魚の身肉でフト思う、普段の食性や行動。成熟:肉(身)の色で餌の好みを判別。
体色は底石など明暗の影響以外にもあるけど、身肉はエサの好みなどで変化している、
そして、魚の肉は植物に似ていたりする話です。
他にテーマに関する面白そうなオマケ話を複数入れ込み、
バショウカジキの15cm(全長ではなく体長)ほどをルアーでかけた友人の羨ましい釣果とか。
前半部にある部分は英語ばかりの日常でしたので日本語が壊滅状態に陥り、
文章の感覚を戻すためにザーっと書いたものです。ゆえに削除前提のつもりでしたが、
記事に対する背景を書いているため置いておきます。
全体として雑知識の雑談をしてしまっています。
救急時のカリウム毒がクラッシュシンドローム等、今月の一手は、2案作りました。
魚の身肉から普段の食性や行動を察知する |
好い感想を、ありがとう
ここ最近、生物相&食物連鎖の大元であるプランクトンや水の圧力・溶存酸素量DOなどの話、
魚に影響を与える明暗の重要性、一方、光が届くまでの550m以深ではどうかの深海調査、
”ゆりかご”と言われる干潟だけじゃなく浚渫窪地の絡みまで集中して展開してきました。
正直、学術系に偏ってしまったので、ツマラなかったのじゃないか?と心配していたほどでしたが、
読者さんからの反響は意外と好評、科学系のウェートが若干高い「走性」シリーズから笑って、
それをキッカケに読み始めましたとか、苦労する研究部分で爆笑しましたとか(真面目モードだった記事なのに)、
多分、別の層だった読者さんの心の琴線を弾いてしまった感じでしょうか。
印象に残ったのは、海底の根が複雑な形状をしている絶好ポイントに見える所で、
障害物が多いにも関わらず、なぜか魚影が薄い、そんな理由が理解できましたというもの。
記事の狙いを強調せずとも正確に汲み取ってくれると嬉しいものです。
中には「こういう内容をお願いします」というのも多くあり、例えばルア-に食いつく行動の、
パターン毎の科学的説明とか。これはシイラとかツバスを船で狙ってる方でした。
「それは既に説明したよ」と魚の視覚を読むようにアドバイスしながら、
本当はパターン毎には解説してないけど、しまった、船釣りはテーマ対象外じゃないか…等、
実は裏舞台でも感動やお笑いが展開されています。
今回の記事は、身肉を調べて行動を推測する内容だよと触れた際、
興味があり期待しています!と、いつもより何となく強いように印象を持ちましたが、
どれが社交辞令的か不明ですが、今後の展開に参考に出来るのが感想です。
学者仲間にも最新研究内容を教えてもらったりして身肉を解説したいと思います。
兎にも角にも琴線を弾かねば反響はないので、意外なテーマの時に感想を沢山いただき感謝、
この場でお礼を述べさせて頂きます。ありがとうございました。
初めてリール竿を手にした感動
さて、そんな読者さん達の感性を理解し始めながら、幼少の頃を思い出す。
私がノベザオで池川でフナ・コイ・オイカワ達を釣っていたのは小学校低学年まで。
昭和50年ごろでしょうか。高学年になって初めて投げ竿を手に持ちました。
小学校5年生の時に初めて友人と小遣いで電車に乗り、防波堤へ朝マズメから。
車じゃないから始発だものね。頭の中にはクロダイと大きなイシダイが浮かんでいました。
持って帰るためにクーラーは友人のもの。躾上、私はクーラーを買ってもらえなかった…。
テストで100点を取った時、県立高校の教師をしていた親戚の叔父さんから、
大きなスピニング・リールとゴツイ投げ竿を譲って貰い、オモリやミチイト(色変化)、
投げ釣り仕掛けと餌を買って行きました。
初めての海なだけにミミズや練り餌とは違うゴカイ類の感動、
池での癖なのか、思いっきり投げているのに、友人と会話するのもお互いに「シー」と静かに、
アタリが有ったら3段引きかをチェックしあい、いつイシダイが来るかなと……。
