サカナの行動学 | 目で見た海底調査・いざ潜航艇へ!!! | サカナの行動学で書いている理屈は、図鑑などの紐解きではないので矛盾もあったことでしょう。 定理や理屈を導き出すには、その過程において捨てざるを得ない、埋もれるネタが一杯です。 前回から引き続き、過去研究の苦労と面白さをご紹介。 そういえば前回の予告で、今回の深海と干潟&浚渫(しゅんせつ)窪地をお送りすると書きましたが、 調子に乗って深海編を書きまくったあげく、干潟系は次回へと更迭となりました。 愛読者の皆様、申し訳ありません!!!作者平謝り。 いざ潜航艇へ!!! 大いなる、母なる海。非常に大きく、科学を駆使して全体像を掴もうとしても出来ない規模。 そこに棲む魚たちは気象条件により様々な顔を見せてくれます。 おおよそ我々の住む日本において、海と陸(岸)の接点部分にはカサゴが棲んでいます。 美味しくて、夏・冬でも昼・夜でもへっちゃらなので重宝しますよね。 長大な防波堤で底までの深さが20m以上あるような場所ではどうでしょう。 カサゴからキジハタに代わるわけではなく、キジハタは深くてもやっぱり夜がメイン。 以前File.7で軽く解説しましたが、夜は日中よりも大物が釣りやすくなるといわれる理屈。 暗くなるから警戒心が解けるのは当然という考え方に違和感を持って考えてみれば、 敵がいっぱいの海の中では昼だろうと夜だろうが常に警戒は怠れないはずだし、 元々夜は視覚をほとんど使わないから、警戒心が解けるわけではないと思う。 海では、昼と夜とで生物の上下運動があり、簡単に言えば、昼は深く、夜は浅くというもの。 日中、水面下で光合成を頑張っていたプランクトンは、日が落ちると仕事を終えて沈んでいき、 それを食べるために動物性プランクトンが上がってきます。 その動物性プランクトンを食べるために小魚も上昇。 さらにそれを追って大型魚も上ずり、結果として岸辺や浅瀬によってきます。 このようにして夜は独特の食物連鎖が展開されるわけで、 警戒心が薄れるからというよりもエサを食うために大物は岸近くによるというのが正解でしょう。 ということで、クロダイやスズキなどの大型魚が夜に岸辺まで寄ってくるのは、 警戒心が薄れるからというよりも食物連鎖の賜物というわけですが、 私にとっては魚が寄ってきて釣れればどちらでもいいというのが正直なところ。 海は1,000m以深が88%。この上下運動は水深500mぐらいのどちらかというと浅瀬で起きるので、 透明度の条件が良くても光の届かない550m以深ではどうなのだろうか? 怪物たちがウヨウヨいる特別な世界でも成り立っているかもしれない。 これはやるっきゃないよね。 そういえば、”ニッポンの海彦たち”にてエコロジー・アイ連載中の国立科学博物館の武田さんも 深海調査(更に深い海淵コース/しんかい2000号)のチャンスがあったそうですね。 個人的都合から辞退されたらしいですけど、後述する私のケースと違い、8時間の潜水はツライので解ります。 設定・水深何メートル 晴れて緊急脱出訓練などを終え、乗り込む段になってから計測機器の調整のため長い待ち時間があります。 飛行機の待ち時間ではクラシックなどが流れますが、狭い潜航艇内では何もなし、 エアコンもないんですよ。従って、直前に乗り込むことにします。 調査先は直前に「300mを900mにしよう」とか「3,000mに変更~♪」と出来ません。 多くの魚介類がひしめき合うのは1,000メートルの深さまでだから、私は900m調査にしました。 参加メンバー(乗務員)の選別でも利害関係からモメることも多くありますが、他調査より楽ちん。 操舵士、研究者=私、”実験が適正かどうか”の監視員の定員3名。 