画像だけでダイジェスト
[あのとき 機体の直撃を受けたフロアに 生存者がいた]
[奇跡的にも 無傷で助かった男性に 会うことが できた]
[さらに テロの後固く 口を閉ざしてきた日本人生存者が…]

[17年たった 今だから 明かす本当の恐怖とは…]
[あのとき ツインタワーから少し 離れた場所で別のビルが 崩壊していた]

[ボストンを 出発しロサンゼルスに 向かっていたアメリカン航空 11便から地上スタッフに 電話が入る]
[このとき コックピットとは通信が できなかった]

[ビンラディン容疑者 率いる過激派組織 アルカイダの メンバーだった]

[3機目は アメリカ国防総省ペンタゴンに それぞれ 激突]
[議会議事堂か ホワイトハウスを狙ったと 考えられたがペンシルベニア州ピッツバーグ郊外で 墜落した]
[アメリカン航空 11便が世界貿易センター 北棟に激突]
[衝撃は ビル全体を襲い激突したフロア以上の階は炎と 煙に 包まれる]

[旅客機が 直撃したのは93階から 99階までの7フロア]
[多くの エレベーター 階段が使えなくなり激突した フロアより上にいた 人たちは…]



[ブライアンクラークはその直撃を受けた84階で 仕事をしていた]
[南棟に激突した 航空機はぶつかる前に 大きく傾き主翼の 一部が…]
[だが ブライアンの部屋は15m 離れたところに あった]

[彼らは そのとき 何が起きたのか 知る由もなかった]


[声がしたのは直撃を受け最も多くの日本人が 犠牲となった富士銀行の オフィスだ]


[始まりは 北棟に 飛行機が衝突したときに 戻る]
[北棟の 非常事態を知ったスタンリーは同僚と共に すぐに 避難を開始]
[5~6分後には 南棟の1階ロビーまで 移動していた]
[81階に戻った スタンリーに他の支店から電話が かかってきた]


[旅客機は スタンリーのいたまさに そのフロアをも直撃した]
[スタンリーの デスクは6mしか 離れていなかった]
[飛行機の傾きという 奇跡で命をつないだスタンリーと ブライアン]

[2人が 出会った場所から一番 近い 非常階段 C]
[ブライアンが ここまで下りてきた 非常階段 A]

[実は 旅客機が激突したとき非常階段 Bと Cの78階から 85階部分を 破壊]
[だが 非常階段 Aはエレベーターの動力室がありそれを 迂回するため建物の隅に 設置されていた]

[2人は 残った力を 振り絞って81階から ロビーまで下りきった]
[17年前。 実際に 2人が逃げた道を 歩いてみた]
[400mほど 離れたトリニティ教会まで 逃げたとき]

[あのとき ここから2人が 逃げ出してきた南棟が見えていた]
[フジテレビの 取材班は一部始終を カメラに収めている]


スタッフナイス トゥ ミート ユー。ジョセフナイス トゥ ミート ユー。
[テロ発生から2つのビルが 崩壊するまで北棟の 1階ロビーで指揮を執っていた]
[実は 今回の テロ事件で出動した 消防士の中にファイファー隊長の弟ケビンも いた]


[日本人も 384人が ビル内にいてうち 24人が 犠牲となった]
[テロ発生 当時北棟に 支店があった山陰合同銀行も事態の把握に 必死だった]


[生存者の 一人木村 尚久さんが今回 取材に応じてくれた]
[木村さんは1機目が 激突した北棟の 84階にある オフィスで働いていた]

[激突フロアとは 違い木村さんたちは 落ち着いて避難することが できたという]
[直撃を受けた フロアより下の人の多くは無事に 脱出できた]
[ロビーでは 地下通路を使って逃げるよう 指示されたという]
[ニューヨークから 戻るときわざわざ 持って帰った]

[世界貿易センタービルの 跡地は当時の悲劇を 忘れないためグラウンドゼロと 呼ばれる記念公園に なっている]
[同時多発テロへの報復としてアメリカはアフガン侵攻イラク戦争に 突入していく]
[その後も 世界中でテロは 頻発し憎しみの連鎖は今も 途絶えることは ない]
[世界貿易センターは北棟 南棟の ツインタワーを含め7つのビルで 構成されていた]

[このビルが あの日旅客機も 激突していないにもかかわらず 崩れ落ちていた]
[崩壊した 北棟と第7ビルの間にはもう一つ 高層ビルがあり第7ビルは そこから さらに道を 一本 挟んだ 外にあった]
[これが起きたのは北棟が崩れた実に 7時間後の午後 5時すぎだった]
[しかも 不思議なことに第7ビルは完全に 崩れたにも かかわらず周りのビルは 崩壊していない]

[第7ビル 崩壊についてアメリカ政府は公式見解を 出している]
[北棟と 南棟が 崩壊した際に激しい地盤の揺れが 生じビルの土台に悪影響を 及ぼした]
[内部で起きた 火災の熱によりビルを支える 鉄骨が折れた]

[だが この公式見解は間違いだと主張する グループがいた]
[論文を書いたのは 科学者や建築家が 集まった チームだ]
[その中核を担う人物に会うためカンザスシティーへ 向かった]
スタッフナイス トゥ ミート ユー。ジョーンズハロー。 ウエルカム。
[博士は 火災による崩壊はあり得ないと 主張する]

[一般的に 高さ 50m近くのビルが崩壊する 速度はおよそ 10秒 かかるという]
[砂煙で 正確な秒数は分からないが8秒足らずで 崩れ落ちている]
[建造物には 床や柱がありそれらが 抵抗となって速度が 落ちることは あっても上がることは ないという]
[さらに 火災が原因で崩れる場合映像のように 真っすぐ崩れる可能性は 低いという]

[爆発物を使った 計算された破壊の 可能性があるという]


[これが 世界貿易センターの敷地200m四方で…]
[そのうち 一つは 北棟が崩れた現場で 見つかっている]
[では 第7ビルの崩壊は爆破解体だと考えているのか?]
[だが 崩壊理由については何度も 実験を繰り返し地盤の揺れと 火災で垂直に 崩れ落ちることを実証していると変更なしの姿勢を貫いた]
[第7ビルの崩壊については今なお 研究者たちが…]

