「ケシザベス最終回 あぁ!涙の卒業式」完結編
(BGM:壮大なファンタジー音楽)
N「ケシザベス最終回・あぁ!涙の卒業式」
(BGM:スリリング)
(SE:ドガーン!ドガーン!)
N「さくらちゃ家の奈良漬けいび隊の攻撃で、高校生のくせに酔っ払ってしまったケシザベスたち。」
ケシザベス「ヒック、う~い、あぁなんだかほんわかしてきた」
ポン子「オラ、なんだか踊りさ踊りたくなってきた!」
カツオ「う~い、オレも踊りたくなってきたぜよ」
ヒカル「みんなで踊るか」
ケシザベス「♪タラッタラッタラッタ消しゴムダンス~……って、踊ってる場合じゃない!」
ポン子「こういう時には知り合いのあの人を呼ぶべ!」
N「きりたポン子が携帯で連絡すると、強力な助っ人がやってきた」
(BGM:門司生演奏・007のテーマ)~
ポン酢「♪またせた~オレさ~、ジェームズポン酢~」
N「卒業のライセンスを持つ男・長崎県出身のジェームズポン酢」
ケシザベス「ジェームズポンズってことは、イギリスの方ですか?」
ポン酢「いや、ポン酢はオランダ語のポンスが語源。オレのひいひいひい爺さんが長崎に渡ってきたオランダ人なのさ」
一同「カッコいい~!」
ポン酢「ポン酢ピストルで奈良漬けいび隊を追い払ってやる。ポン!ポン!ポン!ポン!」
警備員たち「ひえ~~!」
N「警備隊員たちは逃げて行った」
ポン酢「ポン!ポンポンポーン!」
ケシザベス「ん? 声出してるだけじゃない!」
ポン酢「ふっふっふ、♪かっこだけの男さ~、ポポンポポーンポポポーン」
N「ジャームズポン酢は帰って行った」
N「奈良漬けいび隊は逃げて行った」
ケシザベス「さぁ、よしのさんの家へ侵入するわよ」
(BGM:重厚に)
N「日本全国の物産品をとりまとめる大富豪、さくらちゃ一族の屋敷は、まるで堅固な要塞のようだった」
ヒカル「玄関から入るのは難しそうだな」
カツオ「迂闊には近づけないぜよ」
ポン子「どうしたらいんだ?」
ケシザベス「あの植え込みに隠れて、様子をうかがいましょ!」
N「ケシザベスたちは玄関脇の植え込みに身を隠した。すると、さくらちゃよしのの手下、三重県出身の、伊勢川海老蔵がやってきた」
海老蔵「かっかっかっかっかーーっ!ぽちっとなぁ~!」
(SE:インターホンの呼び鈴)
声「どちらさまですか?」
(BGM:歌舞伎)
海老蔵「(歌舞伎調で)よしのさんの友達のぉ~、伊勢川海老蔵たぁ~、オレのことだぁ~!」
声「お嬢様に確認いたします。少々お待ちください」
ケシザベス「今よ!」
N「ケシザベスは、監視カメラの配線を消しゴムで消し、海老蔵の前に出た」
海老蔵「(歌舞伎調)なんだ、おめ~~らはぁ~!」
ケシザベス「あなたも卒業式欠席組ね、私たちをよしのさんのところへ案内してちょうだい!」
海老蔵「(歌舞伎調)あ、まっぴら、ごめんだぜぇ~~!」
N「海老蔵は見栄を切り、エビのようなヒップアタックで攻撃してきた!」
ケシザベス「はあっ!」
N「あっさりかわしたケシザベス。海老蔵はそのまま腰を打って自爆」
海老蔵「(歌舞伎調)いてててて~っ、」
声「おじょうさまの確認がとれました。ドアを開けます。」
(SE:ウィーンガシャン)
N「ケシザベスたちは海老蔵を押しのけて屋敷の中へ」
(BGM:スリリングに)~
N「屋敷の中は迷路のようになっていた。しばらく行くと最初のドアがあった」
ぽん子「さ、行くべ!」
N「最初のドアを開けると……」
(BGM:相棒)
N「さくらちゃよしのの手下、福岡県出身の水炊豊(みずたきゆたか)が紅茶を飲んでいた!」
水炊「さくらちゃよしのさんの相棒、水炊豊です。」
ケシザベス「相棒?」
カステラ「そのさらに相棒のカステラ脇やすふみです!」
二人「二人合わせて、あいぼうずで~す!」
水炊「(右京風に)はい~!細かいところが気になるのがボクの悪い癖です。ですが、やっぱり福岡の水炊きは絶品ですね。」
