オマケ記事

女の子が出来る釣りの代表選手…ルアーフィッシング。

可愛い女性が集まることから釣りのスケベ野郎どもは喜んだ。
ヘラブナの練り餌はまだしも青虫とかイワムシとかゴカイとかミミズとかは無理。

ある日、グループ一の娘を誘ってボートで仲良く釣りしていた。
デートに誘えば断られるが、釣りグループを結成していれば楽勝さ。
大きなバスをかけた。ぐいぐい引っ張られる。ボートが揺れる。

「いやーん」

ふふふ、その娘の心はオレのもんだぜ。

しかし彼女は言った。「お魚さんが可哀想…」

その男はギクっとしたが、すかさず言い放った。
「まぁ、見てくださいよ。ボクはチョットその辺の釣り野郎とは違いますんで。」

釣った後、暴れる魚体に触らず針を外し優しく手を水に浸して魚を抱いた。

「ふっふっふっ、魚たちへの感謝を持って優しく扱わないとね。」
「また会おうよ。」と魚を水に戻してつぶやく。

女性はこの光景を見て言った。
「貴方って素晴らしく優しい人♪他の人は粗暴で生き物のことを知らないわね」

今晩の夕食は二人きりにできた。その夜、男は満足した。
次は普通のデートに漕ぎつけれることだろう。

しかしその男、出会った女性を常にボート釣りへ誘い、
同じ演出を繰り返していた。おかげでモテた。モテまくった。
周りの男達もどんどん真似して「優しい釣り人」になっていく。

TV番組でも同様にやっていた。女性が集まる産業は大成する。

そして女性アングラーの心を捉えた。
キャッチアンドリリースを推奨している人達ってカッコイイ!!!

ムカついた…(作者♂の心の叫び)


キャッチ&(あんど)リリースの誤解など

科学の章:湖の酸素の拡散で書いた通り魚のエラはF1エンジンみたいなものです。
水の世界の事実を知らずしてアレコレ善行を考えると誤解が生まれます。

大物を釣った場合、水面より顔を出させて、
エラをふわっとした状態からペッタシさせれば、
すぐにアンモニア中毒になり弱りますので取り込みに効果的です。

釣り人が経験則で行っている「大物には空気を吸わせろ」…の理屈でしたが、
エラというのは、本当に魚にとって大変大きな存在です。

空気中とは比較にならないほど少ない酸素しかない水中において、
人間の肺の4倍もの効率をあげるエラゆえの宿命。
他にもありますが、それは「ネッシー現象」の「魚群」とかで書いていますので省略。

で、テーマであるTVなどで紹介されているキャッチ&リリースですが、
申し訳無いですがエラに対する配慮は0クラス。

ダメっぷり100点です。

「アタリがあったら、よ~く食い込ませてから合わせること」としながら
「資源枯渇を防止する為、リリースをオススメします」は実は矛盾してます。

クドイですが、魚に1番大きな影響のあるのは基本的にエラ。

目をつぶしたクラスでも人間的にはゲゲッ!!!という破壊力ですが、
魚にとってはエサを採ることに不便な程度です(匂いのみでエサ採りOK)。

意外な事に大丈夫なんですよね、実際は。

つまりエラ以外は、たいしたことはありません。頑丈なものです。
まずはコレを徹底して頭に入れてください。

「キズ付いた魚はリリースしても直ぐに死亡する」というのもウソでして、
エラ以外なら、まず大丈夫です。死なないです。
痛覚も無いというのは解剖学の本には載っているので知ってる人にはクドイかも。