結局、釣れたのはヒイラギとカサゴだけでしたが、名前が判らないので、
熱帯魚なのか、フナやオイカワとは違う平ぺったさ、派手な色彩にドキドキでした。
何かグッグッと音を出し、口が出し入れされ、ヌメヌメがひどい。これが海の魚なのかと。
今思い起こせば、防波堤といっても浅く、シロギス仕掛けで砂目のエリアへの投げ釣り、
イシダイやクロダイではなく、せいぜいシマダイとチンタ、それすら可能性が少なかったですね。
こんな”ボクの初めての釣行記シリーズ”を書くと、初めての経験は覚えているものだとか、
どこかでコンテストが企画・催されそうですが、記事テーマとは関係ありません(失礼)。
中学に入るとルアーにも入って行きました。ここでフライ毛鉤にも興味を持ち、
フライ&ルアー釣り師の真似で釣れた魚の腹を裂いて食っている普段の餌を観察します。
釣れた全部じゃなく、最初の一匹二匹でしたが、これは長続きしませんでした。
腹を裂くという可哀想な意味だけではなく、当時リリース促進中のバスだからでもなく、
やっぱ食える魚じゃないと等という理屈でもなく、面倒だったからのみ。所詮中学生でしたから。
でも、理科実験室のスポイトを使って口から胃へ入れ、内容物を吸い出して観察、
これはよくやりました。一般的な科学系釣り好き中学生に成長したのですが、
大体、ここまでするようになれば、ハトの羽芯でヘラウキを作ったり、ルアーを作ったり、
ガイドを買って柔らかい穂先に交換して磯竿をクロダイ用に調度を変えたりを、
普通にやってしまいました。
釣り本も少なく、新書といっても昔の海外本を訳し続けたものが教科書でしたし、
釣具はメーカーも大きくなく、道具などは自分で工夫するしかなかったという時代性もあります。
▲欧米の書籍は「自分で工夫して出来る」という傾向が強かった。
ここで明かしたのは「今月の一歩」は架空ネタの工夫を紹介するのではなく、
実際に自分で試していた釣り方法の繋がりで、成功系の話です。大失敗系は紹介してないですが。
=昔の釣り本。以前紹介
←欧米本を訳したものがスタート。新書でもそれを繰り返した。
中学生まででスポイトを使った食性を観察しているなんて、一般的なフィールドテスター級か。
あんなに釣り好きとなれば、将来はフィッシングに関係する職に進んでいそうですが、
やはり高校受験+大学受験で釣りからは離れ、大多数同様の告白+失恋の苦い青春時代を過ごし、
気がつけば釣りを再度し始めたのは海外出張から帰ってホッとした時間を得るためでした。
そう、多くの経営者・サラリーマン諸氏と同様、数少ない休みに釣りをするレベル。
それでは自分で工夫して結果を求めるなんて不可能に近いほど難しいです。
やっぱり専門家に任せるほうが費用対効果でも得策だよね。
ところが、イラクがクェートを侵略したアレコレで巻き込まれ、長期休みを得た私に好機が。
赤身・白身は運動能力と関係がある?
速く泳ぐ魚は赤色の身肉をしていて、その代表はスズキ目サバ科のマグロ。
泳ぎを緩めるだけで呼吸困難になるほど、寝る間も速度は衰えず、死ぬまで泳ぎ続けます。
エラは高性能でありながら自力でエラ蓋を開閉して動かせないため速攻でアンモニア中毒症状、
一端釣ってしまえば、キャッチ&リリースしている間に、ほぼ動けなくなり死んでしまいます。
マグロ同様、止まると溺れる魚といえばサメがいますが、こちらは線が並ぶ様な貧弱なエラ。
進化の過程で泳ぎつづけるのに徹する形態になったマグロとは別物。
多くの魚は白色の身肉をしています。「白身でフライが美味しい」っていう白身は殆どのお魚の身。
何でも珍しくもないです。シェフの皆様、料理厨房などに関わる方々、スミマセン。
その中間点みたいな魚もいまして、サケがソレ。サーモンピンクと呼びます。
海に行くまでは白身状態だったりします。どうして変わるのでしょう。スピードが上向くのかな?
