19/04/02
LINE Pay、PayPay、楽天ペイを5つのポイントで検証比較! おすすめはこのアプリだ
東京オリンピックや消費税増税に向けて、キャッシュレス決済の普及が加速している昨今。中でもQRコード決済の普及は著しく、さまざまなサービスが乱立している状態です。今回はその中でも知名度の高い「LINE Pay」「PayPay」「楽天ペイ」をさまざまな切り口から比較し、一番使いやすくておトクなのはどれなのかを検証します。
キャッシュレス決済アプリは2種類ある
はじめにキャッシュレス決済アプリの種類について整理しておきましょう。キャッシュレス決済アプリには、大きく分けて以下の2種類があります。
●QRコード決済
スマホの画面にQRコードやバーコードを表示させて、お店のレジで読みとる方式のものです。ここ数年日本で急速に普及してきたタイプの決済方法です。後述する非接触型決済のように特殊な技術は必要ないため、QRコード決済アプリに対応しているスマホであればどの機種でも利用できることがメリットです。また店舗側は、スマホやタブレット端末があれば専用端末を準備せずとも導入でるため、コストを安く抑えることができます。すでに海外では主流となっているQRコード決済。東京オリンピックに向けて、今後導入する店舗はさらに増加していくでしょう。
●非接触型決済
従来から日本で利用されているタイプのキャッシュレス決済です。QRコード決済と異なり、画面にコードを表示させることなく、店舗に設置されている専用端末にスマホをかざすだけで簡単に決済できます。非接触型決済を利用するには、非接触型ICチップ技術である「FeliCa」を搭載したスマホが必要です。非接触型決済アプリはご利用のスマホによって対応しているものが異なります。Androidだと「おサイフケータイ」「Google Pay」、iPhoneでは「Apple Pay」がそれぞれ対応している非接触型決済アプリになります。
QRコード決済アプリ主要3サービスを徹底比較
国内で広く普及している「LINE Pay」「PayPay」「楽天ペイ」の3つを実際に利用してみてわかったそれぞれの特徴を、いくつかの項目に分けて見ていきましょう。
●比較ポイント(1):ポイント還元率・キャッシュバック率
ポイント還元率やキャッシュバック率については、通常時とキャンペーン時に分けて見ていきましょう。
〇通常時のポイント還元率・キャッシュバック率
3アプリの通常のポイント還元率・キャッシュバック率を以下の表にまとめました。
PayPayと楽天ペイのポイント還元率・キャッシュバック率は一律0.5%です。PayPayはPayPay残高としてキャッシュバックされますが、楽天ペイは楽天ポイントとして還元されます。
一方、LINE Payは月の決済金額に応じて「マイカラー」というランクが設定されており、ランクに応じて0.5~2%のポイントが還元されます。ですので、多く使うならばLINE Payが有利といえそうです。
さらに、LINE Pay でコード決済を利用した場合、ポイント還元率が3%上乗せされる長期的なキャンペーンが2019年7月まで開催されています。
通常の(長期的なキャンペーン含む)ポイント還元率ではLINE Payに軍配が上がります。
〇現在開催中キャンペーンのポイント還元率・キャッシュバック率
これらのアプリでは定期的にキャンペーンが開催されています。本稿執筆時点で開催されているそれぞれのアプリのキャンペーン内容を以下の表にまとめました。
3つのアプリともポイント還元やキャッシュバックキャンペーンを開催しています。ポイント還元率・キャッシュバック率の最大割合は20%と3アプリとも同じですが、PayPayと楽天ペイは条件に応じて10~20%の間で変動します。一律高い割合の還元を受けることができるのはLINE Payです。
●比較ポイント(2):アプリの操作性
3つのアプリとも感覚的に使いやすい仕様になっており、操作性はよいと感じました。ただ一点気になったのは、アプリの立ち上げ方についてです。
PayPayと楽天ペイにはそれぞれ独立したアプリが存在します。一方、LINE PayはLINEアプリの中に組み込まれています。一度LINEを立ち上げてからLINE Payにアクセスする必要があるため、少々手間がかかる印象を受けました。立ち上げやすさの観点からすると、PayPayと楽天ペイのほうが操作性はよいと言えるでしょう。
ただしLINE Payはスマホのホーム画面にショートカットを作成することができます。このショートカットを利用することで、コードの表示に関しては簡単に立ち上げることができました。