[奇跡の生還を 果たしたブライアンと スタンリー]
[1999年。 千葉県 成田市のホテルで 男性のミイラ化した遺体が 発見された]
[しかし この遺体が司法解剖されるまで 生きていたと主張する人物が 現れた]


[あなたの生き方が 変わるをうたい文句に延べ 4万人の 受講生を集めたとされる]
[さらに 自らをインドの 霊的指導者サイババの 後継者と称しシャクティパットという行為でどんな病気でも 治せると言いだした]

[結局 彼は 男性に適切な治療を 受けさせず死亡させたとして 逮捕された]
[2005年。 殺人罪で 有罪となり10年後 死亡している]
[岐阜県の 山あいでテント生活を送る謎の 白装束集団]
[当時の 警察庁長官がこう発言し 一気に注目を浴びた]
[聞けば スカラー波と呼ばれる有害電磁波の攻撃でがんになった ある人物を守るためだという]
「1976年。霊能を持つようになりイエスさまや ブッダさまモーセさまと親しく お話しすることができるように なりました」

[当時 唯一 フジテレビが話を 聞くことが できた]

[フジテレビだけが千乃 元会長に話を 聞くことが できた]
千乃訴えたいことですか?訴えたいことって いうのは…。

[車両に たくさん 張られている奇妙な マークについては…]

[その後 スカラー波から逃れるため 白装束集団は福井県 五太子町のパナウェーブ研究所の 施設へと戻った]
[数カ月後。施設内で 傷害事件が発生し一人の男性が 死亡]
[千乃 裕子 会長は一連の騒動の 3年後に亡くなったという]

[かつてのような 白い布で覆われた 建物ではない]
[町の住人に 話を聞くと今も 常時 15名ほどの男女が集団生活を しているようだ]
[ホームページには千乃会長 亡き 今も神から授かった メッセージを世界に 発信するために再結成された会社と ある]
[平成は こうした 宗教的な自己啓発セミナーや新興宗教などが 社会問題になった時代でもあった]

[オウム真理教に 入信した若者を家族の元に帰す 活動をしていた弁護士が妻と 1歳の息子と共に姿を消した]
[このとき 神奈川県警は一家は 失踪した可能性が高いと判断する]

[県警は 結果的に 初動捜査と捜査方針を 見誤った]
[坂本弁護士の長男 龍彦ちゃんの遺体を 遺棄した場所の詳細な地図だった]

[後に 手紙を出したのはオウムの幹部 岡崎 一明であったことが 分かる]
[もし この時点で家宅捜索だけでも できていれば]

[その敗北を 国家の陰謀だとした オウムはここから 社会に牙を むき始める]
[サリンを使い死者 8人 負傷者 140人以上を出した事件]
[長野県警は 第一通報者河野 義行氏を重要参考人として 取り調べる]
[松本サリン事件の 捜査を指揮する長野県警捜査1課長の 富田は警察庁に 呼ばれていた]

[重要事件や 広域事件が発生した場合全国の 警察本部に指導や 調整を 行うのが警察庁の 刑事局だ]

[一方 長野県警は特別チームを 編成しサリンの ルートからも犯人を 追っていた]
[しばらくして サリンを作る薬品を 大量に買っていた男が捜査線上に 浮かぶ]

[サリンと オウム。その つながりを長野県警が つかんだ瞬間だった]
[さらに 松本サリン事件の1年以上前に麻原が サリンについて語っていたことも警察は つかんでいた]


[そのころ。 山梨県のオウム施設周辺で異臭騒ぎが 起きていた]
[捜査員は 地元の農家に扮してオウムの敷地に 潜入]
[発見されれば命を奪われかねない危険な任務だった]

[公安と 刑事は 同じ警察でも決して 相いれない 関係だった]
八木東京の 警視庁が他の 県警の事件に首を突っ込むのはオウムが 東京で 何かやらかさないかぎり 無理ですね。

[この後 警察の 地道な捜査がオウムを壊滅へと 追い詰めていく]

[松本サリン事件から 2カ月後。警視庁管内で一つの出来事が あった]

[ここで 採られた指紋が後に オウム壊滅の糸口になるとはまだ 誰も知らない]
[山梨の オウム施設周辺からサリンの残留物が検出されたというスクープ記事が 出る。しかし…]
[警察も マスコミもオウムどころでは なくなった]

[公安の捜査員 谷口たちは警戒のためパトロールをしていた]

[車内に 危険物がなかったことや反社会的勢力の人間ではないことが 分かり職務質問を 終えた]
[しかし これが 後にオウム捜査の 突破口になる]
[刑事課長の 佐久間は平穏な 一日を終えようとしていた]
署員路上にて 男性が 数名の男に ワゴン車に押し込まれ拉致されたもよう…。

[目黒公証役場 事務長の假谷さんが何者かに 車で連れ去られる]
[信者だった 妹が 教団から高額な お布施を要求され假谷さんは その妹をかくまっていた]
[当時 大崎署の刑事課長で後に 捜査1課長となった佐久間氏が犯行の様子を…]

[大崎警察署に捜査本部が 設置され唯一の 手掛かりである…]

[捜査が 行き詰まりを見せる中一人の 公安捜査員が捜査本部を 訪ねてきた]

[捜査本部は 谷口の情報を基に竹田 清が職務質問を 受けた際に乗っていた車を 追った]
[職務質問した 竹田の 住所を追うと決定的な事実が 判明する]

[佐野 清 名義で 借りられたレンタカーがないか 調べたところ重要な 手掛かりを得る]
[鑑識が 特殊な薬品をかけたところ 浮き出てきた]
水野ちょっと お兄さん。竹田イベントの 張り紙を。

[そして 佐野 清に 成り済まし假谷さん拉致事件で犯行車両を 借りていた男]
[オウムと 假谷さん拉致事件がつながった 瞬間だった]

[水と油と いわれる公安と 刑事が情報を 共有したことが厚い壁を 打ち破った]
[こうして 警察は やっとオウムへの捜索令状を 取る]
[史上 例を見ない宗教団体による化学兵器を使った テロだった]
リポーター動きが 見られました。リポーター火花が 散っております。
[谷口の職務質問を きっかけに假谷さん拉致事件の 容疑でようやく 実現した強制捜査だった]

