第一章~ランスとの出会い~

・・・気がつくとそこはベットの上だった。

『ここは……どこだ??』

「アキリ村だよ。目は覚めたか??」

『あ……』

カウンターには17くらいの男の人が座っていた。

「でもお前すごいな。キリス村から一人で歩いてきたのか…キリス村からこの村の間には凶暴なモンスターがいるんだぞ。すごいな。」

『は、はぁ。』

「でもこの村の入り口で倒れているところを俺が発見したんだぞ。もうちょい遅かったら死んでたかもしれないんだからな。礼を言えよ。」

『あ、ありがとう。』

「ところでお前、名前は?」

記憶が無いので、なんて言おうか迷っていたら17くらいの彼が僕の胸ポケットから何かを取り出した。

「なぁんだ。これに書いてんじゃん。ってことで見させてもらうぜ。

『……えーっと、あったあった、名前。やけに古臭い字だな。
うーんと、15歳……クリスト・アルテマ……な、なんだって!?

『どうかしたんですか?』

お前まさか、あのカラスト・アルテマの息子か!?

『あ……、いや、違います。』

面倒な事になったら困るので適当に言った。

「ち、違うよな。ただ名前が同じってだけだよな…………ふう」

彼は落ち着きを取り戻した。

『ところでお名前は??』

急に話を変えたくなった。

「ああ。俺はランス・バハムート。よろしくな。」

『あ、はい』

ランス:「しけた返事してんな。まあいいか。んじゃ、よろしく。」

『うっ!!』

急に頭が痛くなった。

ランス:「おい!どうした、大丈夫か!?」

頭の中の声:「バハ……ート……えはここで……っていろ……オレが…………暴走を……みせる……

『!?』

ランス:「どうした?頭痛か?そうか、きっとつかれ過ぎたんだな。もうちょいベッドで寝てろ。」

『あ、うん…そうする』

そう言った瞬間にものすごい音がした。

ドスーン!!

ランス:「なんだ!?なんの音だ??ちょい待ってろ、すぐ帰るからな。」

『あ、いや僕もいく。』

ランス:「分かった。でも自分の名前を他の人に言うなよ。めんどうなことになりそうだからな。」

『うん。』

この出来事が僕達の旅の始まりだったとは誰も思ってはいなかっただろう。

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