間違った常識では有効打なし~研究者として

前白~作者のスタイル

<遡上魚だけが食べるエサ?>

1990年過ぎ。釣りではクロダイとサツキマスが好きでした。
ある程度の努力を経て、クロダイは釣れるようになりました。
しかし、サツキマスは中々釣れず、ヒットすらしないのが悩みでした。

釣り雑誌や単行本で勉強すると、サツキマスやサクラマスという
アマゴやヤマメの遡上魚は河川ではエサを食わないとされてて、
シロザケも同様で、産卵して死ぬためだから食わないのだという。
それじゃぁ、なかなか釣れなかったのも当然だよね。

渓流シーズンを2回ほど30cmのアマゴは釣れながらもサツキはダメ、
3シーズン目に初めてのサツキマスを釣った。銀ピカで全然違う魚体。

あまりの美しさに感動した私。
水槽へ入れて観賞魚としても、
抜群の気品、高貴さを感じ驚いた。

光によって銀色に輝くだけじゃなく
緑の背中の趣深さは他魚にはない。
知らない人はハマチと勘違いしたり


しかし、エサを食わないとされてるし、なんとか餌付け出来ないか?
工夫をしている中、長良川河口堰の稼動でサツキマスが絶滅危惧、
理由は、陸封アマゴ達にとって、メスばかりが海へ降り、
オスは渓流に留まるから、河川の途中にダムや河口堰が出来ると、
メスが遡上できなくなり、種は維持できなくなるからという理屈です。

絶滅する前に養殖できるようにと、京都大学や水産試験場、水族館、
各専門機関にて研究するも、不可能だった。誰しもが諦めた。
「じゃぁ、私がやる」という自負から進めた所、海へ戻った錯覚等、
アレコレと行った結果、なんと餌付け成功。これは嬉しかった。
タイヘイヨウサケ属の遡上魚では世界初の快挙だったらしい。

ドイツ、アメリカ、フランスを始め、その餌付けテクニックを紹介、
本人には信じられない厚待遇で、各国で教えていた。若造なのに。
そのテクニックが日本に逆輸入される直前、私はハタと気づいた。

あるシーズンで2-3回しか釣行できず、何とかサツキ1匹をゲット。
そのサツキマスを水槽へ入れて観察すると、フンが黒くて太い。
フンをキッカケに他の疑問を続けて研究した。

結論を言えば、「そもそも遡上魚はエサを食うんじゃないか?」。
何匹もサツキマスやアマゴを混泳飼育してたのがフンの状態に
気づかなかった原因。他の大学や水産試験場も同じだったはずです。

自分が世界初の快挙と、海外の学者らに絶賛された名誉を捨て、
「エサ食わない遡上魚の餌付け成功、養殖に光」というのではなく、
エサを最初から食っている遡上魚説を主張すべきか、悩んでしまった。

エサを食う、食わないなんて関係ない、釣れれば好いんだよ。

そういう釣り人が普通だろうけど、エサ食うなら釣り方も工夫出来る。
極論、ブッコミ釣りだってやってみる価値はあるし、昼間だって、
透明度が良かったって、釣人が多く、学習した魚より簡単に釣れる筈。

他魚が来るのを避けるため、遡上魚だけが好むネリエはどうか?
「おいおい」と言わないで欲しい。だって海と川に棲んでたでしょ。
同じ匂いでも塩水と淡水じゃ違って感じるはず。発明したら?

「エサを食う・食わない」を重要視する、これが私の理由です。

エサを食う主張をせずに黙っていれば、私は世界初の名誉ありのまま、
自分のメリットだけを考えれば、エサを食わない、にしておけば良い。
しかし名誉の価値観は人による。心を誤魔化して偉くなるなんてイヤ。

当サイトは、そんな背景を持った作者が作っていますので、
一般的感覚とは違っているように見えるでしょう。宜しくお願いしますネ



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