ここは作者の日常のぼやきが蓄積される「手記」・・・。日記ではないので不定期に更新されます。新刊の製作状況などが克明に語られることもしばしば。作者の胸中を知りたいという方々はどうぞご覧になっていってください。
8月9日
新刊完成。なんだか当初の予定よりも随分ボリュームのある本になりそうなENTRY-13。ネームの段階ではあったサッパリした印象がなくなり峠バトルへの真剣さが倍増しているような。 まぁ完成迫っていた途中から8枚も上乗せしてしまったし、充実感も出ようというもの。それにしたって毎度毎度こうも規格オーバーな本ばかり作ってしまうなウチのマンガは。こんな単価がはねあがる同人誌ばかり連発していたらいずれ運営立ち行かなくなるんではないか? 読む限りひたすら嬉しいことだけれど経営に関する不安がわくかもしれないところ。
今回の夏の仕事は私個人の集中力が凄まじかったね我ながら。マンガ描きはじめてから完成して仕上がるまで模型類の買い込みがゼロ。もしかして初めてじゃないのか? 夏期休暇も迫るというのに新作の手持ちが無いとはなんとも束縛間のない、解き放たれた気分か。ついでにワンフェスにも行かなかったのでガレキット方面も増加ゼロ。厳密に言えば行かなかったのではなく仕事に潰されて出かけられなくなったというのが正しいところだが。ガイドブック兼入場証、全くの無駄にしてしまった。あぁもったいない。ジョイまっくすにも会いにいけなかったわけだし、充実しつつも悲しい仕事期間として幕を閉じた。まぁコミックマーケットの前二日間で会いに行くさ。
そして仕事あがりの当日に地元前橋の花火大会! 例年と異なりコミックマーケット出場日と重なっていないのでとてもうれしい。まともに見られるなんて三年ぶりくらいか。直下へ行こう直下へ、うーむ爆発音で腹が痛いくらいだ。
こりゃもぅ祝砲だね。夏の新刊ENTRY-13に栄光あれ!
8月25日
夏季コミックマーケットのイベント事後処理に追われる日々。通販対応はやはり物量過大であり、実際はそれを統括管理する組織が必要なくらいだといえる。 在庫切れ商品も相次ぐ。どのみち増産するのだけれど、この要領だともう一週間は通販関連の対応のために奔走せねばならない計算になってくるようだ。 ご注文の大半がラインナップ全巻買いなので在庫の消費量はイベント並のペース。なんとなく自分がまだビッグサイトにいるような感覚になってきた。
同時進行に画稿を描きすすめる仕事が入っているが、この現状では後回しにさせてもらうしかないかもしれない。更にはイベント会場より引き上げてきたスケッチブックの対応もまだ未着手。ますますもって私の夏季のイベントは終わっていない。
この夏の労働はオリンピックより早く始まっていて、オリンピックが終わってもこちらはまだドタバタ動いている・・・俗世の万国共通イベントがとてもはかないものに見えてならない。
3Gファクトリーの設備投資開始。仕事に良い影響を与えてくれるのはまだまだ先のことであろうけれど、いままで使っていたものを入れ替えたり、新たな資材が増えていくのはなかなかに面白い。 遊びではないけれど遊びのような感覚である。それゆえに苦痛ではないけれど、本当の遊び・休暇はどんどん先送りに。今月中ではどうにもならないところだろうか。ヘタすると夏期休暇は無いかもしれない、年末まで4ヵ月しかないのが現実。それまでにこちらの思惑どおりの目標が達成できるやら。
こうやって没頭しているうちに事態は私などにはお構いなしにどんどん推移してゆく。オリンピックは観戦する間もなく閉幕し、見たい映画はいつの間にか終わってしまい、買った新作ゲームはいまやアニメ化までするにいたる。果ては雪が降って峠を走ることすらできなくなろうか、あぁイヤだ・・・これはもはや来年までノンストップのパターン?
