【競馬・ボート・競輪】[競馬]桜花賞 ルガールカルム、抜群の切れ味で一気に頂点へ2019年4月3日 紙面から
「第79回桜花賞」(GI・7日・阪神・芝1600メートル)に出走予定のルガールカルムは、トライアル最終戦の「アネモネS」で出走権を手にし、大一番での逆転に燃えている。父ロードカナロア、母の父サンデーサイレンスという血統は昨年の勝ち馬アーモンドアイと同じ。勢いある血統を背景に一気に頂点を狙う。 牝馬同士なら力が違った。牡馬相手の2戦では6、2着と足踏みが続いたルガールカルムは、前走のアネモネSを4番手追走から、直線で余力十分に抜け出す横綱相撲で快勝。ここ2戦の鬱憤(うっぷん)を晴らした。 「やっと運が向いてきたかな」と思いを吐露したのは田村師だ。年明けに予定していたフェアリーSは無念の除外。今でも「あそこを使いたかった」と嘆き節が出るほど馬の状態は良かった。 結果的に年明け初戦になったクロッカスSは、距離不足。最速の上がり3F33秒4の末脚を駆使しながら、勝ち馬との位置取りの差もあり2着。桜へ向け背水の陣となった中、最終切符を完勝でもぎ取れたことは大きい。 中3週と間隔は詰まったが、前走後は普段通りノーザンファーム天栄に短期放牧へ。3月27日に美浦に戻り、同30日には美浦坂路で4F52秒0-12秒0をマーク。好調な動きを披露した。 田村師はルガールカルムを「今まで扱った牝馬の中では(末脚が)一番切れるタイプ」と評価する。2008年に同じアネモネS勝ちから桜花賞に挑んだソーマジックは3着、16年メジャーエンブレムは1番人気に支持されるも無念の4着。その2頭と比較しても切れ味は上だという。 「前の2頭は大型馬で迫力があったが、ルガールは繊細。やれば時計は出ちゃうけど、ソフトに仕上げたい。間隔は詰まったが、まだ体調面で上がり目が見込める。勝つのが難しい中山のマイル戦を2度勝ってる馬なんだから」と力を込める。田村厩舎の桜花賞挑戦は3回目。3度目の正直なるか。 (美浦取材班)
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