[龍彦ちゃんの遺体は 匿名の手紙に 書かれていた位置からわずか 数m 離れた場所で見つかった]
[事件の教訓を 受けて警察法が 改正され警視庁などが…]

[元 大崎署 刑事課長の佐久間氏と公安 谷口氏が あの現場を2人で 初めて訪れた]
宮根信教の自由だったり警察の管轄だったりそういうものがあって。木村さん。 この…。
木村何やられるか 分からない。宮根木村さん 個人も何やられるか 分からない。木村そう。 僕らも…。

いつから こんなことになってしまったんでしょうか?
[2011年。 食中毒を出した焼き肉チェーンの 社長が謝罪会見を 行った]

[このとき 社長は日本ならではの伝統的謝罪を 見せる]
[日本では 不祥事があると謝罪会見を 開くことが慣例となっている]

[中でも 最後の手段として日本人が選ぶ姿それが 土下座だった]

[血友病患者の治療に 使われた非加熱製剤によりおよそ 1,400人がHIVに 感染]
[これが テレビカメラの前で企業のトップが 土下座した最初の事例とされている]

[ミドリ十字は 業績が悪化し2年後 別の企業と 合併]
[2012年。 山中 伸弥 教授がiPS細胞の研究でノーベル賞を 受賞した2日後]
[世界初の iPS細胞を使った心筋移植に 成功したのはニューヨーク 滞在中の日本人 医療研究者]

[2007年。 大阪の高級料亭船場兆で 食品偽装が 発覚]
[取締役の長男と母親である 女将が記者会見に 臨んだ]

[現在は 次男が 別の飲食店を3店舗 経営しあの ささやき女将も店舗に顔を出し息子のサポートをしているという]
[2000年。石器を 次から次へと 発掘しゴッドハンドと 呼ばれた人物がいた]
[それまで 日本列島で発見された最古の石器はおよそ 3万年前から4万年前のものだった]
[だが ゴッドハンドは70万年前の地層から石器を発見し日本の考古学会を 驚愕させた]

[ゴッドハンド自らが穴を掘り石器を埋める瞬間を新聞社のカメラが 捉えた]
[教科書を 書き換えさせるほどの発見は ほとんど 捏造だった]
[ゴッドハンドと呼ばれた 人物は全てを認め 会見に臨む]

[ゴッドハンドが 石器を埋めた遺跡のあった場所は…]

[ゴッドハンドが 石器を埋めた遺跡のあった場所は 今…]

スタッフすいません。原人のさとって書いてあったんですけど。
[一度は 生産を やめたが町の人たちからの声で復刻したという]
[「儚くも 悠久は 夢となり今は ただただ うまいの声に」]

[政務活動費を 3年間にわたりおよそ 900万円不正に 支出した疑惑が 浮上]
野々村申し訳ありません。キチョウというふうに聞き取ったんですけれども聞き取れませんでしたのでもう一度 大きな声でゆっくりと質問を 再度お願いできますでしょうか?
野々村あれですわ。あのう。 一生懸命…。落選に 落選を 重ねて見知らん 西宮市に移り住んでやっと 県民の皆さまに認められて選出された 代表者たる議員であるからこそホントに こうやって報道機関の皆さまにご指摘を 受けるのがもう ホントに つらくて。

情けなくて もう 子供たちにホントに 申し訳ないんですわ。
ですから 皆さんの ご指摘を真摯に 受け止めて議員という大きなカテゴリーに 比べたら政務調査費 政務活動費の報告…。
折り合いをつけるっていうことでもう 一生懸命 ホントに…。

[後に 政務活動費は全額 返済したが詐欺罪などで 懲役 3年執行猶予 4年の判決を受けた]
宮根今 こうやって 見るとまあ 最近だけでもね結構 印象に残ってる会見もありますけど。何が 衝撃的でした?磯村君なんかは。
磯村船場兆とかエンターテインメントとして見えてしまう 瞬間があって。
宮根あの女将さんもマイク あるのがね分かってはれへん。 今も頑張ってらっしゃいましたよ。
女将さんもね 時々お手伝いに 来てらっしゃって。おいしいんですよ。おいしいんです。ただ われわれ…。
[ちなみに フジテレビで謝罪会見の 映像件数を検索したところ2007年が突出していることが 分かった]

加藤この年はですね食品偽装の ミートホープ事件。それから 違法派遣が事件となった グッドウィル。消えた年金問題など 不祥事が相次いだ年だったんですね。この年は 公益通報者保護法という内部告発者を保護する法律が定められた年と いうことも影響しているんですよ。そして…。
加藤これは宮崎 謙介 元 衆院議員など政治家の不倫。それから 政務活動費の不正利用 発覚など政治とか 行政に関する不祥事が多かったことが挙げられています。そして 昨年の 2018年。スポーツ界の パワハラとか。竹山多かったもんね。

三浦結局 僕が 嘘ついてるって思ってるってことですよね?

[フジテレビで 放送されていたワイドショー『3時のあなた』にある男が 出演した]
[保険金殺人の疑惑がかけられた荒木 虎美 元 被告]

[テレビ出演の 1カ月前荒木と 妻 子供 2人を乗せた車が別府市の港から 海に転落]
[荒木は 自力で 脱出し助かったものの他 3人は 死亡した]
[その 3人には合計 3億1,000万円の保険金が 掛けられていた]

[争点となったのは荒木と 妻どちらが運転をしていたのか?]
[一貫して 妻が運転したと主張する 荒木に対し世間は 荒木が運転していたのではという疑惑を 抱いていた]
[警察は 荒木の主張を覆すべく実証実験を 行っていた]
[事故当時に近い 条件で車を 海に転落させてみると妻の足にできた 傷が助手席の へこみとわずかに 一致]


[荒木は 生放送中に 激怒。スタジオを 出ていく]

[それでも 連行される 荒木は余裕の笑みを 浮かべていた]
[その後の裁判で 荒木が運転するところを 見たという目撃者の証言もあり 荒木は…]

[1990年。また 一人の男がテレビで 弁明を繰り広げていた]
[神谷 力 元 受刑者は夫婦での旅行中有毒植物 トリカブトを使い妻を殺害した 疑惑が持たれていた]
[妻には 1億8,500万円もの保険金が 掛けられており疑惑に 拍車を掛けた]