一般的には潜水艇と言いますが、調査先水深や設備において高性能のものを潜航艇としてます。 潜水艇だと24m/分、300メートル水深までの調査が一般的かな…。外は2℃で安定した世界。 潜航艇は潜水速度が30メートル/分、900メートルまで30分です。調査は長くて約4時間。 艇内は非常に狭く、900m海底は1℃で寒いので厚着が必要でした。 出発潜航 ゆっくりと持ち上げられ調査船の脇に移動させられる潜航艇。すでに中でスタンバイしてる私達。 さぁ、いよいよです。操縦士は若手、研究者は私、監督官は臨時で来られた方(海上保安官)。 片道30分、調査は3時間の予定で、海水・海底土・プランクトンを採取する目的です。 今ではやっているかどうか分かりませんが、海中音の分析をするための録音装置が外部にあります。 ご存知の方も多いでしょうが、音は水中においてエネルギーの減り方が少なく、遠くまで伝わり、 その特性を実験するために大学や研究機関の特別設定した音源を各地に置き、観測する一端です。 水面にジャブっと入った瞬間、「タッチダウン(着水)」のセリフを操縦士が唱え、 思えば飛行機では「タッチダウン(着陸)」と出発点が違うんだなぁと思ったものです。 ←潜水艇・潜航艇には様々なタイプがある。緊急脱出用の酸素ボンベが船外に。 10mからかなり暗く感じ、どんどん沈んでいきます。トロトロ進むイメージだったのにかなり速い。 お約束のマリンスノーも過ぎ、50mぐらいからだったでしょうか、急流が感じられました。 海の中の”川”です。海の中に川があるというのは変に聞こえるかもしれませんが、 湖同様に存在する躍層(温度と塩分濃度が違う)存在のため、流れが海中にあります。 海の川も浅いエリアに殆ど存在し、それ以深はないので海中世界も安定していきますが、 その後、ギシギシっと船体が鳴り始めます。これは初めてさんならドキドキもの。 潰れるんじゃないかと怖くてドキドキなのですが。 出発潜航その二 1848年、英国船バリアント号、海底洞窟にて10mを越す怪物が多数生息と報告。 1963年、海底洞窟そばの地殻調査で何故か6回も失敗、原因不明でダイバーが4人も不明になる。 1983年、米海軍戦艦の水測員が洞窟海域にて素早く移動する巨大生物を報告。 上の3つはアメリカの同じ海域で起きた事件ですが、海底洞窟というのは溶岩の泡で出来たもので、 古代の地殻変動中に(その古代に存在した)生物が閉じ込められ、生きる可能性が無いとは言えず、 一般向け公表はしないのですが、古代生物系専門家の間で「あの海域」とかいうのがあります。 暗くなってくると、当然の事ながら考えてしまいます。窓を通して外を見ても真っ暗。 怪物と巡り会っても可笑しくないぞ…と思いつつ、研究者の立場として「ソレは声に出しちゃだめ」。 もしも怪物に会ったら事故に遭ったらどうする?暗闇が迫ってきます。 しかし、この経験が大学の講師として役立った事は後の話だ。 ある程度潜った頃から驚くべき寒さに突入!!!さぁエアコンだ、石油ファンヒーターでも焚こうかと。 薄着で参加の臨時監督官はブルブル限界点に突入してしまい、戻るか操縦士と相談した程。 これ、我慢できるかなと雪山を想像したのですが、スキーウェアーでもないし、 日光&雪反射で暖かくもないですから、本当にあっという間にガタガタしはじめ低体温症になります。 調査を監督する人が基本装備である厚着を忘れていたお粗末結果だったのですが、 私も初めてでしたから海底の冷たい攻撃の破壊力は陸上での感受とは違いました。 協議の結果、とりあえず海底まで行かず折り返し浮上することに(彼の携帯トイレも心配だったし)。 