レオニード・グリゴーリエヴィチ・カーツ
戦車兵。1941年にブリャンスク方面の戦いで負傷し、復帰後はカフカースからクバン、ケルチへと転戦。セヴァストーポリを奪還した段階で所属していた旅団が戦車学校へ改編され、前線勤務から退いた。機関銃手兼無線手という地味なポジションながら、数々の戦いで功績を挙げた百戦錬磨の勇士であることは、その体験談から容易にうかがい知れる。戦車兵の日常生活について触れたくだりも興味深い。
また、談話の中では、ユダヤ人であるが故の苦しみが赤裸々に語られている。家族をドイツ軍のために奪われ、自らは祖国のために死力を尽くして戦いながら、軍内部での反ユダヤ主義にも相対しなければならなかった。ユダヤ人兵士に対する差別とステレオタイプの問題は、ソヴィエト社会一般の対ユダヤ感情とも絡め、より大きく取り上げる必要があるのではないかと思う。
(出典:http://iremember.ru/tankisti/kats-leonid-grigorevich.html)
レオニード・カーツへのインタビュー:
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