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【野球】

東邦・石川、「勝つイメージしかない」 最多5度目Vへきょう準決勝

2019年4月2日 紙面から

練習で体をほぐす東邦・石川=兵庫県西宮市で(松田雄亮撮影)

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 第91回センバツ高校野球大会は2日、甲子園球場で準決勝の習志野(千葉)-明豊(大分)、東邦(愛知)-明石商(兵庫)が行われる。4校は大会休養日の1日、兵庫県西宮市内などで調整した。平成元年の1989年以来の優勝を目指す東邦は、勝てば春通算55勝となり、歴代トップの中京大中京(愛知)に並ぶ。今秋ドラフト上位候補の主砲、石川昂弥投手兼内野手(3年)を中心に最多勝利数に並び、平成最初&最後の優勝と、単独最多5度目の大会制覇に王手をかける。

 東邦はリラックスした雰囲気で、準決勝に向けて調整した。ノック、シート打撃など普段通りのメニューをこなし、最後はフリー打撃で2時間超の練習を締めくくった。高校通算43本塁打のスラッガー、石川は「勝つイメージしかない。優勝するためにここに来た。優勝を目指してやるだけ」と言葉に力を込めた。

 準決勝、決勝には大きな記録が懸かっている。現在、東邦は春通算54勝。準決勝で勝てば、1位の中京大中京に並んでトップタイになり、愛知県勢の春夏通算300勝の節目の勝利にもなる。

 さらに、決勝も勝てば、センバツの通算勝利数で単独1位に浮上。同じく中京大中京と最多タイの4度で並んでいる優勝回数でも、単独最多となる。「今は、いい勢いがある」と石川。目標とする平成最初&最後の優勝も含め、記録更新の絶好機を迎えている。

 相手の明石商は、藤嶋(中日)を擁した3年前のセンバツ2回戦で敗れた因縁の相手でもある。最速146キロの2年生エース・中森対策として、この日は、約400万円で購入した人工知能搭載の打撃マシンを持ち込み、中森の直球、変化球の球速、特徴を設定して打ち込んだ。石川は「外角のスライダーが多いと見ている。センターから右方向へ打ちたい」とイメージを膨らませた。

 一方、投手としてはブルペンには入らず、キャッチボールのみで調整した。ノックの際の送球も力を入れず、肩と肘を休ませることを優先した。「打者を抑えるだけ。苦手なコースにしっかり投げ分けたい」。難敵を退けて、頂点へと突き進む。

  (麻生和男)

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