カステラ「そうですね、お肌にもいいコラーゲンたっぷりのコクのある鶏の味わいが最高!」
ケシザベス「水炊きの話より、卒業式の話をしにきたのよ!」
水炊「卒業式?そんなものに出るわけがないじゃないですか。お帰りください、シッシ!シッシ!」
N「水炊はコクのあるアツアツのスープを飛ばして攻撃してきた」
一同「アツアツアツ!」
カステラ「帰らないのなら逮捕します」
N「カステラ脇は、手錠を出しケシザベスを逮捕しようとした」
ケシザベス「そうはいかないわよ!」
ヒカル「オレの出番だね。コシヒカリ投入~!」
N「コシヒカルは、水炊豊のコラーゲンたっぷりのスープにコシヒカリを入れ、しめのおじやを作った」
水炊「う~ん、しめのおじやを作るとは、本日はこれで終了です!」
ケシザベス「卒業式には出てくれるわね」
水炊「はい~!」
ヒカル「そして、カステラ脇くんには牛乳を用意したよ」
カステラ「さすがネオ東大農学部、分かってるね!」
N「水炊豊とカステラ脇やすふみは卒業式に出ると約束して去って行った」
N「ケシザベスたちは次の部屋へ。ドアを開けると……」
(BGM:ニュース番組風)
N「さくらちゃよしのの手下、北海道出身で新聞部の毛ガニ。イケガニ彰が資料を読んでいた。」
イケガニ「ハイ、資料にもありますように、北海道の毛蟹は大変味わい深く、塩茹でにするだけでとてもおいしく食べることができます。」
ケシザベス「あぁ、毛蟹の勉強したくない!」
イケガニ「毛蟹はエビ目カニ下目、クリガニ科に分類されるカニの一種で、別名オオクリガニとも呼ばれているんです」
ケシザベス「そんなことより、よしのさんの部屋に案内して!」
イケガニ「キミたちが動き回っているという情報はすでにキャッチしています。キミたちケガニは気をつけて!」
N「イケガニ彰は、ケガニは気をつけてと言いながら、鋭い爪で襲いかかってきた!」
(SE:ビシュ!ビシュ!ビシュ!)
イケガニ「ケガニは気をつけて!ケガニだけに、ケガニは気をつけて!」
ケシザベス「親父ギャグはやめなさい!」
N「ケシザベスはイケガニ彰の爪をかわし、そのまま投げ飛ばした!」
イケガニ「ケガニだけに、泡くった~!」
ケシザベス「イケガニくん、卒業式に出てね」
イケガニ「わかった、イクガニー!」
N「イケガニ彰は横歩きで去って行った。
ケシザベス「さっ、次行ってみよう!」
N「ケシザベスたちは次のドアを開けた。すると……」
(BGM:ふなっし~)
N「そこには、さくらちゃよしのの親友、同じ奈良県出身の、柿の葉ずっしーが柿の葉ずっしーダンスを踊っていた。」
(BGM:ダンスミュージック)
柿の葉ずっしー「(テンション高く)奈良の名産品は~、柿の葉ずっしーやねんずっし~!吉野山のさくらと同じくらい有名やねんずっし~!」
ケシザベス「柿の葉くん、ずっと学校に来ないと思ったら、よしのさんの家にいたのね」
柿の葉ずっしー「よしのちゃんとは親友やねんずっし~、よしのちゃんが卒業式に出ないんなら、わしも出えへんずっし~!」
ケシザベス「それは違うわ!よしのちゃんが出たくないっていっても、それを説得して一緒に卒業式に出る、それが本当の親友でしょ!」
柿の葉ずっしー「それはでけへんずっし~!」
ケシザベス「どうして?」
柿の葉ずっしー「やかましいずっし~!サバ汁ぶっしゃ~~!」
N「柿の葉ずっしーは体をひねって、柿の葉で包んだ鯖寿司から、サバ汁を飛ばした!」
(SE:ぶっしゃーっ!)
一同「うわあ!」
柿の葉ずっしー「ひゃっはーーー!」
N「柿の葉ずっしーはテンションが上がってジャンプした」
ケシザベス「でも、柿の葉の爽やかな香りがするから全然イヤじゃない!」
柿の葉ずっしー「なんでやねん!よ~し、もっとサバ汁ぶっしゃ~~やねん!」
(SE:ぶっしゃー!)
