ネット向けのC&R記事
↑ネット暦2~3年の少し慣れた方は上の記事のほうが読みやすいかも。
ほぼ同じ内容ですがネット向けに書いたものです。
ネット暦4年以上の方は既に読んだ可能性ありです。
(検索エンジンのアルゴリズムが変わるまでは、ずっと検索結果でトップでしたので)


魚類学から見るキャッチ・アンド・リリースの「優しさ」誤解

釣りに役立つ魚類学その1
キャッチ&リリースについて

まずは、やる気が出るという感じで大物を釣っているムードをお楽しみください。

古代の発掘調査などで出土する針などを調べると寒い地方から発達してきたと考えられる釣り。
現在では趣味としても世界中のあらゆる所で楽しまれています。
釣りをした時、たくさん釣れた釣れなかったと一喜一憂するのが
我々釣り人の性ですが、どうして釣れたのか、釣れなかったのかを考え、
次回に工夫する事によって”腕”の上達度が変わって行くことでしょう。

ラインが細かったり太かったり、エサの種類、ポイントの潮流具合などの選定や季節・日時…
たくさん選択肢が有ります。
間違った工夫をしてしまったら逆効果になってしまう恐れもあり、
まことに奥の深いジャンルと言えましょう。
それゆえ、世界中で、古今東西、釣りが長く廃れずに楽しまれている所以と思われます。

釣りをしていると時々狙っていた魚と掛け離れたものが釣れたりします。
食べれる魚、外来魚、市場で高値で取引されてる高級魚、
毒を持ったもの、小さすぎて食べられないもの、はたまた大き過ぎてクーラーにも入らない巨魚。

その魚はどうしていますか?リリースでしょうか。

導入

世間で言われる”美味しい”や”高級”の場合は資源の枯渇が早く、
人類の歴史においても絶滅近くに追いやった事は多々あります。
特に「美味しい」場合は絶滅のキーワード必須条件とも考えられます。

シーラカンスはご存知かもしれませんが不味かった…。
閉鎖水域である淡水魚で例を挙げますと、
ヤマメ・アマゴ・イワナは数十年前に渓流から姿を消し、
これは遺憾と水産試験場中心に研究・養殖を一生懸命に行い、なんとか復活しました。
現在、アユでは琵琶湖産が流通しなければ、
各河川で友釣りが成り立たない程の心配があります。
海でも同様で、漁獲量が年々減りつづけるものが居り、
禁漁期を設けたりと各漁協で工夫されています。

資源の枯渇は人間の人口増加と密接に関わってまして、
維持の限界を突破すれば、あっという間に加速して行く帰来があります。
そんなこんなで少しでも資源枯渇を防ごう、遅らせようと
キャッチ&リリースが釣り業界で叫ばれ始め、
取り巻く自然環境を含めた大きなウェーブとなって
一般の人々をリードして行くようになりました。素晴らしい事です。

ところが、大きく広がって行くようになると、
最初の”基本”部分から外れてしまう事が多々起きます。

各種団体が作られ、交互の交流が少なくなると、
中心になる人々の考えなども離れて行きます。
どんな国や政治団体でも喧嘩したりするほど離れた存在になることも。
「平和に生きたい世界を作る」のは誰もが納得ですのにね。
釣りでも他の何事でも基本に戻って考え直すのも良いものですから、
かえり見てみましょう。

魚体の重要部位

恐竜よりもはるか昔、だだっ広い陸上や淡水には何も住んでいませんでした。
かの有名なシーラカンス類が海から「そんな空間は勿体無い」と川へ入り陸上へ出ました。
海水魚⇒淡水魚⇒両生類への進化です。

海水から淡水へ入る時は、
一般的に水の浸透圧の違いを乗り越える腎臓の発達が必須という宿命があります。
サケ類のように軽く行き来しているように見えても、
彼らは1ヶ月半ほど河口域(汽水域)で過ごして体を慣らします。
実は想像を超える大変さがあります。

淡水魚よりも進化的(生物学的)には古い海水魚。
サメやエイが最も古い魚で、シーラカンスよりも古い形態をしています。
雑談っぽく書いてしまいましたが、この淡水・海水を取り巻く環境に
適応を可能にしている重要な器官が”鰓=エラ”です。

これは後に書くキャッチ&リリースの理想方法にも関わってまいりますので
頭に入れておいてください。

驚きの水の世界

我々人間はおおよそ21%の酸素が含まれる空気を吸って、
その20%を利用しています。これが肺の性能です。
では、水の中ではどれほどの酸素が含まれているでしょうか?
実はここを読んでいる読者さんのほとんどの想像を超えると思います。

