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【ドラニュース】

迷わず攻める!与田監督初タクト 3年連続黒星発進も「切り替え」

2019年3月30日 紙面から

DeNA-中日 8回、選手交代を告げる与田監督(今泉慶太撮影)

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 プロ野球が29日、開幕した。与田剛監督(53)が就任した中日は横浜スタジアムでDeNAに1-8で大敗。3年連続の黒星スタートにも、指揮官は「切り替えて」と30日の戦いに目を向けた。求めてるのはただ一つ。選手たちのはね返す力だ。

 初陣は大敗。三塁側ベンチ裏で報道陣に応対した与田監督は、悔しさをにじませながらも前を向いてこう語った。

 「今日から毎日毎日試合がある。常に切り替えていかないといけない。大敗した後、明日の選手の動きを見たい」

 開幕戦は中盤まで手に汗を握る展開。一転して終盤に失点を重ねた。翌日、ナインはどんな姿を見せるのか。相手にのまれるのか、跳ね返すのか。指揮官の焦点はすでにそこに移っていた。

 展開上悔やんだのは「先に点が取れず、流れをつかめなかった」という3回の攻撃。無死一、二塁としながら無得点に終わった。今永を乗せてしまい、終わってみれば8イニングで11三振を取られ、1点も奪えなかった。

 難しい流れになった終盤。ただ、消極的な一つのミスは許さなかった。「ああいうプレーはもう今シーズン見せてはいけない。ああいうことをされると集中力を欠くことになる」。8回2死一、二塁、柴田がマウンド付近へ打ち上げた飛球を野手陣がお見合いして誰も捕らず内野安打にしてしまった。これが筒香のダメ押し3ランにつながった。

 苦さをかみしめた一夜。それでも新生与田竜として確かな足跡を刻んだ。象徴されていたのはスタメンだ。5番に堂上、7番に阿部を抜てきした。「重視したのはしっかり準備できた選手を使うということ。チームの指針を示すことも重要」と与田監督。1試合や2試合の結果で判断せず、昨秋から継続した準備ができた選手を登用するという方針を掲げた中、その通りの起用をした。応えるように、堂上も阿部も安打を放ち、開幕スタメンマスクに抜てきした加藤もプロ初安打を記録した。

 監督自身、初采配で必死に動いた。開幕投手に送り出した笠原は再三のピンチを迎えながらも5イニングを無失点で切り抜けていたが、「フォームのバランスが崩れかけていた」と見るや、6回先頭で打席が回ってきたところで代打を出した。6回は2死から出塁した大島を二盗させた。「迷わないことを自分に課している」と話していた指揮官は攻めのタクトを貫いた。「コーチやみんなと戦い、勝つことはできなかったが、いろいろなことが分かった試合だった」。ズシリとした手応えも確かに残った。

 

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