白くまラプソディ2~涙のわけ


俺は白くま北極生まれ
凍える大地と訣別し
ざわめきの森にやってきた
好きなダンスを踊るため
未知なる南に憧れて

生ぬるい冬がまたやってくる
あの瞳さえ凍りつかせる厳しい冷気が懐かしい
ブリザードが何日も続いた夜
やすらかな おまえの寝息
本能にまかせて
危うく食べちまうとこだった

いつだって安心しきって
いつだってキュートな瞳をうるませていた
ゆらゆら揺れるデカイ紅なんて見てたら
つまんねぇこと想いだして
泣いちまったぜ

おまえの代わりと想い定めた
刺繍入りの手ぬぐいは
岩の上に置いてきたさ
三日と決めた
理由なんてない
ただ祈るような気持ちで誓ったさ
三日後になくなっていれば それもいい

なぁ 俺はうまく踊れているかい