人間の筋肉は胃などに使われる平滑筋と腕力などを発揮させる横紋筋がありますが、
色はそんなに変わらなくて、激しく動き模様がある横紋筋が進化的に上となってます。
私は赤身や白身、平滑や横紋の差には何か面白いものが隠されてないかなぁと思いつつ、
長い間、魚は赤身が優位で白身が劣勢という先入観を持っていました。
世界最速魚はカジキ(マカジキ科とメカジキ科)らしい。白身だけどマグロの赤身より速いらしい。
赤色の肉は速さに有利じゃなかったのでしょうか?謎は深まる……。
そういえば静岡の海岸でルアーを投げていた友人が体長15cmの稚カジキを釣ったことがあります。
私が聞いた際はカラアゲで食われた後でしたのでガッカリ。流石にテリヤキは無理だったか。
でも、飼育できたのに……研究してみたかった。自宅水槽で小カジキが泳ぐのを想像すると凄い。
アクアショップで売れば破壊力の凄まじい値段でいけそうです(業者さんはスルーの事)。
ということで、そんな身肉について面白い話をしましょう。もちろん釣りに役立てれる部分を選択して!
”太っていて好い魚”が多かった記憶が残り同じ場所に通い続ける人々
貴方が選ぶ釣り場や糸をたらすポイントは何で選択していますか?
やっぱり大きなものを過去に釣った又は掛け逃がしたという記憶からじゃないでしょうか。
中には恋人と行った想い出の場所だったりするかもしれないでしょうが、
それは、ごく一部の方としましょう。
トイレが傍にあるから、車横付けだからなどの使い勝手で選んでいるように見えても、
やはり1度や2度は大型の魚を他の人が掛けているのを見たりして影響を受けているはずです。
だって、私がそうですから。釣りであがった大きな魚を実際に見ている場所が最優先で、
その次に雑誌で釣れている結果で選び、最後に小物でも変わったものが釣れた所に順次移動します。
場所に対する理屈よりも実際の釣果にウェートが乗るのが、このスポーツの特性かもしれません。
しかし、どんな釣り人でも経験されていると思いますが、釣り場の急変から来る悪影響。
去年は釣れていたのに今年は釣れなくなった、というセリフは何処かしこで聞いた事がありますよね。
ここ数回の内容から頂いた感想で「海底の根が複雑な形状をしている絶好ポイントに見える所で、
障害物が多いにも関わらず、なぜか魚影が薄い、そんな理由が理解できました」というもの。
これは、記事の狙いを強調せずとも正確に汲み取ってくれて本当に嬉しかったです。
同じ場所で考察すると、近場に干潟が出来て魚が大きく太くなることは滅多に無く、
沖で巨大な構造物が作業する浚渫窪地のせいで釣れなくなることは時々起きます。
痩せて小さくなることはあっても、大きくなることは私の記憶の中でも一例程度。
過去ファイルで紹介していた記憶がありますが、噴火のため入島できなかった三宅島です。
下手すればバスケットボール大のサザエとかクチグロ(老成巨大イシダイ)が登場したそうで、
噴火前よりも生物相が増えたという衝撃の事実、水域に網が入らない事による自然の回復力が
こんなに素晴らしいとは…と各水産関係者が驚愕しつつ「これは使える」とコブシを握り、
禁漁期を定めるシステムを(腰の重かった漁協さえも)全国に広げたキッカケになりました。
Fileいくつだったかなぁ、現地や漁協に問い合わせしてTV局に未公開映像まで観せて貰った、