温度によって多少の差が出ますので20℃で海水=約0.004%、
淡水=約0.005-0.006%。
空気と比べて、ほとんど無いのと一緒です。

どんなに人間が頑張っても水中で呼吸して生きるのは不可能な分量。
淡水の方がいろいろ含んでいる海水よりも、
ほんの僅か多く入っているとはいえ、誤差みたいなものでしょうね。

しかし、チョッピリしか含まれてない水で呼吸している魚たちは、
どれぐらい酸素を利用できるのでしょう。
なんと魚のエラは80%もの酸素を利用できます。

先に書いた20%しか利用できない肺に比べて凄い性能ではありませんか。
エラはF-1エンジンみたいなもので、滝や波の当たる場所などは
他のエリアより酸素が多くなりますから、魚が集まる好ポイントなんですネ。
もちろんエサの流入というのもありますが。

先に出した古い種族のサメなんかはエラの性能が今一つの為に
傷などで泳げなくなると溺れて死んでしまいます。

←エラはF-1エンジン

大きな魚を釣った場合、合言葉のように言われるのが「空気を吸わせろ」という言葉。

これは実際に魚が空気を吸って弱るのではないのですが、
理屈にすこぶる合っています。

上で述べたとおり、魚のエラというのは効率の良い器官であるため、
いつも吸収・排泄がスムーズに行われています。
魚を空気上に出すと、ふわっとしたエラ同士が引っ付いてしまい、
排泄物が溜まってしまいまして、いわゆるアンモニア中毒になってしまうのです。

釣り人が経験則で行っている「大物には空気を吸わせろ」…の理屈でしたが、
エラというのは、本当に魚にとって大変大きな存在です。

空気中とは比較にならないほど少ない酸素しかない水中において、
人間の肺の4倍もの効率をあげるエラゆえの宿命。釣り人の観察眼というのは、すごいものです。

理想的リリース法は意外なもの

テーマであるキャッチ&リリースですが、TV番組などでは魚体を触らない感じがメインでしょうか。
申し訳無いですがエラに対する配慮は余り見られないようです。

「アタリがあったら、よ~く食い込ませてから合わせること」としながら
「資源枯渇を防止する為、リリースをオススメします」は矛盾してます。

魚に1番大きな影響のあるのは基本的にエラ。
目をつぶしたクラスでも人間的には大変ですが、
魚にとってはエサを採ることに不便な程度です(匂いのみでエサ採りOK)。
意外な事に大丈夫なんですよね、実際は。

つまりエラ以外は、たいしたことはありません。頑丈なものです。
まずはコレを徹底して頭に入れてください。
「キズ付いた魚はリリースしても直ぐに死亡する」という事は
リリースの仕方が下手だったとかも含めても少ないです。
エラ以外なら、まず大丈夫です。まとめてみましょう。

1,針をエラに掛けたら致命傷

釣り上げてリリースしたら死んでしまった!!!というのは、
釣り針で魚のエラを傷つけていたからです(心臓マヒも時々有るようですけど)。
エラから血が流れる時は80%が治療の甲斐なく死亡しました。これはもう魚を食してください。

リリースしても、ほぼ100%死亡するでしょうから、これだけは要注意です。
キャッチアンドリリースで判断する基準はコレだけです。

特に性能が良いエラを持つ青物系(サバ、イワシ、マグロ、カツオなど)は
すこぶる酸素欠乏・アンモニア中毒に弱いので当然、死亡率がアップします。

2,早合わせを心がける。

キャッチ&リリースを推奨するなら早アワセを絶対のルールにすること。
すっぽ抜け連発でカッコ悪くても魚のエラを傷つけるよりは良いです。
「しっかり食い込ませてから合わせる」なんてのはアウトです。

3,針は飲み込ませるのも良い。

一方、食い込ませるなら、いっそ、針を胃まで飲み込ませれば、
水槽で生かしておけば2~3週間経つと見事に針を吐き出します。
ゆえに自然界でも針を飲み込まれた場合は糸を切ってリリースすれば良いと思います。
こちらは遅アワセのパターンです。

しかし…必ず吐き出す場合ばかりではありません。
針の大きさ、掛かり方、カエシの有る無しで吐かない場合があるのは当たり前ですから、
リリース前提の場合は、カエシ無しの小バリを使うのは絶対でしょうか。

4,ルアーは…

ここで書きづらいのですが、ルアーはエラを傷つける可能性が高いので、
リリース前提の釣りでは「使わないべきだろう」が本音です。
業界や好きな方には申し訳ないです。

なるべく小さなルアーに小さな針を1本だけ(1掛け)、
カエシをカット…やり取りを楽しむのは論外…など
何らかの工夫をしても辛い釣りを強いられそうです。

5,手で触るのを気遣うより、早く水に戻して泳がせよう

結局、理想的な優しい映像とは違う現実のお話です。
釣ってリリースする場合、魚体を丁寧に扱うよりも強引にサッサと上げ、
サクサクと水に戻すのが1番良いと思います。

第三者が見ると「強引な釣り方」となりますし残酷…ですが、
書いた通り、魚はエラ以外は弱くありませんので、
太いラインでグイグイ、リールならトルクのある機械でガンガン巻き取り、
ジャバっと取りこみ、バタつかせないようにガバッと魚体をつかみ、
針を外して、サッサと逃がして自由に泳げるようにした方が1番良いでしょう。

