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受信報告書を送ってQSLをもらおう

QSLとは?

QSL=「こちらは受信証をおくります」 という意味です。アマチュア無線では「了解しました」という略語としても使われています。受信証は業務では電報を返信しますが、放送を受信して受信報告書を送った人には放送局からお礼の意味を込めて郵送で受信証(QSL)を返信してくれます。放送局には法律でQSLを送る義務はないのであくまでサービスです。でも一般の放送局だけでなく多くの業務局やアマチュア無線局は受信報告に対してQSLを発行しています。

受信報告書とは?

放送を聴いた聴視者が放送局に対して間違いなくあなたの放送を聞き(見)ましたと証明するためにその局を聞いた内容を記入するための書類です。報告書といってもそんなに難しく考える事はありません。受信した日時や周波数、放送内容の概要、その時の受信状態、あとは感想や受信者のプロフィールを書くだけでOKです。ハムの方は普段からQSL交換していると思いますのでその要領で大丈夫です。報告書の一例を下記に挙げます。


              受信報告書

拝啓、私は貴局を受信しましたので以下の通り報告いたします。

呼出名称:_____________
受信周波数:______KHZ電波形式:____
受信内容:受信年月日:  年  月  日  :  ’ ~  :  ’  (JST)
時間(JST)         放送内容         電波状況 
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
伝播状況等の詳細:
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________
________________________________________________________________________________

以上の内容が貴局のものであると確認されましたら、お手数
ですが受信確認証を発行していただけると幸いです。 敬具

受信者:            受信場所:
使用受信機&空中線:_________________________________________________
_______________________________________________________________________________

住所:
電話:
職業:
email

署名:                   平成  年  月  日

これに似せて報告書のフォームを作成するといいと思います。呼出名称には放送局名(正式には識別信号と言う)を書きます。受信周波数は資料などの周波数でなく実際に受信した周波数を書きます(細かい周波数が表示できないラジオは別) 電波形式も同じです。受信年月日、時間、放送内容は聴いた通りに放送局の内容が判別できる程度に記入します。電波状況にはSINPOコード、RST+αでも通用します(無線通信ではQSAとかQRK、QSB、QRM、QRNというQ符号を使います、使ってるかな?) 伝播状況等の詳細にはフェ-ジングや混信などの詳細や感想を書きます。自分のプロファイルには最低限住所、氏名、受信設備と受信場所は書いてください(資料となるはずなので?)ちなみに使用する用紙はA4サイズが一般的ですが、QSLカードの流用でも問題ないと思われます。あと報告書を送る際忘れてならないものがあります。報告書と一緒に自分の住所、氏名を書いて80円切手を貼ったハガキが入る大きさの封筒(SASE)を送りましょう。相手によっては返信形態が異なりますが受益者負担は最低限のマナーだと思います。

実際の記入例 
船舶気象通報局に受信報告書を出すと想定して上の報告書に受信内容を記入してみました。



              受信報告書(一例)

拝啓、私は貴局を受信しましたので以下の通り報告いたします。

呼出名称:たこばな
受信周波数:1669KHZ電波形式:USB
受信内容:受信年月日:2003年3月32日25:43’00~25:43’58(JST)
時間(JST)         放送内容         電波状況(SINPO) 
25:43 CQ、ID(女性)                   23322    
     「25:39 三度崎灯台では北西の風65m、気圧920hpa」 
     ID くりかえし                   33333    
25:43'58  ID 終了                    43333    

伝播状況等の詳細:
最初は信号が弱く信号の浮き沈みが大きかったが、次第に信号
が強くなり安定して受信できるようになりました。市街地なので夜
間はノイズが多く入りますが、受信には影響ありませんでした。 
また近くに送信所があるので混信を少し受けています。     


以上の内容が貴局のものであると確認されましたら、お手数
ですが受信確認証を発行していただけると幸いです。 敬具

受信者:電波 太郎    受信場所:東京都千代田区自宅
使用受信機&空中線:大日本無線 JRC545SP、ロングワイヤー
地上高45m 長さ45m、 ラジアル120本 1/4λ長 地下1m水平


住所:〒100-1234 東京都千代田区霞が関1-2-30000
電話:03-52**-****
職業:アマチュア無線通信士
email: denpa@taro.go.jp

署名:電波 太郎         平成 15年3月32日

内容は冗談ですが・・・こんな感じで大丈夫です。SINPOコードの書き方は下の通りです。

 
記号→ S I N P O
数値↓意味→ 信号強度 混信 雑音 伝播障害 総合評価
大変強い 無い 無い 無い 大変良好
強い 少しある 少しある 少しある 良好
普通 かなりある かなりある かなりある やや良い
弱い 相当ある 相当ある 相当ある 悪い
微弱 非常にある 非常にある 非常にある 聞こえない


良く使われる用語について
船舶気象通報局やハーバーレーダーで使われえる言葉には普段聞きなれない用語が多く使われています。最初耳にすると、全く解らず別の言葉に聞こえてきて混乱しました。これらの用語と受信報告書に書き込むBCL用語について簡単に解説します。

船舶気象通報局で出てくる用語

「各局、各局、各局、こちらは*、*、*」
[各局宛て一括呼び出し] 無線通信で通信の相手方である無線局を一括して呼ぶときに使います。「各局」を3回、「こちらは」を1回、「自局の呼び出し符号」を3回以下、「どうぞ」を1回です。この無線局の通信の相手方は交信する無線局では無い(受信局)ので「どうぞ」は言いません。ちなみに欧文ではCQと言う略符号があり、特定局呼び出しには相手の呼び出し符号を使います。

「気圧1013ヘクトパスカル」[気圧の単位] ご存知の方は多いと思いますが、1気圧=1013hPaです。以前はミリバール(mb)を使ってたが平成4年に国際単位のヘクトパスカル(hPa)に統一されました。

「視程20キロメートル」[用語] 「してい」耳で聞くとハッとするが、字を見るとそのままです。見通しの利く最大水平距離のことですが個人差や人員の省力化、遠隔観測などから、自動観測装置を利用していると思われます。

「波3、うねり2」[単位] 気象庁の気象業務法施行令第二条第二項に基づき定められた、気象庁風力階級表等指定による“気象庁風浪階級表(なみ)”及び“気象庁うねり階級表”に基づき通報しています。リンク

「こちらは*」[局名告知] *の部分に呼び出し符号が付きます。受信報告書には“ID”と記入します。IDの意味は(Station) Identificationの略語です。

「潮流は北流で4m、転流は8時05分」
[用語] 潮流とは、潮汐に伴う海水の周期的な流れのことをいいます。海峡のような狭い場所だと流れる速さが速く、干潮、満潮を境に潮の流れが180度変わります。潮の流れは向かってきた方角で、転流時刻は満潮、干潮で潮の流れが変わる時刻です。

続く