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【競馬・ボート・競輪】

[競馬]ドバイターフ 霧の中でも視界良好 アーモンド出陣

2019年3月30日 紙面から

ダートコースで最終調整するアーモンドアイ=UAEドバイのメイダン競馬場で(若原隆宏撮影)

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 【ドバイ29日・若原隆宏、刀根善郎】ドバイ国際競走が現地時間の30日、メイダン競馬場で行われる。「ターフ」(GI・芝1800メートル)に出走する日本のエース、アーモンドアイは寸分の隙もない仕上げ。勝って秋の凱旋門賞へ期待は高まるばかりだ。そのアーモンドアイを上回る状態にあるのがディアドラ。2度目のドバイ遠征で現地の環境にも慣れ、打倒アーモンドも夢ではなさそう。「シーマクラシック」(GI・芝2410メートル)はレイデオロが昨年4着の無念を晴らそうと並々ならぬ意気込みを漂わせている。

 決戦は翌日。メイダン競馬場は、砂漠の国としては珍しく真っ白な霧に包まれた。競馬の神様は、アーモンドアイの「初挑戦」を再び、こうして祝うのか。世界への足掛かりとなる海外初遠征。振り返れば、初のGI挑戦だった桜花賞。追い切りの美浦は霧の中だった。視界は約20メートル。アーモンドアイの姿をとらえるのは至難の業だ。

 ダートコースに入ってキャンターを1周半。粒子の細かい土のダートで、ほとんどの馬は蹄音を響かせ、荒い息遣いで近づいていることを知らせる。けれど、日本のエースはすり足で進んでいるかのようだ。なぜか路盤をならさない。息も整い、呼吸音も響かない。

 姿を現すのは一瞬。しなやかに四肢を伸ばし、静寂の中へ再び消えた。鼻面にはシャドーロールの代わりに2日前につけていたクロス鼻革。その瞬間を国枝師は静かに見守っていた。「いい感じで走っていたね。あのあとゲート練習も2回目をやったが、すごくよかったよ。前回はナーバスになっていたが、すごく落ち着いていた」

 競走では予定通りシャドーロール。当地では発馬を落ち着かせるために付きそうゲートボーイが利用できるが、採用するという。これで万事整った。歴史的名牝への第一歩。霧の中からいざ、世界へ羽ばたく。

◆逆転へ脚ためる

 ヴィブロスは安田助手を背にダートをキャンターで1周の後、バルザローナに乗り代わって芝を再びキャンターで1周した。バルザローナは「とてもフレッシュでハッピー。いい状態でレースに向かえる。アーモンドアイが強くてタフなレースになるだろうが、彼女のいつもの末脚を生かせる競馬をしたい」と逆転を信じ脚をためる。

 

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