「人間の体温は魚に比べて高く、魚は軽いやけどをするから手を濡らしてから掴むように」
…というのがあります。

立派な考えかたです。

実際、水槽で泳ぐ渓流魚やクロダイ、イシダイなどをガバッと掴んで試し、
顕微鏡でウロコなどの状態を観察しました所、
30分~1時間ほどでヌメリは戻り普通の状態になりました。影響はあまり無かったです。

元々ヌメリというのは、強い刺激を防止する為の緩衝剤みたいなものですから、
手で触るぐらいでは全く大丈夫です。
変温動物である魚と人間の体温(手)の温度差に注目して広まった優しさと思われます。
又は漁師さんの手形っぽく模様=死斑・変色=が残った魚が
安価になってしまった等が温度差のせいといわれたかもしれませんね。

むしろ丁寧に扱おうとしてその間プラプラさせたり(←糸にぶらさげて針だけ掴む図)、
魚を水から上げず水中でフックを外そうと手間取って頑張ったり、
写真を撮ったりする為に等、ショックを与えつづけている方がすこぶる魚には悪く、
リリースしても回復が遅いようです。
映像的には「ハイ、ポーズ」、キラっと輝く笑顔、もキツイです。

水槽実験では兎にも角にも、いじり倒したものは、回復するのに平均5~6時間もかかりました。
ガバっと魚体を素手で掴むのは無問題なほどなのに、この差!!!

さっさと魚を水へ放り投げた方が好いほど。
つまり、一般的に人間が思う優しさと生物体として与えるダメージは異なるものなんですね。

先に出した性能が良いエラを持つ青物系(サバ、イワシ、マグロ、カツオなど)は
握って弱るのじゃなく、エラの高性能のせいなので、誤解されるフシがあります。
ここでも同様にエラ次第といえましょう。エラの強いカレイなどが平気なのはこのため。

6,病気っぽい魚を釣ったら

自然界で病気が治る魚はまずいません。確実に死亡します。
ということは、こう云う魚をリリースすれば病気を蔓延(まんえん)させる可能性があります。
リリースするとバッタバタと他の魚まで死なせてしまう…という訳です。
家に持ち帰ってメチレンブルーなどの色素剤(淡水魚)や銅イオン(海水魚)で
消毒し治療する以外はリリースしない方が他の魚のためにも良いです。

病気の魚はウロコが一部剥がれ綿みたいなものが付いていたり、
ウロコが膨れ上がっているようなものたちです。

←病気の魚は自然界では治らないからリリースしないこと

病原菌や原虫などは自然の水域に普通に存在しています。
弱ったり何らかの原因のキッカケがないと病気にはかかりませんが、
酸素が少なく有害な水になっていれば全滅するほど広がる場合はあります。

2003年ごろから日本でも広がったコイヘルペスのように、
恐ろしい程の広がりを見せる時があります。
霞ヶ浦から、なんと広大な琵琶湖まで広まったのは
キャッチアンドリリース以前に何か考えさせられる事例ではありませんか。

知られざる放流の影響例

現代の問題としましては、ブラックバス、ブルーギルなどの
内水面外来魚がクローズアップされています。
シーバスのようにスズキならまだしも、古来からの生態系が崩れていくという
生物・環境学的な混乱を招くからと言われています。

外来種というのは、物流が激しくなった明治以降の外国産動植物を指定しています。
ところが、外来種どころか日本産のものですら放流が影響を出した実例があります。

イワナ、ヤマメなどの渓流魚は陸封である為、山里離れた渓流で独自に進化していきます。
どの渓流にどんな亜種・模様の種類が分布しているのかを調べれば、
氷河期の解明のヒントになるとして重要でした。実際に様々な模様、亜種が出ています。

イワナ・ヤマメの仲間で天然記念物指定をされている種類がありますが、
そういう重要性で指定されるわけです(広島県太田川上流のイワナの仲間ゴギとか)。

以前、渓流からイワナやヤマメが姿を消した際に、
中部でなんとか養殖技術があったアマゴ(ヤマメ亜種)が各地の渓流へ放流されましたが、
地場の渓魚と交雑できるので混乱してしまいました。

ヤマメとアマゴは同じように見えても違う魚。
交雑の結果、オリジナリティが変化し正確な氷河期資料にはならなくなってしまい
調査も中途半端になってしまいました。
研究者がこれに気付いた時点で、生産地ごとに混ぜずに放流すべし…と
規制されましたが、お分かりの通り、一旦変わってしまったものは、もう元には戻せません。

特にアマゴの降海型であるサツキマスはサケ科の世界南限魚と言われ西日本特産でした。
関東以北のヤマメ(サクラマス)とは住み分けされていましたが、
北海道でもサツキマスっぽいものが捕獲されている報告が来てビックリしたことがありました。

←環境省指定絶滅の可能性があるサツキマス。リリース推奨だがキープ率高し!!!