機器の再充電も必要なので後日、改めて潜ろうという事になりました。 意外と私はガッカリしたという事はなく、初めての潜水で感動でした。 波はやや高く、海に濁りが入り、透明度の条件が悪かったので、直ぐに暗くなってしまいましたが、 それでも、あれこれと感じ取ったことがあります。海で怖い感覚を持った事が筆頭。 この怖いという件、船が壊れる意味でもなく、自分の命のことでもないです。少し説明しましょう。 夜釣り。海では平気で出来るのに、渓流や湖沼では明るく(電灯が)ないと怖くて仕方がない。 その夜の淡水域で感じる怖さを、海で初めて感じました。妙な感覚でした。 1200ワットの強力HMIライトですら、照らせるのは、ほんの一部の世界、それが海。 計器類がなく、乗組員のクルーが居なければければ、上下左右が分からなくなるほどです。 潜水訓練の際、中段浮揚をし姿勢を治す時に、自分はどちらを向いているのか分からなくなった、 そんな状態が長く続きました。それが原因だったのかもしれません。 確か、昔の人たち、冒険者たちは素潜りで50mぐらいまでは行ってたと思います(ちょっと忘却)。 呼吸が辛くなってヘリウムガスを空気に混ぜたのだから、行っているはずだものね。 彼等は怖くはなかったのだろうか?先端機器も充分な武器も無く、遠くすらも見えないのに。 自分で感じた不思議な感覚を、昔の冒険者に重ねて思いを馳せました。 FURTHER ANALYSIS:更なる分析 深い海底の生物毒は、地上のとは比較にならないほど強いです。ほとんど致命的。 ウミヘビの毒で一番弱いものですら命取りになるレベル。 サンプル採集の際に外へ出る必要のない潜航艇は、ROV(遠隔操作探査機)もあり便利で優秀です。 人間が手を抜かない限りね。毒性生命体とも出会わないですから。 でも、どうして、そんなに強い毒の必要性があるんだろ?やっぱり水中だから薄まるのを想定してるのか。 こんな風に理屈をこねるのが研究者の視点。…ということで、気を取り直して出発潜航ふたたび。 水面へタッチダウンして進んでいきますが、今回、発見がありました。それは泡。 たまたま前回は細かな泡ばかりで気づかなかったのですが、ある時、大きな泡が出来ました。 それは丸い球体に見えなくて”円”でした。 「球ではなく円、ワッカが上っている。」と言うと、操縦士が「ああいう大きな気泡は独特ですね。」と。 ふ~ん、気泡の淵が重なってよく見え、中央の膜は薄すぎて海中に溶け込んで見えるんだな……。 素直に「素晴らしい」と感動せず、こんな分析をしている自分に対し、研究者の視点はツマランと、 一人ニヤついてました。兎にも角にも泡は非常に魅力的な物体で、大きな物は輪が動いている感じ。 魚が泡を好む説は酸素供給の意味以外に、魚も人間も泡を見て興味津々になるからかなぁ。 =水中、しかも深海では泡が全然違うイメージで見える。ビックリです。 そういう泡が見えなくなる深さを進んでいきます。50m、100m、300m、500m、変わらない風景です。 時々、窓の明かりに引き寄せられてきた小魚は見れますが、これは走光性の反応。 光に寄るというのは強力な肉食動物の傾向でもありますから、実は首長竜あたりが寄ってこないか、 ワクワク…じゃなくって、ヒヤヒヤものです。ダイオウイカなら来ないで下さいと願います。 窓の明かりや照明に映し出されるものが殆どなく、海草や海綿の千切れたゴミすらない透明感。 小魚でも動いてくれるから判断できるだけで、じっくり観賞するノンビリさではありません。 ここでもふと思う、この暗闇の中で好き好んで、どうして魚たちは生きているのか? 生物は泳ぐ炭水化物、タンパク質なので、深海世界は人間と魚の感覚の違いに素朴に不思議と思う。 