手間掛けた記事だったのだけど。執筆後に大特集がTV番組であり、その後一般誌が注目し始め、
「サカナの行動学」は放送前で良かったとホッとした記憶もあります。まぁ大した事ないですが。
さっと過去ファイルを見直して見つけれない分量になったからですかね。
見事な復活劇は簡単に思い出せるほど少ないけど、逆に貧酸素塊を作り出すことは簡単。
自然を壊すのは海水の水槽内でも簡単に再現できるほどです。
結果として大きくてパンパンに太った魚の魚影が濃い絶好の場所は通い続けますよね。
では、そんな場所を推測するのに参考に出来るのが太ったカニなら美味しいカニの見分け方。
大きなカニを買う場合、良し悪しは何処で見るか?それはフジツボとかが背中についているもの。
ブジツボがくっついてるのは見てくれは悪くても身肉がギッシリ詰まっているのです。
理屈は、餌となる生物が周囲に多く存在し、あまり動かなくても大きくなれたと推測できるから。
クチグロや記録的メジナやクロダイが集まるような場所ならイメージできます。
色が緑色っぽくて(植物性プランクトンが多いため)冷たくて栄養が多い流れにより、
餌が常時供給され運動量が少なくて済む場所。冷たい=密度が高いので海の低層を流れる。
イシダイが1日1-2キロしか泳がなくても充分成長できる条件が揃います。
小さくても身肉が詰まってパンパンに太った魚が釣れ続ければ、超大型の可能性があります。
つまり”親潮”がぶつかる所だな……(By一般人)。
長い理屈を”親潮と云う単語”でまとめられると、大人としては口惜しいというか、
「じゃぁ、イシダイは1日何キロほど泳ぐのか知ってるかい?」と返したくなってしまうのは、
何歳になってもご愛嬌。答えは約10km(長期愛読者さまには御存知、既出すぎて失礼)。
魚の体型をよく観ると、よく泳いでいるものの尾鰭が発達具合が全然違うことに気付きます。
やはり長距離泳いだり、広い場所を棲息のフィールドにしているものは逞しい尾鰭に変化します。
=尾鰭には様々な形があるが住処によって同種でも差がでる。
注意点は同種の尾鰭で差を把握できるようにすること。魚種が不確かな初心者さんなら、
簡単に比較できるヤマメ(渓流に棲む)とサクラマス(降海したヤマメ)の尾鰭を図鑑等で比較ください。
棲む場所が海と渓流での差は体の大きさにも驚きでしょうが、尾鰭にもハッキリ逞しさが分かります。
そんなに大きな差はクロダイやメジナなどではありませんが、基本形態をマスターしておけば、
小さなイレギュラーでも分かりやすいです。どのようなジャンルでも通用する王道のテクです。
レントゲン写真でも一般の人が診て「異常はどこ?」となりますが、健康体のものを見慣れておけば、
医者でなくとも異常を発見しやすくなります。難しそうな医学でも、基本は変わらず、そんなものです。
それはさておき、スポイトで魚の胃から内容物を吸い上げて観察することにより、
最近食べていた餌が分かるものですが、なかなか心理的にしたくないですよね。
調理して食べる際に連想しちゃいますし、トラウマになるような半消化ムシ類がいるだろうし。
キャッチ&リリースが前提の釣り物ではオススメの方法になっていますけどねぇ。
私はもう一歩進めて、身肉の色に注目する方法を実行しています。身肉の前に体色から行きましょう。
体色で普段食べてるエサを察知できるか?