未来の生物研究者がニシキヘビの化石を見つけ場所は東京という笑い話もありえそうですが、
外来魚どころか本来の日本産イワナ・ヤマメであっても想像出来なかった、
気が付かなかったような影響を与える事が有ったわけです。

なにせ氷河期調査へ影響があっただなんて(今でも知られていないですけれども)。

他の場所への放流と、その場での再放流(キャッチ&リリース)。対象が海外から来た魚と在来種。
似ていながら微妙に異なったりして、様々な問題を提起するこの放流行為は、
正確な知識を持って望むべきと思う次第です。

終わりに

事実を淡々と書きましたが、それでは放流を止めるべきか、ではありません。
正確な知識があってやれば良かったのにと惜しんでいるだけで、どんどんやるべきです。
放流が無ければ絶滅していた所もあるでしょうから。
絶滅に導く原因は、そもそも何だったのか?も複合的に考えなければなりません。

兎にも角にも重要な資源であるお魚。幼魚を釣った時は特にリリース推奨とは言え、
エラが傷ついていたら残念ながら上記に当てはまってしまいます。

しかしファミリーで釣行した際に「パパ、こんな小さなお魚さんもキープするの?」と
お子さんに言われ、言い訳(説明)をするのは大変です。
死んでしまうのが分かっていても教育上の配慮で
「元気でね」と逃がす柔軟さも持っておいてください……。

←幼魚の取扱いは他の釣り人の目もあったりして難しい。

魚のエラの性能が大変凄い事を理解頂けましたでしょうか?

すなわち水に溶けるのが人間の目に見えないような有害物質でも、
魚のエラはシッカリと取り込み体に影響を与えます。
洗剤やゴミが水の環境に悪い大きな理由です。

さて、最後に注意点があります。
TV番組やビデオではリリース映像で理屈と合致しないケースが多々見られます。
間違っているじゃないか!と思われるのではなく、
釣り上げて出血している魚の画(え)は避ける方が良いこと、
リリース時に手のひらからユックリと泳ぎ出すのが理想、
お茶の間への配慮・演出なのだろうな、と(広い心で)理解してくださると幸いです。
TVや雑誌で発言力のある方々には
解剖学の併記されている図鑑などを是非手にとって頂ければと思います。


キャッチ&リリースで、なるべくエラを大切に考えてあげて徹底される方、
又、一杯釣ってリリースせず食べる方、色々な立場の方がいらっしゃいますが、
どんな方々でも末永く釣りが楽しんで出来る環境であって欲しいものです。


終わりに

リリースする際の風景で見かける優しさと魚体に与えるダメージは別のもの。
どうもそういう知識は広まって行きません。

そして肉食魚を草食性魚類主体の閉鎖水域にリリースすると、
占有率が30~60%にもなることもあまり知れ渡っていません。不思議なものです。

ブラックバス問題では、擁護側(業界側)が提示した調査のバス占有率は、
5つの水域で平均しても数パーセントしかありませんでした。
変じゃないか?と思う人もチラホラいらっしゃいましたが、多分、業界は事実を出しています。
しかし、敢えてデータを改変・改ざんするなどということはしないので、まだ良いのですが、
数パーセントだったという調査対照水域が大河川であったりしてチョットなぁ…と思ったりします。

定期的に池干しをしている池沼とかの調査だと、調査日によって違ってきますからね。

サツキマスの絶滅するか問題(長良川河口堰問題)でも感じましたが、
もっと知れば、もっともっと楽しめるのになぁって思う今日この頃なのです。

<追記>

釣りジャンル、古今東西に根強いファンがいるにも関わらず、
ブラックバスのキャッチアンドリリースの過激な攻防戦、
自然環境を壊すマナーの悪い釣り人や駐車をテキトーにして釣り三昧への
地元住人の反発により、徐々にファン離れが広がっているのがツライ。

釣りファン離れは仕方がないにしても、新しく入ってくる人へ
基本的な部分を解説すべきと感じていたので、当サイトでは補填知識を増やしています。

ブラックバス問題=びわ湖産の全国河川コアユ放流も重要な要因…
漁協の自○党への献金が多いため表面に出てこないのかなぁ。
現状を知ってから対策すべきなのに、その現状がゆがんでいない?

自然破壊=産業・工事や生活廃水が一番理由ですが…。

代理出演有難うございました。

  



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