[前日まで 妻と 那覇市内を旅行していた 神谷は事件当日になると一足先に 大阪へ帰り妻は 石垣島へと別行動を取った]
[その およそ 1時間30分後にトリカブト毒の症状が妻に 表れたという]
[トリカブトにはアコニチン系 アルカロイドという猛毒がありその根の部分は わずかな量で人を 死に至らしめるという]
[だが 毒の効果は 10分から20分で 表れる可能性が高く発症するまでの1時間30分という時間が捜査を難航させた]

[神谷は どんなトリックで毒の効果を 遅らせたのか?]
[死亡した妻の血液を警察が 詳しく調べた結果フグ毒を 検出]
[その情報を聞き 大野医師はある答えを 導きだした]

[その後 警察の調べで神谷が トリカブトを 60鉢以上購入していたことが 判明]
[さらに クサフグを 1,200匹も買い付けていたことも 分かった]
[実験用マウスや毒の抽出器具などを 使って繰り返し 実験していたとみられている]

[神谷は これまで 二度妻を 心臓病で 亡くしているがいずれも不可解な点が 多かった]
[1999年。 ミラーボールの下で会見をする男がいた]

[保険金目当てに2人を 殺害したスナック経営者…]

[八木が 経営する金融会社の社員でスナックの 元 従業員だ]
[家族と 疎遠になり孤独な生活を送る 常連客を言いくるめ愛人と 偽装結婚させる]
[生命保険に 加入させ毒を 飲ませるなどして殺害する]
[最初の犠牲者は1995年愛人Bと 偽装結婚した45歳の男性]

[次に 愛人Bが結婚した 男性も殺そうとしたが体に異変を感じた 男性が病院に 駆けこんだためスナック経営者 八木に疑惑の目が 向けられた]

[報道陣を前に やりたい放題。派手な振る舞いを 見せた]
[そんな八木から 怪しい話を持ち掛けられた 一人があの 建脇氏だった]
[当時 独り身で 八木に700万円近くの 借金があった建脇氏は3億円もの 生命保険に加入したという]
[ところが 建脇氏が保険に 加入すると雲行きが 怪しくなっていく]

[後に 武まゆみの自白などが決定的な証拠となり…]

[八木に 一番 近しいとされた武まゆみは著書に こう 記している]
[69歳となった 現在も再審請求をし無実を 訴え続けている]

[こうした 保険金のシステムに目を付け 詐欺を繰り返し金を だましとっていた女がいた]
[知人や 夫に ヒ素を混ぜた牛丼などを 食べさせ保険金を だましとる]
[その ヒ素を 夏祭りで配られるカレーの鍋に 混入]
[63人が 重軽傷を負い高校1年生の 女子生徒や小学4年生の 男の子を含む4人が 死亡した]

[この犯行により 2009年彼女の死刑が 確定した]
[今回 宮根が会いに行ったのはその 林 眞須美 死刑囚の息子だ]
宮根よろしく お願いします。男性よろしく お願いします。
宮根すいません。 お忙しい中。よろしく お願いします。
[事件当時 10歳だった 長男は現在 31歳となり林姓のまま 和歌山市内で運送会社に 勤めている]
[年に一度 母との面会を続けことし 2月にも 会ったという]

[これは 長男の証言を基に描いた林 眞須美 死刑囚の姿だ]

[これは 長男の証言を基に描いた現在 57歳となった眞須美 死刑囚の姿]

[ことし 2月28日に母から 息子に宛てた 手紙だ]
「火曜日から ルンルン 浮き浮きで過ごしていてね」
「夜も 待ち遠しくてあんまり 眠れなかったのよね」
「お昼に えびフライ弁当の差し入れとカレーソース チーザー濃厚チーズ甘栗の差し入れも 届いてます」
「サンキュー ベリーマッチ。活力になり パワーアップしてます」
「差し入れの交付が 生活上にてママには 一番のハッピータイムです」

[ところが そんな母の様子がある出来事を機に一変したことがある]
「いつ 殺されるかもしれないという 思いは四六時中 頭 体 心に付きまとい襲ってくる 毎日です」
「私は 犯人ではないのに国に 殺される理由は ありません」

[彼女を 追い詰めたのは去年 7月の 一連のオウム真理教事件における死刑囚たちの 死刑執行だった]
[眞須美 死刑囚がいた大阪拘置所には井上 元 死刑囚と新実 元 死刑囚が いたという]

[しかし あの夏祭りの日一人 カレー鍋の 見張りをした彼女以外にヒ素を混入できる 人間がいなかったことが 分かっている]

[実は 裁判では保険金目当てや近所との トラブルなど様々な動機が 浮上したものの犯行の動機は 未解明のまま]
[母はなぜ 家族を犠牲にしてまで犯行に及んだのか?]
[一方で 眞須美 死刑囚の夫林 健治氏は詐欺罪による 6年の刑期を14年前に 終えた]

[出所後 脳出血で左半身が まひし車椅子生活となり生活保護を 受けながら一人暮らし]


三浦おい。 ふざけんな。あの事件は 終わったんだよ。
[当時の捜査員や 資料が明かす逮捕の舞台裏とは…]

♪~
三浦いいね。 もう一枚。いいね。 じゃあ 後ろ向いて。そうそう そうそう。いくよ。
[当時のロスでは 珍しくない銃を使った 強盗事件]
[しかし この事件が現在に至るまで多くの謎を 残すことになる]

[三浦氏の妻 一美さんは頭を撃たれ 意識不明の重体]
[海外での日本人カップル 銃撃事件は大きなニュースとなり退院した 三浦氏の元には報道陣が殺到する]

[このとき 三浦 和義という人物は 紛れもなく…]

[次々と 湧き上がるこれらを総称しマスコミは ロス疑惑と 呼んだ]
[2008年。 三浦氏は 突如旅先のサイパンで 逮捕される]

[当時の捜査員たちがカメラの前で 初めて語ったサイパンでの逮捕の 舞台裏]