動物全般にいえることですが、寒い地方へ行けば行くほど地味な色になっていきます。
逆に暖かい方面へは派手・濃くなっていきます。非常に分かりやすい傾向ですよね。
これは体色が温度に支配される、影響される意味ですが、そもそも卵が孵る時も温度の積算、
累積何度になると孵化するという程、温度は重要。それ以外には環境の色が影響してます。
魚ではヒラメやカジカの体色が低砂や岩の明暗によって保護色となるのは皆さんもご存知の通り。
ここまで派手に変わる事はないですけど、殆どの魚は光を照らす程度の刺激で影の部分は黒く、
照らされている方は明るい色になります。
明暗や温度は生態学系では重要ですけど、釣りにはあんまり役に立ちそうなノウハウが導き出せません。
何か他にないだろうかと思えば、エサに影響されるというものがありました。これは役立つかも。
ザリガニは藻や水草に含まれるカリウムを摂取することで赤い色を保っているそうですが、
植物質のエサをやらず工夫すると、一部で超有名な”青いザリガニ” になる時があります。
更に飼育を続け脱皮すると白くなることも分かっていますが、餌が体色に影響する好例です。
甲殻類の色変化はイメージしやすいですね。
←珍しさで注目されるも写真では赤青が区別…。
魚では白っぽい色のものならクッキリ判り易そうですが、いや、食卓に馴染みのカレイがある。
白い底砂なら白っぽく、黒い底砂なら黒っぽくなるのは説明しなくてもOKですよね。
魚の体色は明暗ならば、すこぶる反応が良くて、釣り上げても観察する前に変化してしまったり、
いまひとつ役に立ち難いです。体色で食性を推測するなんて出来そうにありません。
産卵期になると婚姻色になるものなら分かりやすいですが、これも食性は無関係。
アクアリウム業界ではクリルを与えると”色が上がる”と言って周知されています。
クリルは「サカナの行動学」にて何度も取り上げていますので説明は要らないと思いますが、
初めて読んだ人のため解説すれば、オキアミの冷凍乾燥製法で出来たエサの事。
飢えた小魚向けですが、私は釣りエサを切らした際、水を加えて針に付け避難的に使っています。
←エサが切れた際、水を加えれば生変身。冷棟乾燥クリル。
このエサ、色揚げ体色は特に赤色を対象にしているみたいで他の色よりも突出するらしい。
しかし、実際に色が上がるかは経験的には不明。13年間クリル餌のみで実験した魚がいますが、
対照区の餌だけ変えた魚と比較しても体色は特に変わり映えしていませんでした。
一方、「クリルをやりすぎると背骨が曲がる」という説も流布されています。
栄養バランスを考えて餌をあげましょうというのがアクアショップを始めとする業界紙の常識です。
背曲がりも起きた試しがありませんでしたが、こんな事はジャンル違いだから書けることで、
本来、栄養バランスが好いはずのクリルだけしか売れなくなったら他の餌を作ってる会社は……。
うむ、当然このようなネタは最初から避けるよう配慮するべきでしょう。おっと、テーマに戻ります。
ストロー虫とイシゴカイ、オキアミ |
ストロー虫はイワムシの代用のように登場したインドネシア産のエサ。 他のエサと同様に扱うと何故かあっという間に死にます。 温度は25℃が適温で20℃より低くすると弱ってしまうから。 |
ジャムシと青虫 |
クリルで実験したものの結果としては、身肉には確実に色がついていました。コレですね。
料理する際、ハラワタを取り出す際には観察できますが、少し皮をめくっても確認できます。
実際にしなくても想像できる例としては、白身魚のサケは海に降りてオキアミを食べ赤身になります。
アスタキサンチンという物質が肉を赤く染め、寿司屋で出てくるようなサーモンピンクは、
橙色が多いですが、海から遡上してきたものを飼育していると、マグロみたいな濃朱色も多く混じります。
産卵の為に川へ遡上すると徐々に赤色が肉から皮膚の方へ使われ(成熟=婚姻色)、
なんと産卵直前には物質が使われ白身に戻っています。
