった。僕は朝はやく来て仕事時間を確保していた。会社にきているのに仕事時間を確保しないといけないとは。

会議特に時間泥棒なんだけど、上司が率先してやるもんだから、みんな船漕いじゃってもう。みんなが船こぐような会議必要

難しい顔しながら居眠りするのがうまくなった。

未来のほの暗さ

最近45歳以上のリストラがバズっているが、あまり未来が明るい雰囲気会社でなかった。景気の良い部門もあまりたことがないし、野心的なプロジェクトもあまりなかった。

個人でみても、特段給与もよくなく、昇進しないかかぎり給与はよくならないし、現状が特に良くなかった。給与サイトを見ると、平均年収比較的高い方だが、それは残業をした場合である最近残業規制も厳しく、あまりもらえないんじゃないかと思う。まあ、最終的には給与だよね。

  • anond:20190326233147

    昔から地味な会社のイメージだから そんなもんでしょって感想しかわかない

  • anond:20190326233147

    これ真実だとしたら面白い。 日本の大企業のダメな環境とGAFAで働いた事ある人と見比べてみたい。 また、ここは日本企業の評価出来る部分という記事もあるといいね。

  • anond:20190326233147

    そもそもなんで、富士通なんか希望したの・・・。

記事への反応(ブックマークコメント)

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