[独占入手した捜査資料からあのとき 何があったのか見えてきた]
[テレビ報道の在り方にも大きな問題を 投げかけたロス疑惑]
[当時の報道を検証するとともに捜査官の闘いを明らかにする]
[ロス市警にはアジア人が関連する 犯罪に特化した チームアジア特捜隊があった]
[日系アメリカ人 3世の私は同じく 日系アメリカ人のミッチ加藤と三浦夫妻の 銃撃事件の捜査に当たっていた]
ミッチ夫の和義は太もも 撃たれたけど傷は そんなに ひどくないね。でも 奥さんの 一美さん頭 撃たれてホントに ひどいよ。病院に 運ばれたけどまだ 意識ない。

ミッチ2人はね ここに広告用の写真を 撮りに来た。
ジミーでも こんなところで広告用の写真なんか 撮るか?もっと いい場所があるだろ。ミッチジミー。 そのとおり。三浦は あの ヤシの木と一美さんの写真を撮りたかったらしい。でも 三浦が いた場所と一美さんが 倒れてた場所。それに ヤシの木は一本の線の上にない。一緒に 写真 撮るなんてそれ 絶対 無理。
ジミー確かにな。ミッチそれだけじゃない。あの 電気水道局のビルディング。あの ビルディングから見てた人 いる。あそこの 8階に目撃者が 3人いた。ここの 現場との距離は約 250m。

ミッチ現場には 白いバンが先に 止まっていてそこへ 栗色の車が やって来た。すると その車からカップルが 降りてきて男性が ヤシの木へ 向かって女性に 手を振った。それから 男性は車の間の方へ 戻ってさらに 奥まで 歩いてって手を振った。すると 突然 前かがみで倒れて見えなくなったと 思ったら白いバンが走り去ったっていうんだよ。

ミッチ三浦はね 白いバンなんて見てないって 言ったんだよ。
ミッチでも…。三浦だから何度も 言いますけど。ワイフの写真を 撮ろうとしたら突然 ワイフが倒れて近づいたら脚に 熱いものを感じて見てみたら 僕の脚が撃たれてたんですよ。びっくりしましたよ。ミッチOK。でも そのとき 白いバンは…。
三浦白いバンじゃないんですって。それで 見上げたら…。緑色の車でした。
ミッチ目撃者は 3人いる。だけど 誰も 緑色の車なんて見てないと言ってる。でも 3人とも白いバンは 見てる。そして 三浦は白いバンは 見てないけど緑色の車を 見たと言ってる。それだけじゃない。犯人は黙って 2人を撃ったことになってるね?

三浦ヒッピー風の男たちが出てきて何も言わずに 近づいてきて僕のポケットから1,200ドル 抜き取ったんですよ。
ミッチでも 三浦の証言を取った人間それぞれ 聞いた話が違うんだよ。例えば 犯人は たばこの火を貸してほしいといって近づいてきたとか。金を出せといって襲ってきたとか。三浦はね 聞くたんびに言うことが変わるらしいんだよ。どう 考えても犯人は その白いバンから撃ったと思うんだ。
[まさか この事件と何年も 付き合うことになるとはまったく 想像もできなかった]
ジミー確かに 三浦の証言を読めば 読むほど分からなくなるな。ミッチイエス。あいつ 絶対 怪しいよ。

ミッチそうね。 そしたら もうこれ以上 捜査できないよ。
ミッチ三浦さん。こちらは アジア特捜隊の佐古田警部補です。 今日の検査手伝ってもらいます。
ジミー初めまして。私も 日本語が話せますから安心してください。三浦あのう。誰だか 知りませんけど僕は 被害者なんですよ。何で こんな検査受けないと いけないんですか?
ジミーいや あのう…。三浦検査のことだってさっき 知ったんですよ。 わざわざここに 来させておいて検査に かけるって。

ジミーすいません。あなたの証言を 裏付けるために必要な検査なんです。
その方が あなたにとってもいいじゃないですか。ご理解いただけますか?
三浦気分が よくないから検査は あしたにしてください。
ジミーちょっと待ってください。ミッチあなたは あした日本 帰るんじゃないんですか?ジミー三浦さん。せっかくここまで 来たんだから今日 やってしまう方がいいじゃないですか。あなたの証言を 明らかにするいいチャンスですよ。
結局 僕が 嘘をついてるって思ってるってことですよね?
ミッチ嘘ついてないなら受けられるんじゃないですか?受けられないのは嘘ついてるからじゃないか?

ジミー三浦さん。三浦名誉毀損だぞ。こんな検査 やめる。やめる やめる やめる。僕は 気分が悪いと 言ってるだろ。ジミー落ち着いてください。
三浦僕は 落ち着いている。ミッチ落ち着いてないよ。
検査の時間は 今までだってじゅうぶん あったはずだろ。それなのに この期に及んで検査を受けろなんてどういうことだよ?僕は 今まで ちゃんと 協力してちゃんと 質問にも答えてきたじゃないか。 違うか!?
ジミー嘘発見器を拒否したとなるといくら あなたが真実を話していたとしてもこちらも 見方を 変えなければならなくなりますよ。
♪~

♪~
[当時 三浦氏は 東京でアメリカ雑貨の 輸入販売などを手掛けていて買い付けのために たびたびロサンゼルスを 訪れていた]
[今回 番組は ロス市警の捜査資料を 独占入手した]
[散乱する紙幣や 筆記用具は一美さんの持ち物と 思われる]
[一美さんは 正面から 顔をライフル銃で 撃たれ この位置であお向けになって 倒れていた]

[事件発生直後に ロス市警が作成した 捜査報告書]
[三浦氏の証言を基に 作成したヒッピー風の犯人の似顔絵も ある]

[愛する妻のために 夫はアメリカ軍をも 動かした]

[そこへ 週刊誌が疑惑の銃弾と 題し記事を 発表する]
[一美さんは 銃撃事件の3カ月前にもロサンゼルスで 何者かに殴られ頭を縫う ケガを負っていた]
[が マスコミの いき過ぎともいえる 取材攻勢は後に 問題視される]
[そのころ ロサンゼルスではある 身元不明の遺体が発見されていた]

