青いザリガニ

青い魚に引き続き、青いザリガニをドウゾ。


青い生物 progressivismさんより

青い生き物の話題が出ているので便乗して(笑)

今日、青いアメリカザリガニを採集してきました。

アメリカザリガニは赤い色素を自分で作れないらしく、
食べる物で色が変わるみたいなんですが、数がけっこう居たのでビックリしてます。
とりあえず家で飼育してみて、色が変わるか見てみます。

自然界に居た個体なので、人為的な色素調整ではないと思うんですがね・・・
ちなみに、「トリビ○の泉」でやっていたようにアメリカザリガニとは
別種ではないです。間違いなくアメリカザリガニです。

TVではよく「ブルーマロン」「ヤビー」と言ったアメリカザリガニ以外の、
もともと青い種類を放送で使っているようですが・・・


Re^2: 青い生物 progressivismさん

何年か前と言うか、現在でも青いザリガニは多く売られています。

代表的なのが「ブルーマロン」という種で、オーストラリア原産の食用ザリガニです。
伊勢海老みたいにデカイです。

同じくオーストラリア産の「パールブルーヤビー」という種もとてもキレイな青色です。
そして、アメリカザリガニでも「フロリダハマー」という、ハマー氏が固定化した
青いアメリカザリガニが居ます。

なので、青いアメリカザリガニは普通に居る事は居るんです・・・
ただ「自然界で、しかも日本で発生した」という点が興味深いので、
現在持ち帰って育てています。

誰かが店で購入した青いアメリカザリガニを密放流したのなら面白くも何ともないんですが、
詳しい事はわかりません・・・

勝手にリンクして良いのかわからないので、団体名だけ。
JCC「ジャパン・クレイフィッシュ・クラブ」という団体でやっている
佐倉ザリガニ研究所」というHPに、ザリガニについて詳しく説明されています。
ググッってみてください。ググりました。
長文失礼m(_ _)m

PS 採集直後の写真は撮ってありますので、必要であれば言ってください。

(ググる=googleを使って語句検索すること)

う~む、progressivismさんも写真が出来ればよろしくです。

さて、青いザリガニの話ですが、お願いに答えてくださったprogressivismさんは
写真を送って下さいました。見てみましょう。

 

Re^3: 青い生物 ザーマスさん

トリビアの青いザリガニ、あれマロンでしたよね。
初期の放送を見ていなかったので本を買ったのですが、
餌で色が青く変わったというザリガニがどう見ても
ブルーマロンだったので、手っとり早く代用品で済ませたな~
と思っておりました。

しかし青い(先天性の)アメザリは確かに存在するようで、
他にも純白や明るいオレンジ色の色彩変異個体も存在します。

先天性の色素欠損で発生するようですね。
結構珍しいんじゃないでしょうか。

 

↓ちょっと色が薄いヤツ

 ←白子供

さぁ、これを見た貴方!!!どう思う?

注:

飼われていたマロンなどの青いザリが逃がされて…というレベルのツッコミは
ひとまず止めてください。解説の通り別種とのことです。
どちらにしましても、高いザリガニでしたから逃がすというより普通は誰かにあげる(売る)…

日本にはごく一部の渓流に生息する「日本ザリガニ」=絶滅近いと
アメリカザリガニ、北米から輸入されて帰化した「タンカイザリガニ」と
「ウチダザリガニ」が居ます。さてさて。

何匹か居たとのことでしたから、余分に捕まえて宅急便で…ってわけには
いかないですね。う~む。

▲宅急便は魚をはじめ酸素パック、ザリガニは湿られた新聞紙でくるみ、
クワガタなどは試験管で可能ですが、手間がかかります。


こういう場合は他の正常なザリガニとの違いに注目します。

どんな違いがあるのかを探しまくります。

生息は普通のものと混在しているのか、どうか。
↑こういう場合、結構厄介です。

水質の調査。極端なPH(酸性やアルカリ)の違いはあるか。
↑ペットショップのアクアリウム専門のところでは水質調査キットが売られています。

個体自体の違い(殻の厚さ、目、手足の長さ、虚弱体質など)
↑柔らかければ脱皮後。

エサの推測。近くに鮮魚加工工場とかあるか。
↑青くなるえさの実績は何?アジやサバ。

水源の流入場所周辺の化学工場など。
↑ちょっとマズイ方向へ行きます。行政とタイアップして環境改善必須かもね。

ペットショップや図鑑などの本で”青くなる実績・観察報告”があれば、

それがどのように固定されるものか、そもそも固定ってどういうものか。

育って行くと元に戻る、元に戻らないのか
↑わりと重要です。

青色のレベルはどれぐらいか、図鑑ではどの程度か
↑薄い青と濃い青では大きな違いがあります。

カニとか他のエビ類ではどうなのか
↑青色ロブスターが居るけど、交雑とか出来るのか。亜種は可能な場合が多いですが。

淡水・海水産のエビ・カニではどうなのか
↑海水と淡水産のものは色の違いも多く、一般的に鮮やかなのは海の熱帯もの。

突然変異のアルビノウ(=アルビノ:前ページの黄色い魚)では黒い体色が抜け、
体は黄色く目が赤くなります。目の赤いのは血液のせいですが、ザリガニのアルビノウは?
血は青いのか…とか。

