【芸能・社会】「青春取り戻したい」 森昌子、涙と笑いの引退会見2019年3月29日 紙面から
年内で芸能界を引退することを発表した歌手森昌子(60)が28日、東京都文京区のキングレコードで記者会見した。「還暦を迎え、これからの人生を楽しむための決断です。歌い手としてはやりきった。これから第3の青春を取り戻したい」などと、笑いと涙を交えて胸の内を語った。 13歳でデビュー。1986年に森進一(71)と結婚し引退。離婚した翌年の2006年に復帰した。「時代やファン、スタッフに恵まれた歌手人生でした」と47年の歌手人生を振り返りながら、再復帰の可能性は「3度目はありません」と否定した。12月25日に都内で開くクリスマスライブがラストステージになる。 この日は06年に亡くなった父親の命日だった。「天国の父がこの日のスケジュールを取ったのかな」と涙ぐんだ。「引退」を思い描いたのは、60歳の誕生日を10月に控えた昨年夏。恩師が亡くなったのも契機になり、当初は昨年いっぱいでの引退を考えていたという。 「幼少から自分の時間がなく、思い出も多くない。これからは芸能活動以外のことに時間をかけていこうと思いました」。引退の決意は今月13日、母親の幸子さん(87)に真っ先に告げた。幸子さんの87歳の誕生日だった。「歌手を辞めようと思う」と切り出すと、幸子さんは「よく頑張ってくれた」。ロックバンドONE OK ROCKで活躍する長男Taka(30)ら子どもたちも「お母さん、お疲れさま」とメールでねぎらいの言葉を伝えてきたという。 スタッフからは「休養という選択肢もある」と留意されたが、「人生は一度」と決意は揺るがなかった。引退後のプランは白紙。「再婚? ありません! 10年、15年後、すてきな人からお茶に誘われたらついて行くかも」と笑みを浮かべたが、12月25日のクリスマスライブでのラストソングは「『せんせい』、かな」。しみじみと結んだ。 ◆いつか中3トリオでお話できたら森昌子とともに「花の中3トリオ」として活躍した桜田淳子(60)からは「これからたくさん時間ができるから、遊びに行こう」とのメールが届いたという。 山口百恵さん(60)は俳優三浦友和(67)との結婚を前に、1980年、芸能界を引退。「(百恵さんと)電話やメールなどのやりとりはありませんが、同時代を生きた戦友、気持ちはつながっていると思う。いつか3人で会ってお話ができたら」と話した。
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