しかし、ここで疑問点がわきます。湖の擬似降海型のサケにも赤身がいます。
オキアミは湖には棲んでいませんが代わりになるとしたら大量じゃないですがエビがいます。
ただ、オキアミ(巨大プランクトン)とエビは全く別の生き物ですし、空間に占める存在率も雲泥の差。
オキアミの成分の代わりを湖の生物で探すと何が該当するのか。
または、そもそもオキアミで赤身になる説が間違っているのかもしれませんよね。
私が研究実験したエサではオキアミだけでなく、甲殻類を多く食しているなら身肉に赤味がかかり、
イワムシやイソメなどの軟体動物系では白っぽくなりました。区別がつきにくいのは貝類でしたが、
砕いた貝殻を吐き出さずに丸呑みする場合は赤っぽく色ついて見えますので甲殻類と差が微妙。
何はともあれ、クロダイやメジナは小魚から甲殻類、海藻類まで悪食さも手伝って、
身肉にも若干赤色が混じるので、多く釣れる場所の身肉を基本の色としてマスターし、
それより薄い色であればオキアミよりも虫類を多く捕食しているとしてイワムシやストロー虫を、
色濃いのであればカニやエビではなくオキアミを多用するのも、ひと工夫のある釣り技となるかも。
赤色以外にはならないようなので、青くなるのは魚では居ないでしょうし(エビか)、
緑色とかの変な身肉色を見た方は、サンプルと共に写真を撮って連絡ください。DNA調べます。
私は初めての場所で釣り糸を垂らす場合、明るい場所で練習がてら安い餌で釣りをし、
何らかの小魚を釣って軽く皮膚をめくって身肉を観察します。そこから夜使用するエサを推測。
地元釣具店でアタリエサを聞いて「同じ結果」だった時、なぜか気分は満足感で満たされ、
雑談で1時間ほど居たりする迷惑客に変身する時も度々あります。
あと、水質がアルカリ性に傾くと体表(鱗)の色が濃くなり、中性・酸性に近寄ると白っぽくなり、
食欲減衰の傾向があります。絶好の時間帯なのに食い気がない場合は、この可能性があります。
星砂(貝砂)は海水をアルカリに保つ作用がありますので、酸性雨対策の釣り場にはもってこい。
周囲にある貝砂量推測と共に、食性から来る身肉色と絡めて考えればパーフェクト・フィッシング!
←山が当たるようになると楽しみが増えるよ。
”餌を食べ消化する時間”もバラエティに富む
生物学的には同グループ(科の上の目レベル)なら最重要器官は共通仕様になりますが、
様々な顔を見せる魚類の場合、エラですら空気中で短時間なら耐えれるウナギ等がいるし、
マグロのように速攻でアウトのものもいます。そうなると、他の器官も差が激しいはずだよね。
では、何があるでしょう?
30分で餌を消化して排泄するサンマ、寿命は1年。食ってから8時間で消化するフナは寿命が50年ほど。
「え?フナってそんなに寿命があるの、ウソぉ~」と思った方、コイの寿命が100年は知ってるよね。
それよりもサンマですよ、サンマ。30分で消化排泄を行うというウルトラ速攻、
まさに常に体重を軽くしなければならない鳥並です。なぜに消化をそんなに急がせるのか?
排泄までの時間が寿命を著しく違えていると考えるのも好いのですが、身肉の差はあるのでしょうか?
アユは年魚として有名ですよね。サンマとアユの1年寿命共通点はハラワタも美味しく食べれる事。
釣り人の性として食味は重要。サンマの腸(わた)が美味いのは、これが理由なのかもしれません。
消化排泄が短いから臭みが残らないといったところでしょうか。アユはコケですが。
魚の体内では化学反応フル稼働で物質の変化が起きています。これは人間も同様。
”サバの生き腐れ”という言葉を聞いた事はディープじゃなくとも知ってる人は多いですよね。
釣っても直ぐに腐ってしまうほど痛みやすいので食べる際は要注意、保存のため塩締めするのが塩サバ。
信じられないほど食材として悪くなる進行スピードが早いのですが、似た傾向の魚種も多いです。
読者さんなら、敢えて書かなくても常識として知ってるよね。ソウダガツオとかも同じだと云う事を!!!