[女性の 身元不明遺体に与えられる名前ジェーンドゥ その 88号]
[ロス郊外の丘陵地で発見された その遺体は三浦氏の かつての交際相手だったことが 判明する]
[一美さん 銃撃事件はアジア特捜隊の 手を離れロス市警 重要犯罪課の担当となっていた]
ミッチヘイ。 ジミー。大変よ。 日本から たくさんリポーターの人たち 来て 騒いでるよ。

ジミー分かってるよ。あの重犯課の ボスは何やってんだ?
ミッチサトゥーチ? 駄目よ。彼は 他の事件に 忙しいって。彼はね この事件全然 興味ないよ。
ジミー何だよ それ?アメリカで 起きた事件だっていうのに。このままじゃ 日本に先を越されるぞ。

[それから しばらくして事件は 新たな展開を見せる]

[1984年 5月16日。日本の新聞が 殴打事件について共犯者の女性の 証言をスクープした]
[銃撃事件の 3カ月前。ロスの 高級ホテルで三浦氏と 共謀して一美さんを 殴打し殺害しようと したという自白記事だった]
[日本では 三浦氏 逮捕への機運が 一気に 高まっていく]

[私は 幹部に 三浦氏に対する捜査を行うよう 説得したがロス市警は 動かなかった]
[1984年 8月18日。失望した 私は26年間 身も心も 捧げたロス市警を 去った]
[半年ほどが 過ぎて私は ロスで 一美さんの両親に会うことになった]
父ロス市警に 掛け合っても何も教えてくれません。私たちも 情報提供 してきたのに何も言ってくれないし。事件は 解決するんでしょうか?

母このままでは一美が 浮かばれません。何で…。 何で あの子が殺されたんですか?
父私たちには頼るところが ないんです。どうか 助けていただけませんか?ジミーナカヤマさん。
ジミーいや。 何とかしてさしあげたいんですが 私にも…。
一つだけ。一つだけ あるとしたら。どうぞ。 お掛けください。
ジミー私の 知り合いがロス郡 地方検事局に います。
検事局に掛け合ってみましょうか?ロス郡 地方検事局はロス郡内で発生した 刑事事件を警察が捜査中のものも 含めて調査することが できます。要は ロス市警じゃなくても捜査できるんです。

この事件は もう忘れようと していましたがあなたたちに会って私の気持ちも 変わりました。
どうなるか 分かりませんがやるだけ やってみましょう。

[運命の いたずらか私は 地方検事局の捜査官に任命された]
[検事局の捜査官は 刑事同様事件を捜査する 権限を持つ]
[完全に止まっていたロス疑惑の捜査は再び 動きだした]
[捜査には 日本と アメリカの法律が 関わってくるので日系二世であるルイス伊藤 検事に参加してもらうことにした]

[まず 私たちは あらためて銃撃事件の捜査を 始めた]
ジミー三浦の証言を 基にすると緑色の車はあそこに 停車していた。
だが 三浦の車が ここに駐車していたことが 分かっている。
[三浦氏を 狙って 撃たれた弾丸の軌道は駐車していた車を 通過もしくはカーブを描いていないかぎり三浦氏の足に 当たることは不可能なのだ]
[続いて 銃撃事件の前に一美さんが 何者かにホテルで襲われた事件について捜査を 始めた]
従業員確かに宿泊されていますね。2012号室です。

[この件で ロス市警は捜査をしていなかったため犯罪記録すら 残っていない]
[あらためて 支配人や担当医師から 話を聞いたが手掛かりを得ることはできなかった]
[一美さん 銃撃事件の捜査はホテル 殴打事件さらに 元 交際相手の死を巡る調査にまで 広がっていた]
[私は 100人以上の人に会って事情聴取をしたがめぼしい情報も なく捜査は 行き詰まっていた]
[そんなとき とんでもないニュースが 飛び込んできた]
一同危ないから 危ないから。ほら。 やめろ やめろ…。

[午後 11時を過ぎたころ三浦氏が ホテルの部屋を出て地下フロアに 下りてきた]
クラクション[このとき 三浦氏は密着取材していた メディアを乗せていた]

[海外で犯した罪を日本国内の法律で 裁くという刑法の国外犯規定を 適用した異例のケースだった]

[サンケイ新聞に 犯行を自白した元 女優が一美さん 殴打事件の実行犯として 逮捕された]
[サトゥーチが 退職しフランクガルシアとジェリーステファンスがこの事件の担当になった]
ジミー彼は フランクガルシア。俺が まだ 新人で組織麻薬課に いたころからの知り合いだ。彼とは 危ない橋を一緒に 渡ってきたよ。

[こうして ロス疑惑をアメリカでも 立件すべくロス郡 検事局と ロス市警の混合チームが 結成された]
[ロス疑惑は 太平洋を挟んだアメリカと 日本の 当局が合同で 捜査を行うという異例の展開となった]

ジミーよろしく お願いします。寺尾よろしく お願いします。
[目的は 三浦氏を取り調べることだったがまずは 一美さんを殴打し有罪判決を受けて 服役中の元 女優に 会うことにした]
ジミー木下さん。初めて 三浦さんと会ったのはいつですか?どこで 会いましたか?
木下赤坂の ホテルの大麻パーティーです。1981年 5月でした。
ジミー三浦さんとの関係はどのように 発展しましたか?

彼は 私を 追い掛け回して毎日のように電話を かけてきました。
日に 数回 かけてくることも珍しくありませんでした。最初のデートのとき 三浦は 私をラブホテルへ 連れていきました。

奥さんが 商売敵の 一人と 寝て企業秘密を 漏らしていると三浦は 私に言いました。
ジミーあなたが 三浦さんと会って 話した場所は どこですか?
渋谷の ホテル ビエンです。ピストルの撃ち方を知っているかと 聞かれました。
《一美の頭を 狙って引き金を 引くだけだ》《簡単だろ?》《こうやって これだけだ》
三浦《明日香。 俺が 冗談を言ってるように 見えるか?》
三浦《ロサンゼルス行きのグループツアーの チケット お前に送るからそれで ロスに行って観光グループとは 別行動を取る》

《そこで ピストルを渡すからお前は 一美の元に行って頭を 撃て》
木下《いや。 待って 待って。無理に 決まってるじゃない》《ねっ。 ピストルの撃ち方なんて知らないし。 絶対 無理よ》
《ナイフだったら いいだろう。使ったこと あんだろう》


