中日のドラフト1位・根尾が3日、ウエスタン・リーグの広島戦(由宇)に「7番・遊撃」でスタメン出場。第4打席の9回に中前打を放ち、5打数1安打だった。7番は初めて。
15打席ぶりの安打にも、根尾に笑顔はなかった。9回1死、平岡の138キロのまん中への速球を中前に運んだが「ホッとした感じではないですね。まだまだですから」。開幕から1番で5試合、2番で9試合に先発出場していた。ところが、2日まで公式戦では自己ワーストに並ぶ11打席連続無安打。気分転換を込めてではないが、小笠原2軍監督はこの日、7番での先発出場を決断した。
同2軍監督は「打ってないからではない。根尾については(打順を)固定しないで、いろいろな打順になるからね。(教育リーグでの)6番から始まって、1番、2番。これからも3番、5番、8番、9番を打たせることも考えている」と柔軟性を持たせることを強調した。
試合前の打撃練習中、根尾がティー打撃を始めると、同2軍監督は身ぶり手ぶりで熱血指導した。「打撃のアプローチを話しただけ。アドバイスとまではいかないけどね」と同2軍監督。根尾は「打撃の基本でした」と話した。やっと出た安打。乗っていくにはまだまだだが、根尾にはひとつのきっかけとなったに違いない。(宮脇渉)