尾崎 日菜子

トランスジェンダー差別の正当化に日本軍性奴隷制問題の被害者の方を利用するというのは、己の｢日本人｣という立場がさらにその行いに暴力性を付与していることを自覚しろ。

今日は、「日本軍『慰安婦』問題を記憶・継承する会」主催の「キャラメル」という芝居をみた。日本軍「慰安婦」は、究極の民族差別でありかつ女性差別だ。この芝居を観た後、TLで、トランス差別を読んでなんとも言えない気持ちになる。

去年の年末、百合オス界隈がDesignボランティアと全く同じようにトランス女性排斥に元従軍慰安婦の方々を利用してきたので（向こうは何故だか「トランス女性はシス女性を同じ人間と見なしてない」と憎悪を募らせてましたが、それは自己紹介ですよね）、エミコヤマさんは丁寧に答えてたんですよね。

女性差別を受けるのは出生時の身体的性別が女性のひとだけではありませんし、日帝の従軍慰安婦の中にトランス女性がいた可能性は大いにあるのですよ。シスジェンダー社会が、あなたのようなマイノリティの尊厳を踏みにじるひとたちが勝手にいないことにしてきただけです。https://twitter.com/DesignVolo/status/1111761631858417664?s=20 …

なにか後出しじゃんけんのように、トランス女性差別に反対する「シス男性」がやり玉に挙げられ、トランス女性差別の言い訳に使われているようにすら感じます。言い方の問題ならもう少し具体的に指摘すべきではと思いますし、発言すること自体が問題なら同意はできませんがそう言うべきではと思います。

気持ちの上では想像できなくもないのですが、論理的には納得しにくいところですし、シス女性に共通の感情だとも思いません（経済的に厳しい状況にある男性が社会的に地位のある人から女性差別的な発言を批判されたときに、金に困ってない奴に言われたくない、というのは反論にならないはずです）。

それとも、男性が発言すること自体が、性被害を軽視することになるのだ、ということでしょうか（そのような文脈で男は黙れと言われたことは複数回あります）。たとえ同じ言葉であっても、男が言うのはよくない、ということでしょうか。女性に対するマジョリティである男性に言われたくない、というのは