ボリス・ペトロヴィチ・ザハーロフ
戦車兵。戦争前半は戦車学校の教官として勤務し、後半になってからようやく前線に出動する。重戦車IS-1、後にIS-2の戦車長として活躍、最後は中隊長にまで昇進した。
何と言ってもIS-2の絶大な攻撃力が印象的。相手が戦車や突撃砲であっても、榴弾で簡単に撃破してしまう。優秀な砲手の手にかかれば、IS-2は恐るべき威力を発揮する重戦車としてドイツ兵に災厄をもたらしたであろうことがよく分かる。反面、これほど強力な戦車であっても戦えば損害は出るし、機械的な故障の頻発と相まって消耗率は意外に高かった(何しろ中隊に1両の戦車も残らず、乗員が歩兵勤務を余儀なくされたこともあったくらいだ)。「無敵の兵器」などというものはなかなか存在しないのである。(出典:Артём Драбкин "Я дрался на танке" М., 《ЯУЗА》《ЭКСМО》, 2011)
ボリス・ザハーロフへのインタビュー:
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