エサとその他をどうやって区別しているのか、視覚は白黒で充分だし、 ”共通の何かは振動”と納得できるほど暗い世界でした。 ルアーなどの疑似餌に食いつくのは振動を判別しているからに違いないと知っていても、 それを肌で実感できたのは貴重な経験でした。 最後、目的地である深海につきますと、前回の「淡水域での恐怖心」が頭をもたげてきます。 全く変な感覚ですが、それを仲間に話したら「キミだけが特殊では?」と言われてしまった。 くどいけどカラーの色覚は不要な世界。多くの淡水魚なら昼行性で明るさ・色覚は必要だし、 魚体は一般的に寒い地域から暖かい場所へ行くに従って鮮やかになっていきますから、 深海は寒いし、光が微々たる量という環境から、深海魚たちの超感覚が納得できます。 思えば、その超感覚をメジナやクロダイたちも持っているんですよね。凄いなぁ。 結局、採取した海水は深海であっても溶存酸素は充分あり、親潮がしっかり栄養源と共に運び、 図鑑などでよく見る深海魚類を観察することが出来ました。そして海底と別れ、陸上へ戻ります。 徐々に上昇していくと、上下左右すら分からなかった感覚が何となく慣れていて、判断できる感じ、 でも、相変わらず「淡水でしか感じなかった怖さ」は抜けずに覚えており健在、 ランプ光の先に首長竜がニュッと出てくるのでは?という期待感も意外と消えずに最後まで残りました。 =何がいるかな?Part2(答えタコ):海中で見つけれるレベルには相当スキルが必要。 SURFACE:水面上へ 海底へ着き、サンプルを採取し終えた我々はスタッフの待つ水面へと浮上します。 光のない環境に棲んでいる住人たちへ別れを告げた後、ホッとしたクルー(乗組員)等は雑談へ。 ソナーで潜航艇周辺の岩や魚を含む動かない物体はよく分かるのですが、 大きな生物であっても素早く動く場合はレーダーも中々捉えきれません。 イカの最大種であるダイオウイカは、以前(潜った当時)はフラフラと、 ゆっくり泳いでいるものだと考えられていましたが、実は小物達と同様に、 素早くピューピュー泳ぐことが確認されたのは最近。 もしも怪物が居たって、見つけるのは至難の技と思いました。 船内・船外ライトに誘われて近づいてきても、「おお、すごいぞっ」とカメラやビデオを相手に合わせて調整、 撮影する間には去っているほど時間がないですし、舷窓を通して撮影してもピントが難しい感じがしました。 「ねぇ、変な生物を見たことある?」と雑談がてら聞いてみると、 「以前にライトの中でグワっと来たのがいた」とか「ソナーにすごそうなのがヒットした」など、でる出る。 でも、深海の暗闇が怖い心理が働くことや、標本ゲットが難しい海中調査なので、 こういう目撃話は発展することはなく、仲間内のネタ話で終わっています。 昔と違い科学が発達し、オカルトに対して論理的思考で分析する姿勢が広まったのはいいのですが、 証拠が無ければバカにされるほど”話にならない”ため、目撃しても公に話せば恥をかかされるだけですから、 たとえ私が怪物を目撃したとしても、友人知人やネット(個人サイト)でネタにするぐらいです。 生物の証明には標本が必要なのはシーラカンスでも同様で、たくさんの目撃をしたってダメなのです。 解説中に「音は水中ではエネルギー減少が少ない」と書きましたが、大型船の行き来する昨今、 水中にある音は半端でなく大きくなっていることでしょう。 太古の生き残り、もし首長竜がいても音のせいで早い内に逃げてしまい、目撃数が減ったのかも、 なんて想像を膨らませ、理屈をこねながら潜航艇の時は流れ去っていきます。 そして、舷窓が明るくなり、何だか嬉しい浮上の瞬間を迎えます。うーん、太陽って素晴らしい。 