…などなど。まだあります。


居る・居ないから次のステップへ

最初は”居るX居ない”の議論から始まりますが、次のステップは”存在は一時的なものか”、
”安定して存在するとなれば、どういうことが考えられるか”まで踏みこみます。

全て説明できた上で種として安定していれば「亜種認定」・「新種認定」にランクアップです。
その後は王道の学名付け、環境保護、天然記念物指定などへ広がって行きます。

前ページ゙の青い魚についても同様です。
複数居るのなら「何故もっと分布が広がらないのか?」まで突っ込んで考えると
色々なことが分かってくると思います。


オマケ:ボラ殺到のニュース話

2002年、東京都内の某川でボラが殺到しました。
科学の章のここの真ん中辺でしかボラについては触れていませんでしたが、
電力会社の温排水で釣りをしている人にはお馴染みの光景です。
冬になると他の釣りができないほど子ボラが殺到します。ミチイトに触れまくり。

つまり、あの川には暖かい水が入っているからだとすぐに推察できましたが
TVニュース、ワイドショーでは長い間”不思議”として放映されていました。

記事内にTV番組「トリビ○の泉」のザリガニの裏話(ヤラセ)が入っていますが、
そういう点(=情報を鵜呑みにしない、見抜く=)のも注目して頂きたい事です。

雑談ですが、2003年10月、タマちゃんの目が悪くなってきているそうですね。
ボラのように脂肪の膜で目が覆われていない為、淡水で生活していれば
当然の症状でしょう。海へ戻ったり汽水域(塩水くさび)で体を癒しながら
慣れるのを期待しましょう。(関連⇒ここの中ほど

<ザリガニに関して当サイトの目撃過去ログ>

特に掲示板に書き込まれる方や初めて見えた方はどんなサイトか一巡くださいな。
(質問や回答の繰り返しが大変多いですからヨロシクです)。

目撃報告の3:ザリガニの研究者を…

目撃報告集の5:でかいザリガニ(イセエビみたいな30~35cm)

目撃報告集の10:30cmのザリガニ

目撃報告集の13:青い手をしたザリガニ

目撃報告集の15:変なエビのような死骸

目撃報告集の26:50cmのザリガニ死骸目撃

目撃報告集の28:青いザリガニ2匹捕獲

目撃報告集の29アジとサバで青くなる話(特に青いザリガニ捕獲ニュース記事のリンクも)

目撃報告集の35:アルビノ?(リュ-システィック?)のアメリカザリガニ(目が痛い)

青いザリガニについて ダゴリさん

はじめまして。

青いザリガニについてですが、ザリガニは脱皮後しばらく青白くなります。
これはバス釣り界での話ですから、全てがそうとは言いきれませんが
白っぽい青のザリガニは、もしかすると脱皮後なのかもしれません・・・

はい、その通り確かにバス釣り界だけでなく肉食性熱帯魚のアクアリウムなど、
ザリガニをエサとして提供したりするところでも話が有ります。
問題点は飼育していけば色が変わるのか、薄い青色なのか、濃い青色なのか。
それによって対応が変わっていきます。

尚、脱皮の状態については既にお話を伺っています(ゴメン、隠していて)。
続報を期待してください。


飼育してからの観察日記(続報レポート)


お忙しいところお返事ありがとうございます。
また、飼育中に変化が見られまし たら 報告いたします。

一応、採集現場の詳細を・・・ 現場は人工の小川です。
詳しい場所はお教えできません・・・すみません。

小川 の下 流にはおびただしい数の赤いザリガニが生息しており、
その一角には青いザリガ ニは居ません。
人工川の最上流部~中腹部にのみ、青いザリガニが生息しています。

上流 で見られる稚ザリは全て青or白で、青い成体は今回見つけた1匹のみです。
赤 い成 体も混生しているので、「栄養不足」によっての色素変化は
無いような気がしますが ・・・

現場を見る限りでは自然繁殖したと考えています。
明らかに青い血統が受け継がれています。



記事の最後に「宅急便で・・・」と有りましたが、必要であれば郵送させていただきます。
ザリガニ飼育者の間では、キーパ ー間 でけっこう輸送していますので
大丈夫だと思いますので(笑)