9月24日
今夏の休暇はわずか二日間で終わった。 VF-25発売日からのその二日間、その製作にて終わる。 いつもならば酒造してある模型類を消化してゆくところろだが、今年はその余裕がない。冬が来る前に手をつけなければならない仕事が山積している。それらを消化できないと冬季新刊などおちおち描いていられる気分には落ち着けない。
3Gファクトリー設備投資はあらかた完了。最大の家電購入がまだだけれど、とりあえず運営に直接影響を及ぼすものだけは体制が整った。気象的にも冬季へ向けて気温の低下が始まっている。仕事のペースアップにはいい頃合いといえようか。
走り屋マンガを描く身でありながら、残念ながら現在、走りへの投資・没頭は望めない。 悶々としながら実走なしで頭の中で思い描くイメージだけでマンガ製作をする必要がある。 もっとも現地取材はとうの昔に終えているのだから資料のほうに不足はないが、心理的ゆとりというかインスピレーションというか、目前の目標に向けての意欲がいまいちまとまらない。 それというのも達成目標が複数並んでいるからだ。 ひとつに集中できず他の事項も同時進行せねばならない。
それでも私の気を逸らすような誘惑的・余計な情報が身の回りにないのは救いといえようか。 かねてから3Gファクトリーの体制を整える期間が欲しかったところだし、ここは黙々と案件をこなすとする。 それでもオズマ隊長機がいきなりアーマードで発売しないかという期待は持ってしまう・・・これを誘惑と言わずになんと呼ぶ。
2011.8/10
久方ぶりの手記更新。ミクシィその他諸々に対外的な関心が向いていたせいもあり情報発信源としての自己HPの運用を後回しにしてきた自覚がある。 ネット絡みでの立ち回りは用途の割り振りを意識して行う必要アリと再認識するにいたる。
遂に夏季での新刊オチという事態に陥った。 新刊を作るだけだったら本来ひと月ふた月あれば事足りるのだが、私の製作未来観測は大きくはずれ、現実には新刊製作を滞らせる数々の障害が立ちはだかることとなった。
特に、DL販路開拓を後回しにしてきたツケがまわってきた。 ダウンロード版の販売など冊子一冊ずつ送っておけばあとは書店側が勝手に運営してくれるというものだが、よりによって在庫切れどころか提供する見本誌一冊すらないようなナンバーなどがあり、それが足かせとなってしまった。 DLsite.comさんの後、二店め以降の書店宛に登録できない状態が今日まで二年にわたって続いてしまっている。その間、私自身何をしていたかといえば新刊製作という事になる。
ごく最近のナンバーの増刷を優先させたためにその改修・再編集に時間を割いたというのもある。お陰でENTRY-12の再販は成ったが100ページ超で生産コストの高いナンバーゆえにあまり割にあわない。そうこうしているうちに今度はENTRY-14が欠乏していたりするし。
DL版登録への障害として、ENTRY-07/08あたりはデジタル化した上で改修する必要がある。更にはG-Evo4か。うちのサークルは10年選手で歴史が長いだけにアナログ冊子だけに依存しきっていたナンバーが多い。 G-Evo系ナンバーなどはデジタル画稿データがまったく存在しない程のありさまか。
在庫完全欠乏のナンバーだけでもどうにかしないと書店展開だけでなくバックナンバー管理が完全にお手上げになるようだ。 毎回一話完結なら過去のナンバーなど切り捨てられるのに、微妙にシリーズ構成をとってしまってきたものだからこういう事態を招いたか。
ともかく解決するのには私個人の労力だけが問題になってくる。 製作に動き続けていればクリアされていく問題ではあるのだろう。 休みなどとらずマンガ製作に集中していればいいのだ。
その点、昨年の今頃はいろいろと気を散らせた覚えが。戦場のヴァルキュリア系などゲームにうつつを抜かした事もあった、以来ここ一年で視聴したアニメ番組の本数が倍加した。 確かに遊んでいた時期があっただろう。
しかしそれは時間を割いたとしても労働を滞らせる弊害ではない。同じ稼業の人々もまた同様にそんな程度の事はやっているはずなのだから。
最大の障害は私の仕事場兼自宅近隣で展開されている大規模な建設工事、その騒音その他諸々の弊害だと断言する! 水田を埋め立てにワケのわからん重機が朝08:00以前から動き出し、足場組み/崩しの金属打撃音、建材を打ち込む木材打撃と落下音、金属類を切断する電ノコの音、そんなものが昼間ずっと鳴り響き、あろうことか夕刻になっても定刻で引き上げず照明をつけて継続し、遅い時には21:00までそうやって騒音を発し続ける。
私は本来、朝に眠りに就く夜間作画労働型。うるさくするなら生活リズムを切り替えもしよう、しかしやるなら定刻労働をしろというものだ。私が家族で夜食を食べている時間に屋外が騒音というのは何事か。 ただでさえ昼間騒音に苛まれ続け新規ネームなど描き起こせず滅入っているというのに、あまつさえ不定期に日曜でも突貫工事するとは。
そんな騒音の日々がすでに1年半年続いてきた。 ここ半年は早朝夜明けのタイミングでダンプカーが土砂を運んでくる音とそのバック警告ブザー音で叩き起こされる。 もはや、私は連中のいないタイミングにどれだけ睡眠をとれるかどうか、の格闘となっていて生活をするので精一杯な傾向にある。
腹立たしい事このうえない。更に付け加えるなら、散々騒音をまき散らせて建ったその住宅に住む人間すらもまだ決まっていないという事実が腹立たしい。 住むあてのない物をああも迷惑かけて作っていたかと考えると・・・・あぁもぅっ