さかまく体内の化学反応
人間の体では、例えば地震などで足を挟んで動けなくなり、2日もすれば挟まれた先にカリウムが増大。
その増大するカリウムは強い毒性を示しますので、助け出された場合、ホッとしたのも束の間、
何もしなければカリウム毒が一気に心臓まで達したりで死亡率マックス。体内のフル稼働は凄いのだ。
人間はカリウム毒を自ら作り出す、サバは死んでからヒスタミンが増大するので食中毒になりやすい。
同種でもヤマメ(陸封型)は悪くなりやすいが、サクラマス(降海型)と海直前のスモルト(銀毛)は結構もつ。
救急隊や医療従事者なら血抜きなどのカリウム無毒化対処を行いますが、大量の怪我人が発生した場合、
素人同士で救助しあいますから、(知らないと)障害物をどかすまでは元気だったのに、
体育館や運動場の避難所へ移動したら急に様態悪化で死亡したというケースがコレでして、
「助けたのに死んじゃった原因は貴方が助けたため」心情は、その場で正直に教えれません。
阪神大震災で多々起きたせいで、クラッシュ・シンドロームと呼ばれるようになりました。
サバなら食中毒で済みますが、人間の場合は復活できないので注意点を覚えておいて損は無しです。
もう一つ、人間には56回の細胞分裂限界があります。ゾウガメは約100回、ネズミは15回。
寿命はゾウガメが約200年、ネズミは2年程度なので、明らかな違いが出ます。
ベニクラゲは繰り返しますので永遠と存在。
このように細胞の分裂限界は寿命と関連付いているのですが、魚類だけは研究途上です。
種類が多すぎるのと、研究者が多くても養殖がメインで、このような基礎研究では食えないから。
ゆえに見肉の差があるかどうかも将来の研究によります。結論を断定出来ずに申し訳ないです。
私のサツキマス研究はその食っていけない一種でした。
細胞の分化途中で、ある特定部分に誘導する細胞があるのは既知ですが、
臓器などの元になれる=何にでもなれる「母細胞」が2週間ぐらいしか保存出来ず、
それを延長させれば、生体肝移植なんかでは非常に有益です。
肝臓を作れてしまったり、壊死してしまった腎臓も蘇させれ、女性は常に若くなんてことも出来るし、
ガンすら克服できてしまう。
見方を変えれば魚類は神秘的な生物ですねぇ。だからこそ興味が尽きません。ではまた次回。
▲次回は、「成熟や倍数体に補うサカナ行動の変化、それを釣技に取り入れてみる」です。
バイオテクノロジーっぽい話をどうやって簡単にするか、釣りに絡めるか、考えて頑張ります。
今月の一手:その1案:魚の肉は植物に近い
生物学的に背骨がある生物は進化していて、同姓で増えるウイルスなんかより変異が少ないように、
雌雄がいて愛し合って子供・卵を産むというシステムを確立しています。
ところが、魚というのは読者さんも知っての通り波乱万丈のごとくバラエティに富み、
クロダイはある程度まで片方しかおらず、途中で性別が変わったりしますし、
フナなんかは殆どがメスしかおらず3倍体だったりして、ドジョウ等の精子で受精・卵が孵ります。
最も驚くべきものは、魚の肉というのは、どちらかというと植物に近い存在ということ。
冒頭の赤身や白身で運動差が違うという先入観を、マグロより速く泳げるカジキが居る事で、
本当の所は?と混乱してしまった頭脳に解答を与えれば、筋肉に”奇網”という熱交換器官を備え、
周りの海水よりも体温を高く保つことができることが彼等には言えます。
これは水温が低いと筋肉の動きが鈍くなるという変温動物である短所を克服しているわけでして、
全く持って不思議な”いきもの”です。
冒険時代、長期旅で植物を摂取しないと、壊血病や脚気などに侵されて死亡する事故が多発しました。
軍でも高級士官らは罹らないのに、下級兵士がバタバタ逝くので研究され、結局、果物や野菜を摂る、
それが結論でした。高級士官らは過酷な出兵冒険時でも贅沢な食べ物を普段から食っているので……
という分かりやすい原因と結果。
人間はビタミンCやカテロイドというビタミン類やその仲間を体内で生成できず、
植物などを摂取することで健康を維持しているのですよね。シミジミです。
ところが、植物が生えてない不毛の荒野である北極、南極の探検で遭難が頻繁に起きた際、
外国の人たちばかり亡くなり、一方、日本人は結構助かったそうです。何故助かったのか?