しかし頑丈だからと言って、死亡必須のパターンはあります。
「リリースしても殆ど死んでしまう」というのも、実はウソではなく本当でもあります。

リリースの仕方が下手だったとかではないですよ。

←人間の優しさは魚体に悪影響(笑

1,針をエラに掛けたら致命傷

先に書いた釣り上げてリリースしたら死んでしまった!!!というのは、
釣り針で魚のエラを傷つけていたからです(心臓マヒも時々有るようですけど)。

エラから血が流れる時は80%が治療の甲斐なく死亡しました。
治療レベルはコレ(治療写真付き!!!)です。これはもう魚を食してください。
↑作者の治療レベルの一例

リリースしても、ほぼ100%死亡するでしょうから、これだけは要注意です。
キャッチアンドリリースで判断する基準はコレだけです。

特に性能が良いエラを持つ青物系(サバ、イワシ、マグロ、カツオなど)は
すこぶる酸素欠乏・アンモニア中毒に弱いので当然、死亡率がアップします。

2,キャッチ&リリース推奨の方は早合わせを心がける。

キャッチ&リリースを推奨するなら、
早アワセを絶対のルールにすること

すっぽ抜け連発でカッコ悪くても魚のエラを傷つけるよりは良いです。
TVなどで早合わせをしていない場合、キャッチ&リリースを語る資格は無い!!!

「しっかり食い込ませてから合わせる」なんてのはアウチです。
もっとも、食う為に釣っている方はOKです。

魚を持ってポーズの際にエラの出血をチェックすると良いです。
番組製作スタッフは画面からは見えないように絵にしますので要チェック(笑

3,針は飲み込ませるのも良い。

一方、食い込ませるなら、いっそ、針を胃まで飲み込ませれば、あらら不思議。
水槽で生かしておけば2~3週間経つと見事に針を吐き出します。

ゆえに自然界でも針を飲み込まれた場合は糸を切ってリリースすればOKでしょう。

こちらは遅アワセのパターンですね。

しかし…必ず吐き出す場合ばかりではありません。
針の大きさ、掛かり方、カエシの有る無しで吐かない場合があるのは当たり前。

リリース前提の場合は、カエシ無しの小バリを使うのは絶対ですね。

ルアーを飲みこんだら…これは吐き出すかどうか調べたことはありません。
(ルアーで釣っていて飲み込まれるほど遅い”アワセ”ができるか!?も問題)

ルアーはエラを傷つける可能性が高いので、リリース前提の釣りでは
「使わないべきだろう」がホンネ。業界や好きな方には申し訳ないです。

なるべく小さなルアーに小さな針を1本だけ(1掛け)、カエシをカット、
頑丈な竿に太い糸、トルク有るリールでガンガン…やり取りを楽しむのは論外…

何らかの工夫をしてください。
(本当に魚を思いやる工夫をすると、つまんない釣りになる)

4,熱い手で触るのを気遣うより、さっさと上げて水に戻して泳がせろ!

理想的な優しい映像とは違う現実のお話。

釣ってリリースする場合、魚体を丁寧に扱うよりも強引にサッサと上げ、
サクサクと水に戻すのが1番良いです。

第三者が見ると「強引な釣り方だな、オイ」となりますし残酷…ですが。

先に書いた通り、魚はエラ以外は弱くありませんので、
太いラインでグイグイ、リールならトルクのある機械でガンガン巻き取り、
ジャバっと取りこみ、バタつかせないようにガバッと魚体をつかみ、
針を外して、サッサと逃がして自由に泳げるようにした方が1番良いです。

釣りTV番組・雑誌で一般に広まったやりかたでは…、

「人間の体温は魚に比べて高く、魚は軽いやけどをするから
手を濡らしてから掴むように」

…というのがあります。立派な考えかたです。

が!!!

実際、水槽で泳ぐ渓流魚やクロダイ、イシダイなどをガバッと掴んで試したところ、
30分~1時間ほどでヌメリは戻り普通の状態になりました。

影響は殆ど無かったです。

ヌメリというのは、強い刺激を防止する為の緩衝剤みたいなものですから、
手で触るぐらいでは全く大丈夫。

先に出した性能が良いエラを持つ青物系(サバ、イワシ、マグロ、カツオなど)は
握って弱るのじゃなく、エラの高性能のせいなので、誤解されるフシがあります。
ここでも同様にエラ次第といえましょう。エラの強いカレイなどが平気なのはこのため。

変温動物である魚と人間の体温(手)の温度差に注目して
広まった優しさでしょうけど…気持は分かります。

むしろ丁寧に扱おうとしてその間プラプラさせたり(←糸にぶらさげて針だけ掴む図)
写真を撮ったりする為に等、ショックを与えつづけている方がすこぶる魚には悪く、
リリースしても回復が遅いか心臓マヒでショック性致死でしょうね。

映像的には「ハイ、ポーズ」、キラっと輝く笑顔。はダメですねー。

水槽実験では魚に釣った状態に近いショックを与えたり、
釣具屋さんで見せたりとか、兎にも角にも、いじり倒したものは、
馴染む(回復する)のに平均5~6時間もかかりました。

ガバっと魚体を素手で掴むのは無問題なほどなのに、この差!!!