私が釣り人として語るなら…科学者が何と言おうと、今後、科学技術が進歩して、 様々な自然現象を観測・分析できるようになっても、大きな海は神秘的であり、謎を秘めています。 これだけは事実であり、将来延々と続く真実だと思いました。 …ということで、次回はガラっと身近に戻り、海の生態系に大切なものとして干潟&浚渫窪地をお送りします。 エッ待ってないって?魚が集まるか否かの環境条件を筆頭に二酸化炭素を含めて総合知識コースですよ!!! =しかし深海では偽装・擬態は無駄。明暗のない世界(友人研究者提供写真) ↑の魚を図鑑で調べると↓かな。 =「原色魚類検索図鑑Ⅰ~Ⅲ」北隆館/阿部宗明・落合明共著 ←ミスさえしなければ無事に深海魚に会える。オーストラリア深海調査部に参加の友人提供。 ←初心者は死なないのに一生懸命、観察どころじゃない。カズオ氏撮影・お馴染み。大感謝。。 今月の一手:超臨界水 そうそう、この船体がギシギシいうというのは単純に深く行けば水圧が激しくなるだけのことですが、 面白いことが隠されています。水(液体)の質は圧力に支配され……超臨界水ってご存知でしょうか? 我々は普段、1気圧の世界で生きています。コーヒーを入れる際にヤカンに火をくべ(加熱し)100度で沸騰。 当たり前の常識であり、サラリーマン生活では、まず別の気圧の世界へ行くことはありませんよね。 登山なんかでは多少空気が薄いですが、高山の山頂付近では、水を沸かすときに水温を計りますと、 エベレストでは0.3気圧なので73℃で沸騰=気化します。コレぐらいが身近でしょうか。 ふーんとなった所で、山ではなく海ではどうでしょう。 100m潜ると11気圧なので、水は180℃で沸点に達します。えらく熱が必要ですね。 1000mならば101気圧なので、312℃まで熱を加えないといけません。 で、深海の超絶エリア、つまり世界最深のチャレンジャー海淵なんかは11,000mもあります。 1101気圧だから…と計算して沸点を導き出すのもいいのですが、先に答えを言いますと、 いくら熱を加えても沸騰しないです。え、どういう意味かって?それがワケワカラナイ世界でありまして。 水だけに塩が溶け込みやすいはずなのに、なぜか塩が溶けにくくなって、逆に油が溶けるという状態!!! 深海では「水と油」の格言が通用しない世界になっています。水と油は仲良しです。 エベレストの山頂や深海では水の沸点が違う事実、ある圧力になると普段の水とは全然違ってるという、 「超臨界水」を仕事などでその単語を使ってる人は10,000人のうち一人居るかどうかじゃないでしょうか。 表のように218気圧と374℃を境界に水の性質が変わってしまい、それを学者は超臨界水と呼んでいます。 ←普段、圧力の重要さを感じることはないが……。 深海へ行けば水の質も普通と違うからこそ、酸素の代わりにイオウを利用した生物の宝庫 「イオウの生態系」が発見された際に、前世紀の大発見と言われ、界各国で研究が進み始めました。 水って面白いですよね。どうしてそんな性質が与えられているのでしょう。 尚、水が凍ると体積が増えて”浮く”のも生物たちにとっては重要で、もしも氷が沈んでしまうならば、 生命は存在していない、存在できないと断言できるほどです。 池を例にして想像してみてください。冬は水面が凍って氷は片っ端から底へ沈んでいく、どんどん積もる。 果ては魚たちの棲む水のエリアが無くなるほど底から覆い尽くします。 海ならば、北極・南極の氷がどんどん底へ沈み浅くなって行き、海水表面は熱いけど対流にならず、 まぁ、色んな想像が膨らみます。 戻る← 表紙 ⇒次へ:貧酸素状態を作り出す失敗な公共?工事 |