ザリガニは友人ら と共 に数匹ずつ持って帰っていますので、1匹くらいなら大丈夫です。
とりあえず、もう少し様子を見て報告します。

ただ、現在わかってきているのが 「おそらく健康体ではない」という事です。
アメリカザリガニは多種と比べてとても 活発で、水質変化にも強く人間にもよく慣れます。
近付くと「餌くれ~!」という反応をするほどです。

しかし、持ち帰った青ザリガニはかなり動きも鈍く、反応もイマイチです。
何よりおかしいのが「全体的に殻が柔らかい」という事です。
普通、脱皮 後は 柔らかいのが当然なのですが、だいたい1日で固まります。
しかし、採取してき た固 体は1日で固まりません。

どうやら通常の固体よりも固まるのが遅いようです。
脱皮 をしていない固体でも、少し殻が薄い感じです。
友人らに聞いても同じような見解を持っており、持ち帰ったうちの数匹は
「脱皮不全」で死んでおります。

通常のアメリカザリガニだと、まずこれほどの致死率は無いです。
ザリガニ類の中ではトップ クラ スの強靭な環境適応能力を持っており、
それ故に世界一の分布を誇っている種ですので、おかしいです。

あと、この青アメザリが「健康体でない」とすれば、色々とつじつまが合ってきます。

現場は先に述べた通りの人口川で、下流域には通常の赤いアメザリのみ、
上流域 には赤アメザリが少々と青アメザリです。
ザリガニ以外の生物はメダカ、カダヤ シくらいです。

しかし、上流部には青ザリガニしかおらず、おそらく食性は枯葉と共食いでしょう。
餌が豊富な下流部でも、ザリガニの数が半端ではないので、
共食いは行われていると思われます。

実際にザリガニの爪などが多く沈殿していましたので、 間違 い無さそうです。
青ザリガニが健康体で無いとすれば、下流に行けば一発で狙われます。
特に脱皮後に殻が固まるのが遅いとなると、間違いなく狙われるでしょう。

そう いった理由から、生息域が限られているのかも知れないと考えています。

まだまだ推測ばかりですが、今後の飼育状況次第と言ったところです。
今度、現 場の 水質調査をしようと思いますので、また報告いたします。

長文失礼m(_ _)m



青ザリガニ採集現場のphは6.8でした。

現在、青ザリガニにこれといった変化も無く、色も変わる様子はありません。
やはり数回の脱皮後でないと色の変化は出ないと思いますので、
気長にお待ちください。

固体がまだ子供ですので、2週間~3週間の周期で脱皮をします。

またご連絡いたします。



現段階で友人らと持ち帰った固体の中に、脱皮をした固体が居ますので報告を。

友人らと持ち帰った固体は、ほぼ全ての固体が紫に変色してきています。
写真をお送りした白い稚ザリは、見事に茶色になりました・・・

←茶色になったそうです。

ただ1匹、成体のみが青いままのようです。

紫に変色してきたという事は、やはり最終的には赤くなる可能性が高いです。

ただ、これらのザリガニ全てが「白ヒゲ」という、アメリカザリガニの特殊な固体なのは
間違い無さそうです。この白ヒゲというのは、その名の通り「ヒゲの白い固体」です。

その他の特徴として、爪に出るパッチ(通常なら黒い点の模様)も白く
体色も通常の赤に比べるとかなり黒or白っぽくなるのが特徴です。
ザリガニキーパーの間ではけっこう有名な固体です。

しかもこの白ヒゲは、白ヒゲ同士で掛け合わすと100%同じ固体が生まれるそうです。
何度か子供をとっているキーパーの方に聞きました。

おそらく、なんらかの形でこの白ヒゲが川の上流部に繁殖し、通常のアメリカザリガニに比べて
体色が特殊化しやすいことから、栄養不足で青く変化、弱体化し、殻も柔らかくなった。
しかし、栄養豊富な下流に下りるにつれて通常の赤に変色していき、最終的に白ヒゲとなる。


よって、下流部には青い固体が居ない。という線で間違い無さそうです。

実際、中流では白ヒゲがそこそこ生息しており、下流にもポツポツと居ました。
この白ヒゲという種は、ザリガニキーパーの間では有名と言っても、かなり希少なザリガニで
滅多に居ません。

以上、中間報告です。また、写真を撮って送ります。

見事に研究ポイントをついた(=ツボをついた)レポートありがとうございました。

白ヒゲ、白パッチ、殻が薄い、弱体個体…。上流にひっそりと生息…。

元々強靭なアメリカザリガニの中で、弱いグループだけが小さなエリアにヒッソリと生息している。
そして、彼らは鮮やかな幸せの青い色を獲得し…。

また成長が進んだり、産卵で増えて行きましたら、ご報告をお願い致します。


青い魚では「色素の関係」、「脳の異常」が体色を青色にする原因としてあげられていますが、
青いザリガニは今のところ「エサの事」と「脱皮後」、「虚弱体質」といったところでしょうか。

to be continued...



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