釣り上げてバシャバシャ写真を撮ってポーズしたりなどの
なんらかの衝撃が長ければ長いほど、復活するのにかかるということです。
むしろ、さっさと魚を水へ放り投げた方が好いほど。
つまり、それほどエラをペッタリさせておく方が影響が大きいのですね。

一般的に言われている優しさと生物体として与えるダメージは異なるもの。

伝聞が如何にテキトウか、いや、しかし、知らない知識人が多いだろう
…と言うことは責めれません。

だって自分で研究する人以外、知るキッカケが無いもの。

これらはガバガバ釣り上げ、乱暴に逃がしているように見える為、
魚を知らない正義感ある方には「釣りやめろ」や「乱獲野郎」とか言われそうですし、
「エラはF1エンジン…」と言い訳の説明が非常に大変ですから、
逃がす時だけ優しそうに振る舞う従来型が結局1番か。

▲研究者の”研究”はTV番組などのマスコミ等、見聞で言われていることを
(たとえ基本事項であっても)実際に確認することから始めます。
研究が別の目的であっても関連する基本は確かめるべきで手間掛かるデス…

まぁ、何にせよ…

やっぱ、イメージが大切っすネ!!!

釣りの専用サイトにしていたら、何を言われるか怖いレベルの書き方ですネ。
(オカルト・UMAサイトで良かった…)

▲ネットではマスコミと違って広告主に記事が左右されないのでホンネが書けるとも。
研究者として書いていてもTVのほうを信用されるのが現実で辛かったりする。

▲ついでにブラックバス、ブルーギルなど
外来魚の場合はリリースしてはイケマセン
近所の漁協に備えられてある”外来魚ボックス”へ持っていってください。

サイト内関連記事(読み進めると、ずっと先に出てきます)

⇒キャッチアンドリリースの誤解Part2もあるよ。
むしろ、道端に捨てた方がましだぁ!!!のケース   ←表現を少しは工夫しろよ

・・・まぁ、雑談という事で。

サケ科魚類はじめ「釣りに役立つ知識」はサイト内に山ほどあります。
「科学の章」は「UMA」だからといって飛ばし読みよりジックリお読み下さい。

その後で「1.5mのイワナ」とか「変わったトラウト」など。
尚、海に降りたサケ類の簡単なまとめはこちら
ニジマスとかオショロコマという基本ものも網羅。

他にも釣りの本などには書けなかったような事も散りばめています。
釣りサイトさんへも相当アドバイスや提供をしてましたが、
何故かリンク紹介されていません。TV局とか専門機関しかり。

なぜなんだろう?      (少し考えれば分かるだろう)←読者さんの心

釣り人の皆さんは頑張って読みすすめてください!!!

海水魚を飼育していると月の影響が無くなったりするとか、
色々とネタにしていますので面白いですよ。海の科学とかに戻ってね。

作者は解散した「郡上さつきの会」のメンバーでもありました。

おしまい


▲当時「キャッチ&リリースとはこういう風にするものだ」という断定意見が多く、
イメージ先行で大手を振ってTV番組などでも取上げられていました。

いや、専門家から言えば違うぞ…というか、生物学専門家に聞いてないでしょう?と
釣り人からメールを頂く度に解説していたものです。

メールでレスをし続けても、マスコミが推し進めている以上キリがありません。
やっぱりサイトで記事にして「ここ見て」とした方がラクチン。

…ということで書き上げたコラムでした(失礼しました)。

⇒その後、ワンランク詳細にしたCNR記事をアップ(別サイト上)
当サイト記事でショックを受けた自然を愛する方々&釣り人へ、ちゃんとした記事を提供(汗



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