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[87年当時 52歳だったジミー佐古田も 83歳になった]

[銃で 一美さんを殺害するよう指示されたことについては…]
[報告書は 実際の銃撃事件はこのとおりに発生したと締めくくっている]

[アメリカの捜査官は 来日時三浦氏から 襲撃の誘いを受けたという2人の日本人の 事情聴取を行っている]
[その証言は 木下が行動に移した内容と多くの類似点が 見いだせた]
[木下らの証言を 得た私たちは三浦氏への事情聴取を 依頼した。ところが…]
どういうことですか? 私たちは三浦に 会いに来たんですよ?
寺尾分かってください。非常に 複雑な問題が 絡むんです。
[日本側は 事件をアメリカ側に 取られることを恐れているようだった]

捜査員木下は お前に頼まれたと 言ってるんだよ。どう 説明するんだ?
三浦明日香は 僕から一美を殺すように 頼まれたと言ってるんですよね?
僕は 東京で ロサンゼルスでマリファナを買って彼女に渡すように約束してたんですよね。
でも いつものところでは入手できなくて予定どおり いきませんでした。
だから 僕は 他のところで入手して 渡すから期待して 待っとくように伝えたんですよね。
でも なかなかうまく 入手できない上に連絡もできなかったもんですから彼女は 期待を裏切られた気持ちでいっぱいだったんでしょうね。
そんなとき目に入ってしまったんです。僕と 一美が 楽しそうにホテルに戻ってきたところを。

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三浦もみ合ってるうちに一美が倒れて部屋の 家具か何かに 頭を打って負傷したということです。

三浦ハァー。 彼女が そこまで僕のことを 思ってたなんて知りませんでした。
そういう意味では私は 罪なことをしてしまったのかもしれません。
[三浦氏は 後の裁判や自身の著書でもそう 語っていた]
[それでも 私たちは アメリカでの三浦氏 立件に向けて 動いた]
[アメリカでも 三浦氏への逮捕状を 発行したのだった]

[この 殺人と共謀の逮捕状が実に 20年の時を超えて事態を 動かすことになる]

[一方 日本では一美さん 銃撃事件の 捜査が暗礁に 乗り上げていた]
捜査員三浦。黙ってないで 何か しゃべれよ。全部 吐いちゃった方が気が楽だぞ。
[一美さん 殴打事件では三浦氏は 起訴され裁判も 順調に進んでいた]
[だが 銃撃事件については物証も乏しく実行犯さえ特定できていなかった]
[このため 日本の警察は三浦氏の自供を 必要としていた]

捜査員それ 一美さんが事件の前に撮った 写真ですね。
[日本の警察は一美さんが撮影した 写真から白いバンが 写りこんでいるのを見つけた]
《三浦はね 白いバンなんて見てないって 言ったんだよ》
[写真を フィルムからもう一度 焼き直すと左端 三浦氏の手前に彼が見ていないと言った白いバンの一部が写りこんでいた]
[このころ ロス市警ではリックジャクソン刑事が捜査に 参加していた]

[そのころ 日本では 三浦氏と仕事仲間だった 前島 浩二氏が銃刀法違反などで 逮捕された]
[事件に使われたと みられる22口径のライフルを 所持しさらに 英語に堪能な上ロスの地理に 明るかった]
[時を 同じくして三浦氏も また一美さん 銃撃事件に関与した疑いで 再逮捕されていた]
[手掛かりを 得られずにいた日本の警察であったが妻への事情聴取によって事態は 急展開を迎える]

捜査員ロスにいたときご主人はレンタカーを借りたりしたことはありましたか?
妻白のバンだったと思います。あのう。 それが 何か?
寺尾妻が白いバンと 言ったのか?そうか。 よし 分かった。これだ。
前島という名前で レンタカーを借りている店が あるはずです。
[私たちは 前島氏の ロスでの住所を 割り出しその付近の レンタカー店をしらみつぶしに 調べた]
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[私たちは ついにそのレンタカー店を 割り出した]
[私たちは 犯人がこのバンに乗ってきて銃撃を行ったと にらんでいた]
捜査員白いバン 見つけたぞ。お前が 見てないと言っていた白いバン 見つけたんだよ。しかも お前の 仕事仲間の前島が 借りたものだ。事件のときに目撃情報も ある。

なあ 三浦。 お前 ここ 来てからずっと だんまりを続けたままだ。
捜査員本当のことを話してくれ。お前が 一美さんを殺したんだろう?お前のためを思って言ってるんだよ。今 話した方が いい。頼む。 本当のこと 話してくれ。三浦。 なっ?もう 証拠は 揃ってるんだから後は 全部 話すだけだ。三浦。 認めろ。お前が 一美さん 殺したんだろ?
捜査員何とか言えよ こら!いつまで 黙ってんだ!黙ってたって何にも 解決しねえんだ!
[日米の合同捜査は 最終的に日本側に 委ねる形となりそして…]
裁判長それでは判決を 言い渡します。被告人は 前へ。
裁判長被告人前島 浩二を懲役 1年6月にそれぞれ 処する。被告人 前島に対し 3年間その刑の執行を 猶予する。殺人の点については被告人 前島 浩二は 無罪。

[三浦氏は 殺人 および保険金詐欺事件について無期懲役となった]
[一方 銃撃の実行犯とされた前島氏は殺人罪で 無罪となったが銃刀法違反などの罪で懲役 1年6カ月 執行猶予 3年が言い渡された]

[こうして 三浦氏は 実刑となり事件は終わると みられていた]


[三浦氏の弁護側は前島氏の借りた バンであるならこの車種 特有の アンテナも写りこむはずだと 主張した]
[アメリカの捜査チームが発見した バンにはアンテナが ついている]
[東京高裁は 一美さんへの加害意識は 読み取れるが証拠不十分な上 実行犯が特定できないとして無罪としたのだ]

[そこで 弘中氏らは三度 ロサンゼルスに飛び独自に 銃撃事件の現場検証を 行った]
[一方で 三浦氏は一美さん 殴打事件では懲役 6年が 確定]
[一美さん 銃撃事件については2003年 3月。最高裁で 無罪が 確定する]

[私は そのころ 検事局を退職し調査会社を 設立していた]