魚の身は含有物質のバランス等から動物肉というよりも植物に近い性質といえます。
ゆえに、食料として魚を捕獲した際に、刺身を食べてる日本人等は慣れてたので生で食ってOK、
生では食べられなかった外国人等は亡くなってしまったと推測出来ます。
今度釣行した際には「オマエたち植物の肉なんだな」と感慨にふけって頂ければと思います。
クロダイを釣ったら「キャベツ級をゲットしたぜ!」、シロギスなら「タンポポ級やりぃ~」とかね。←イラスト決まりだネ
今月の一手:その2案「ECOLOGY.EYE」国立科学博物館のトップ・上野”大先生”
あのシーラカンスを鑑定し解剖したのが上野先生です。
UMAサイトの「ウモッカ」を捕獲したら鑑定して学会発表してくれるという約束になっています。
輸入から受け取りも国立科学博物館を指定しても良いという2005年11月時点で約束となりました。
たかが趣味サイト(しかもオカルト)に、どうしてそんな大学者トップが協力してくれるのか。
魚類というのは深い謎に包まれ、人間医学にも役立ちます。
シーラカンスも一学者が偶然に見つけ、標本を得るために個人で長期間費やしました。
イリオモテヤマネコも同様に、個人の記者が長年苦労して捕獲しました。両者とも個人労力です。
貴方・貴女も、もし珍しそうな魚をゲットしましたら報告ください。
画期的な大発見をするのは貴方かもしれません。
今月の一手:その3案「竿捌きを練習しよう」
アタリがあって「オラァ」と合わせれば、空中をバタつかせながら飛んでくる小魚さまとは違い、
大きなクロダイや巨メジナが針に掛かっても、やり取りを始めたとたんにブチっと切れたり、
興奮してオロオロし友人に助けを求めて「かかったぞ~!」と叫んでいるている間に根に潜られたり、
なかなか取り込めない方々に贈る竿さばきの練習法です。
よくボラを練習台にするようにとアドバイスする方も多くいらっしゃいますが、
そのボラ自体が釣るのが難しいという初心者さんも多いといいますか、練習ほど数出るか不安。
そこで、私はコイを使って練習していたことを告白しましょう。
大きなコイが確実に棲むという池へ行き、磯ザオ2号やチヌ竿にリールをセッティングした普段のまま、
吸い込み仕掛けと練り餌「おおごい」辺りを買って、そのまま投げて置き竿にします。
手軽なスピニングリールなら大物に耐えれる大きさを実感できるし、スプールの逆転の加減もOK、
また、タイコ型(両軸)リールなら親指でのブレーキ操作も練習できますし、とにかく海と違って、
月・潮流の具合は関係ないし、朝マズメか夕マズメには確実にアタリがあるのが淡水。
釣り人が少なければ昼間でも問題なく楽しめること請け合い。
穂先に掛かった際の目印となる鈴をつけて、ビールやコーラやサンドイッチ等でくつろいで下さい。
2本目でウキゴム+ヘラウキをつけてヘラブナあたりを狙うと、フナと言っても尺前後なら締め込みも強く、
底垂らしならナマズが来たりして、暇つぶしにも最適。海よりも女性に声かけられる率も高い(経験値)。
長年大物と接してない方も締め込みで上がってこない感触を思い出すのに手軽です。
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