●比較ポイント(3):チャージ方法、その他支払い方法
それぞれのアプリの残高チャージや、残高以外の支払い方法についてはアプリ毎に特徴があります。それぞれの方法を下表にまとめました。
LINE Payは使用する金額を事前にチャージする「プリペイド(前払い)方式」です。チャージ方法は銀行口座のほか、コンビニやセブン銀行ATMなどからの現金チャージも可能です。ただし、クレジットカードからのチャージには対応していません。
PayPayもLINE Payと同じくプリペイド方式です。こちらは、残高が不足している場合、Yahoo!マネーやYahoo! JAPANカードからチャージすることもできます。現状、Yahoo! JAPANカード以外でのクレジットカードでのチャージはできないものの、同カードを持っている方には便利でしょう。
一方、楽天ペイの決済方法は「ポストペイ(後払い)方式」です。決済をすると、登録しているクレジットカードに利用した分が後日請求されます。そのため事前のチャージが必要ありません。
またLINE Payと楽天ペイでは、支払いに貯まったポイントを利用することができます。筆者は楽天ポイントを貯めているため、このポイントを利用できるサービスはかなり重宝しています。
●比較ポイント(4):使えるお店の多さ
それぞれのアプリが使える主要なお店の例を下表にまとめました。
3アプリとも、コンビニやドラッグストア、飲食店などの主要店舗での導入が進んでいます。その中でもPayPayは特に飲食店での導入が進んでいる印象を受けます。外食や飲み会が多い人には嬉しい傾向です。また家電量販店のヤマダ電機で利用できるのは大きなポイントです。
LINE Payはさまざまなジャンルの主要なお店でまんべんなく利用できるようです。またオンライン決済や請求書支払いに対応しているため、ZOZOTOWNなどのオンラインショップや公共料金にも利用できるのが特徴的です。
楽天ペイもコンビニや居酒屋などの主要なお店で利用できますが、他のアプリと比べて家電量販店とドラッグストアのラインナップが少ないようです。
●比較ポイント(5):その他便利機能
3つのアプリには決済以外にも便利な機能があります。
その中でも筆者が最も注目しているのが「個人間送金」です。友達との割り勘をキャッシュレスで行えたり、相手の口座番号を知らなくても送金できたりできる便利な機能です。これまではLINE PayとPayPayしか利用できませんでしたが、3月18日から楽天ペイでも個人間送金に対応。楽天のオンライン電子マネー「楽天キャッシュ」で送金を行います。楽天キャッシュは楽天ペイのアプリに登録しているクレジットカードからチャージすることができます。
またPayPayと楽天ペイでは、それぞれのアプリが使える近くのお店を探せる機能があります。特にPayPayでは地図上に使えるお店が表示されるので、簡単にお店を探すことができます。LINE Payでは家計簿アプリと連携する機能もあります。
まとめ
3つのアプリを実際に利用してみて、筆者が最も使いやすくてお得だと感じたのは「PayPay」です。決め手はカード限定ながらクレジットカードでのチャージが可能なことと、家電量販店やドラッグストアで使えるお店が多いことです。
特に家電量販店では1回の決済金額が大きくなりやすいため、お得さは増します。日々の買い物でクレジットカードや店舗のポイントを貯めつつ、さらにQRコード決済アプリでもポイントが貯まるサービスはとても魅力的です。
今回ご紹介した3つのアプリにはそれぞれ特徴があるため、決済方法の好みやよく利用する店舗などによって使いやすいものは違ってくるでしょう。お得なキャンペーンが開催されている今こそQRコード決済アプリを利用してみて、自分にぴったりのものを見つけてみてはいかがでしょうか。
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Yacco 金融系フリーライター
大学卒業後、銀行の財務・企画やコンサルティング会社で金融機関向けサービスに従事。企業に対する金融業務にたずさわる一方、日々の生活に役立つお金の知識の乏しさに気づき、その重要性を感じたことがきっかけで、ファイナンシャルプランニングの勉強を開始。現在はフリーライターとして、資産形成、税金、不動産、仮想通貨などお金に関する記事を執筆中。趣味は海外旅行、カフェめぐり、漫画。日商簿記2級。
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