「集中できない」「イライラする」が治る!?
NG食品は? 栄養療法のプロに聞いた「グルテンフリー」の効果が想像以上だった
海外セレブの流行から日本に渡ってきた「グルテンフリー」という言葉。食品に含まれる「グルテン」を避けることを指しています。
このグルテンフリーに対して「意識が高い人の食事」といったイメージを持っている人もいるのではないでしょうか。
でもビジネスパーソンとは縁が遠いものかと思いきや、どうやらグルテンフリーを実践することで、仕事のパフォーマンスを上げる効果もあるとか…!?
というわけで、グルテンフリーの効果やデメリット、実践する際のポイントなどを、食事療法のスペシャリストに伺ってきました。
〈聞き手=松本紋芽〉
グルテンって何のこと?どんな食品に入ってるの?
松本
溝口先生
パンってモチモチ・ふわふわしているでしょ? あの感触を作ってる成分です。
松本
溝口先生
・クッキー
・ケーキ
・うどん
・パスタ
・ラーメン
松本
溝口先生
なので、それがグルテンフリーの生活をする際に避ける基準になると言えますね。
グルテンはなぜ身体に悪いと言われてるの?
松本
溝口先生
溝口先生
そうすると粘膜が炎症を起こし、体の不調や肥満などにつながるんですよ。
グルテンフリーの効果とは? どんなメリットがあるの?
松本
溝口先生
・疲れが取れる
・体のだるさが取れる
・頭痛や肩こりがなくなる
・関節痛がおさまる
・腹痛や下痢、便秘が解消される
・食べすぎがなくなる
・食後の膨満感や胃もたれがなくなる
・ダイエットに効く
・アトピー、ぜんそく、花粉症などのアレルギーが軽くなる
・肌荒れや乾燥肌が改善される
・集中できるようになる
・イライラがなくなる
・生理不順や重い生理痛が軽減される(女性の場合)
効果① ダイエットに効く!?
松本
溝口先生
そこでグルテンの摂取をやめてみたら、サイトカインの分泌が減り、そのおかげで体重に変化があったという報告があります。
松本
効果② 集中力アップ
松本
溝口先生
これで興奮を覚える人もいれば、妙にイライラする人もいます。興奮状態になると、集中はできませんよね。
グルテンフリーにすればそんなことがなくなるから、集中しやすくなるんです。
松本
効果③ 頭痛が治る
松本
溝口先生
溝口先生
松本
効果④ アレルギーが改善
溝口先生
松本
溝口先生
すると、本来は反応する必要がないものにまで「体によくない」って反応してしまうんです。そしてアレルギー反応が起こる。
松本
効果⑤ イライラの軽減や、暴力の改善傾向も!?
溝口先生
松本
溝口先生
それで効果を検証するために、よくキレてしまうおじいちゃんにも小麦を抜いてもらったところ、だいぶ穏やかかになったみたいで(笑)。
松本
溝口先生
景気がよかった1988年から1989年にかけて「ふるさと創生事業」として、各都道府県の自治体に1億円が配られたんですよ。そのお金で、ある公立学校の給食のパンを玄米に変えるという試みがありました。
すると驚くべきことに、給食後の暴力件数がゼロになったんですよ。
溝口先生
グルテンとイライラに関する明確な因果関係はまだ立証できていませんが、学校でおこなったのはパンを玄米に変えただけなので、「グルテンがイライラの原因かもしれない」という仮説が立てられています。
グルテンフリーにするデメリットはないの?
栄養面でのデメリットはない
松本
溝口先生
松本
溝口先生
ほかにもビタミンやミネラルも入っているけれど、ごく微量だから栄養面としてのデメリットはほとんどありませんね!
松本
溝口先生
というのも、先ほど言った通り、グルテンには麻薬的な依存性があります。
糖質を制限するダイエットや、グルテンフリーの生活が続けられないのは、決してその人の意志が弱いのではなく、依存してしまっているからなんですよ。
松本
溝口先生
もしグルテンフリーを実践することで体調を崩すような人は、グルテンが切れたことによる不調、という可能性もありますね。
グルテンフリーな食事をするときのポイント
ポイント① まずは2週間チャレンジする
松本
溝口先生
溝口先生
松本
溝口先生
豆類、卵、トウモロコシ、果物、肉、魚、ナッツ、バター、油、野菜、種実類、スパイス類、タピオカ、イモ類、お米
【食べてはいけないもの】
大麦、小麦、オーツ麦、ライ麦、グラハム、ふすま、パン、パスタ、うどん、ラーメン、トルティーヤ、パン粉、醤油、ビール、クスクス、ブイヨン
溝口先生
米魂(ベイコン)|米粉パン専門店
https://www.mybeicon.com
小林生麺株式会社|27品目のアレルギー物質不使用 グルテンフリーヌードル製造販売
https://www.kobayashiseimen.jp
ポイント② 乳製品も一緒に抜くのがおすすめ
溝口先生
松本
溝口先生
どちらかというと、グルテンが悪さをしている可能性が高いんですが、両方抜けば、より不調が改善される可能性が高いです。
松本
溝口先生
松本
溝口先生
たまに食べることもありますけど、何だかお腹の調子が悪くなっちゃうんですよね…
松本
溝口先生
効果は人によってバラバラなので断言はできませんが、今まで薬で治らなかった身体の不調が一気に改善されるかもしれません。一生やれとは言わないので、まずは2週間やってみてください!
・まずは 2週間、グルテンを避けてみる
・乳製品(カゼイン)が入ったものも摂らない
・2週間を過ぎたら、継続するか判断しよう
グルテンを避けることで、働く人にとってはやっかいな「集中できない」「イライラする」という状況まで改善できるかもしれないというのがわかった今回の取材。
みなさんの不調を軽減できるかもしれないグルテンフリー、試す価値は十分にありそうです!
〈取材・文=松本紋芽(@Sta_iM)/編集・撮影=いしかわゆき(@milkprincess17)〉