[メディアを相手に 名誉毀損やプライバシーの侵害で500件近くの訴訟を 起こしその多くで 勝訴]
[この裏には 私たちの長年にわたる 計画があった]


[このころ ロス市警では未解決事件捜査班が発足していた]
[そのメンバーの 一人には かつてのロス疑惑の捜査チームの一人リックジャクソンが いた]
[2003年の 三浦氏の無罪確定を受けてロス市警は あらためて三浦氏 逮捕のために動きだした]
[何と 1988年に発行された逮捕状が20年もの間更新され続け有効となっていた]
[ロス検事局は この事件に最も詳しい私と ルイス伊藤を 呼び戻す]
リック伊藤さん。ベリー ナイス トゥ シー ユー。
ジミーまさか また チャンスをもらえるとは 思いませんでした。

[メディアに対し 今回 初めて真相を語ってくれた]
[アメリカの捜査官たちが日本国内で三浦氏の身柄を 押さえるのは難しかった]


[そこには 三浦氏がサイパンへ来ることを 告げる日記があった]
三浦おい。 ふざけんなよ。あの事件は 終わったんだよ。
捜査員まだ終わっていないんです。連れていけ。三浦おい。 やめろ。 おい!

[サイパン空港で拘束された 三浦氏がその直後に 国際電話をかけたのが弘中弁護士だった]
伊藤さあ 後は 三浦を起訴できるか どうかですね。

もはや 僕には証拠隠滅の恐れもないし逃亡の恐れも ない。 パスポートを取り上げられてるからな。
何がしたいのか 分からないが僕は 日本の最高裁で無罪判決が 出てるんだよ。
ジミー三浦は一事不再理の原則を訴えてくるでしょう。伊藤そうですね。国が違っても 同じ罪状で再び裁くことは できない。
ジミーええ。三浦の 殺人の容疑については日本では 裁判を終えて無罪が 確定している。
ジミー犯罪を 実行しようと話し合い合意することで成立する 共謀罪。木下は 初め他人と 一美さんの殺害を 企てた疑いで20年前に 発行された逮捕状には殺人罪だけでなくこの共謀罪も 含まれている。

判事は 殺人罪は無効にするだろうがそれならば 共謀罪という二の矢がある。共謀罪は 日本にはない法律の概念だがアメリカでは 有効な罪状だ。なおかつ殺人と並ぶくらいの罪であり重い刑が 科せられる。
ジミーロス市警は三浦の逮捕状を 20年間更新し続けていた。アメリカで 逮捕された 今三浦は この共謀罪から逃れることは できない。

関係ない! 共謀罪なんかそんなの 日本では 関係ない!
[当時の日本には なかった共謀罪での逮捕状を 有効とする判決が 下され三浦氏の身柄はロサンゼルスに 移送された]
[アメリカ自治領の サイパンでは法律で 勾留中の身でも電話を かけることが認められている]


[三浦氏からは 逮捕後 頻繁に国際電話が かかってきたという]
[このとき 日米の法制度を徹底的に 調べたのが元 検事のアランジャクソンだった]

[サイパンでの 法廷闘争の末共謀罪の容疑については逮捕状が 有効とされた]

[ロス市警の留置場に収容された 三浦氏は10月10日の 夜。監視の合間の およそ 7分間にシャツを ひものようにして2段ベッドの上部から つるして自殺を図った]
[自殺するような前兆は なくまた 遺書も なかった]

[弘中弁護士は ロスへ移送される前日まで三浦氏と 国際電話で話していた]

[私は この事件の担当から二度 退き 二度 呼び戻された]

[新しい情報が 飛び込んできてまた 呼び戻されるかもしれない]
宮根小芝さん生まれる前ですけどあの当時の ワイドショーの。連日 放送してました。追い掛け方って尋常じゃないでしょ。
風花びっくりしました。車の周り 囲んだりとかずっと張り付いてたんだなっていうのが。
安藤たまたま ある方が 取材でご一緒になって一緒だからっていうんでお酒の席でご一緒させていただいたんですけども。

安藤ある方が 取材でご一緒になって一緒だからっていうんでお酒の席でご一緒させていただいたんですけども。もう 体の おっきい人で。背の高くて。真っ黒い 革のコート 着たままで。何だろ。 こう…。

安藤何か そういう感じの圧は なかったですよね 彼から。
木村ところがね 日本の マスコミは彼を 完全に 有罪にしたまんまいなくなっちゃったんですよね。これは 週刊誌が一番 最初に 報道して『アフタヌーンショー』がこれ 盛り上げて。 そういう…。
宮根とにかく これをきっかけにメディアの在り方って いわれて。手錠。 腰縄。 これにもモザイクを かけるようになった一つの きっかけで。これは 木村さん。ある意味 マスコミに対して警鐘を鳴らすような事件でもありましたよね。

[絶望的な この現場に生存者がいることを 信じ捜索が 始まった]


[生存者 4人は自衛隊の ヘリによって奇跡の生還を 遂げた]
[この 記憶に残る 救出劇はフジテレビだけが生中継することができた独占スクープだった]
木村そうなんですよね。僕のこの フジテレビの 60年の半分ぐらいは NHKでライバルとして放送してたわけです。

木村何かっていうとそのときだけ 実は フジテレビはカメラから ヘリコプターへ電波を出してヘリコプターが もう1回 中継して電波を送る 生中継システム。今は 当たり前なんですけどね。その装置を 初めて山口さんっていう 若い記者がしょってって現場から 中継したんですよ。これは びっくりした。僕なんか じだんだ 踏んでねあの映像フジテレビから 買ってこられないかって言ってたんです。
宮根木村さんはね 夜 9時のNHKの ニュース やってスクープ 取るでしょ。 ADにその フィルム 抱えさせてNHKの トイレにずっと 閉じ込めてたんです。
竹山何でですか?宮根7時のニュースに取られるから。
竹山同じ局同士でもですか?木村そりゃ そうですよ。
木村さん 9時のニュース。7時半になるまで。 ADが。

宮根さて さまざまな衝撃事件の大追跡 お送りしてきましたが。
あら。 加藤さん。 あしたからニュースキャスターで。
竹山レインボーブリッジ 渡った瞬間から性格 変えますから。