ニコライ・ニコラエヴィチ・クジミチョフ
戦車兵。T-34の戦車長として、ポーランドからベルリン戦までを戦い抜く。話している最中にあれもこれもと色々なことを思い出してくるタイプの方らしく、翻訳には苦労させられた。しかしその分、戦車兵生活の中で特に強く記憶に残るエピソードが抽出された、前線点描とでもいうべき内容になっているのではないかと思う。敵地で酒を手に入れる話などはかなり面白い。
また、ソ連の社会や経済が軌道に乗り始めたまさにそのタイミングで戦争が始まった、との指摘が印象的であった。革命と内戦、そして過酷極まりない大粛清の時代を乗り越え、ようやく今後の展望が開かれようかという時期の出来事だったのだ。当時の人々が開戦の報に接して受けた衝撃は、現代の我々が想像するよりはるかに大きなものであったのかもしれない。(出典:Артём Драбкин "Я дрался на танке" М., 《ЯУЗА》《ЭКСМО》, 2011)
ニコライ・クジミチョフへのインタビュー:
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