一同「うわあ!」
柿の葉ずっしー「ひゃっはーーーーー!」
N「柿の葉ずっしーはさらにテンションが上がりジャンプした!」
ケシザベス「う~ん、さわやかな香り!」
柿の葉ずっしー「く~っ、最後は柿の葉手裏剣~~!」
(SE:シュシュシュシュシュー)
一同「うわああ!」
柿の葉ずっしー「ひゃっはーーーーーっ!……はぁはぁ……あぁ、しんど」
ケシザベス「それよりあんた、裸になってるわよ」
柿の葉ずっしー「恥ずずっし~」
ケシザベス「卒業式に出てくれる?」
柿の葉ずっしー「よしのちゃんが出るなら、出るずっし……」
N「そう言って、柿の葉ずっしーは逃げて行った」
(BGM:スリリングに)
N「次の部屋へ向かうケシザベスたち。そこへ、長野県出身の超有名スーパー野菜人、野沢菜雅子がやってきた。」
野沢菜「(いろいろアドリブ)」
N「そこへあの人がやってきた」
メーテル「哲郎、お行きなさい!」
(SE:汽笛の音)
野沢菜「みんな、さようなら!」
ケシザベス「……なにしに来たのよ!?」
N「さらに長い廊下を抜けて行くと、一番突き当たりに、ひときわ大きな部屋があり、そのふすまには吉野山の八重桜が描かれていた」
ケシザベス「どうやらここが、よしのさんの部屋ね」
N「だがそのふすまは堅く閉ざされ、開かなかった」
ぽん子「よしのさん!中にいるんだべ?」
ケシザベス「同じクラスのケシザベスよ!」
ぽん子「きりたぽん子だ!」
カツオ「土佐野カツオ」
ヒカル「コシ・ヒカルだ」
N「その時、中からさくらちゃよしのの声がした。」
よしのの声「なんの用や?」
ケシザベス「どうして卒業式をボイコットするの?みんなで卒業式をやろうよ!」
よしのの声「それは……ムリよ……ぐずっ……あぁ、涙が出る」
ケシザベス「涙が出る?」
カツオ「どういうことぜよ?」
ぽん子「あっ、わかった!よしのさんは、卒業してみんなと離れ離れになるのが悲しくてしかたないんだ……悲しすぎてしょっぱい涙を流すのが嫌だから、卒業式には出たくねぇ、そういうことだべ?」
(BGM:門司生演奏・悲しいピアノ)
ヒカル「奈良の桜茶は、吉野山の八重桜を塩漬けにしたもの。お湯をかけると茶碗の中で美しい桜の花が開き、その香りを一年中楽しめる名産品だ。繊細な味わいを持つよしのさんにとって、卒業式は悲しすぎるんだ!」
カツオ「きっとそうにちがいないぜよ!」
ケシザベス「よしのさん……卒業式は悲しすぎる……その気持ちは分かるけど……卒業は別れじゃない……始まりなんだよ……みんなで一緒に新しい扉を開ける、スタートラインなんだよ!だから卒業式は悲しくなんかないのよ!」
(BGM:門司生演奏・いきものがかり「YELL」のサビ)
N「ケシザベスたちの熱唱に答えるかのように、ふすまが開いた!」
(BGM:雅)
よしの「(拍手して)ええ歌やわ~、ぐずっ、でも私、悲しくて泣いてるんとちがう……吉野の名産、吉野杉の花粉を吸いすぎて、花粉症なんや……ヘクシ!」
ケシザベス「花粉症?」
よしの「うん。そやから卒業式には出てくなかったんや、ヘクシ!」
一同「ええーっ!」
ヒカル「なんだそんなことかぁ!オレも花粉症だけど、ネオ東大が開発したいい薬があるから!」
よしの「ホントに!?」
N「結局、さくらちゃよしのは花粉症の薬を飲んで卒業式に出ることに!その影響で拒否していた他の生徒たちも全員参加することになった。だが……」
手羽先「ケシザベス、どえりゃ~ことになったで!」
ケシザベス「手羽先先生」
手羽先「おみゃ~、出席日数が足りなくて、留年が決まったでよ!卒業式は出なくていいでよ!」
ケシザベス「ええーっ!」
手羽先「うそだよ、今日は」
一同「エイプリルフール!」
ケシザベス「もうみんなったら!」
N「かくして、みんなで卒業式を迎えることができました!卒業おめでとうケシザベス!また特番で会おうねケシザベス!よかったねケシザベス!」
~おわり。
投稿者:番組D2号 | 投稿時間:00:58 | カテゴリ:台本・お題 | 固定リンク
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