《私見》開設以来の前作品をお薦め度順にソートしてある。例えば、三つ星でも上に載っているものの方が多少評価が高い。もっとも、ある程度は主観なので、変動もしうる。ただの目安として見てもらいたい。
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| 題名 | 著者 | レーベル | 評価 | コメント |
|---|---|---|---|---|
| SF | ||||
| 『銀河帝国の興亡』(3/3) | アイザック・アシモフ | 創元推理文庫 | ・・・・・ | SF御三家アシモフの代表作。背景設定の核である歴史心理学は群衆にのみ適応するというのだが、群衆を見るだけで本当に歴史が予測できるのだろうか。その点だけ気になった。 |
| 戦闘妖精・雪風/同<改> | 神林長平 | 早川文庫JA | ・・・・・ | 表向きは地球人対正体不明の異星人の戦いですが、実際に語られているのは人間と、人間が作った機械知性体の相克。人間と機械が互いに自身の存在意義を主張し合う様は非常に緊迫感があります。 |
| 雨の檻 | 菅浩江 | 早川文庫JA | ・・・・・ | デビュー作「ブルーフライト」を含む菅の初期短編集。壊れゆく機械が示す悲しいまでの母性愛を描いた表題作、25年の時を経て初めてあったクローンとオリジナルが繰り広げる愛憎に満ちた会話を描いた「セピアの迷彩」を始め、人間の情緒に極限まで迫る珠玉の短編の数々。 |
| 太陽の簒奪者 | 野尻抱介 | 早川文庫JA | ・・・・・ | 起承転結どれをとっても傷のない、ファースト・コンタクトもの傑作ハードSF。主人公と異星文明双方の描写も素晴らしい。 |
| 『ダーコーヴァ年代記』(3/25) | M.Z.ブラッドリー | 創元推理文庫 | ・・・・ | 現在絶版、古本屋で地道に収集中。ファンタジーとSFの良いところを併せ持った意欲的連作。対象となる読者層はかなり広いと思います。 |
| グッドラック 戦闘妖精・雪風 | 神林長平 | 早川文庫JA | ・・・・ | 雪風<改>の続編。人間と機械の相克というテーマは、前作の方が良く書けていた。 |
| 『マルドゥック・スクランブル』(3/3) | 冲方丁 | 早川文庫JA | ・・・・ | 言葉の使い方が上手いですね。無闇に英語を使って専門用語のように見せているところは気になりましたが。主人公は格好いいし、舞台設定も気に入りました。何よりも、カードゲームにあれだけ緊迫感を持たせられる筆力に脱帽 |
| シャングリ・ラ | 池上永一 | 角川書店 | ・・・・ | 温暖化対策に熱帯雨林へ変貌した東京と、その天空にそびえる積層都市アトラスとの抗争は、50年目にしてアトラスそのものの秘密へと迫る。突き抜けた女性陣が乱舞する大爆笑SFである。 |
| 第六大陸 | 小川一水 | 早川文庫JA | ・・・・ | この作品は本当に熱い。月面に結婚式場を建築しようとする技術者の情熱が鮮やかに描かれている。その一方で、ただ可能だからやる、というだけでは済まない社会のお約束も適度に織り込まれているバランスが素晴らしい。 |
| サマー/タイム/トラベラー(2/2) | 新城カズマ | 早川文庫JA | ・・・・ | 未来へ駆け出そうとする少女悠有と、彼女を喪失する予感に少しずつ焦り出す友人たちの青春小説。個人的には、最後の20ページの淡白さが哀しくて大好きである。卓人になって悠有を追いかけて未来へ駆け出す夢を見て泣いたのは内緒だ。 |
| たったひとつの冴えたやりかた | ジェイムズ・ティプトリー・Jr | 早川文庫SF | ・・・・ | 表題作は泣けます(私は泣きませんが)。ほぼ共通のテーマを別の視点から扱っている、「冷たい方程式」と比較すると面白そうです。 |
| スタータイド・ライジング | デイヴィッド・ブリン | 早川文庫SF | ・・・・ | 知性化されたイルカ、チンパンジーと人類の混成船が、宇宙の列強諸種族による包囲に挑む――というよりは、主に黎明期にある知性化イルカの物語になっている。独特な描写に慣れるまでは大変だが、その裏には緻密で壮大な世界が広がっている。 |
| ブラッド・ミュージック | グレッグ・ベア | 早川文庫SF | ・・・・ | 80年代版幼年期の終わりだとか。納得。ナノテクSF |
| 青い瞳のダミア | アン・マキャフリイ | 早川文庫SF | ・・・ | アフラの献身と無言の愛情が格好良い。前半は前作「銀の髪のローワン」とオーバーラップしているようです。前作の主人公を克服しているのにも注目。 |
| 火星転移 | グレッグ・ベア | 早川文庫SF | ・・・ | ナノテク情報SF。ベアはこの辺りが専門なのか。生粋の理系のようで、政治のごたごたを中心にしているが十分には書き切れていない。成長物語としても不十分さを感じる。 |
| ウロボロスの波動 | 林譲治 | 早川文庫JA | ・・・ | 超小型ブラックホールからエネルギーを抽出して宇宙開発を進めるAADDの、トラベル解決型連作短編集。『我はロボット』(I.アシモフ)的な面白さはあるが、主題である個人端末ウエッブとプロジェクト型組織を根底においたAADDの社会形態がよく分からなかったのは残念。 |
| 象られた力 | 飛浩隆 | 早川文庫JA | ・・・ | 短編集。芸術の持つ破壊力をテーマとする作品が多い。「夜と泥」が投げかけるテーマは興味深いものがある。全体的に、相対する力が強大すぎて、人間の無力さを感じる。 |
| あなたの魂に安らぎあれ | 神林長平 | 早川文庫JA | ・・・ | 人間そっくりのアンドロイド社会が人間社会より空間的にも地位的にも上位にあるという設定は面白いが、文字通りデウス・エクス・マキナによる解決は評価できない。 |
| ヴィーナス・シティ | 柾悟郎 | 早川文庫JA | ・・・ | 日本版サイバーパンク。現実世界と仮想世界(ヴィーナス・シティ)で主人公たちの性別が逆転しているのが特徴ではあるが、だからといってジェンダーに踏み込んでるわけでもない。「東京オタクランド」には笑った。 |
| ストリンガーの沈黙 | 林譲治 | 早川文庫JA | ・・・ | 『ウロボロスの波動』続編長編。地球圏との諍いを描いているので、AADDの特異性が捉えやすい。キャリバンにほとんど触れられなかったのは残念か。また、諍いが中心になってしまい、表題のファーストコンタクトの描写が薄い。 |
| ディアスポラ | グレッグ・イーガン | 早川文庫SF | ・・・ | 3+1次元に生きる自分には、5+1次元なんてさっぱり分からない。SFを読んでるという実感なら随一。延々と小難しい論理を繰り返した末のオチには驚く。 |
| 塔の中の姫君 | アン・マキャフリイ | 早川文庫SF | ・・・ | 「青い瞳のダミア」など長編の原作短編を含む短編集。最大の価値もそこにある。 |
| ブラックロッド | 古橋秀之 | 電撃文庫 | ・・・ | 黒杖特捜官――ブラックロッドは笑わない。科学の代わりにオカルトが発達した世界の都市ケイオス・ヘキサで渦巻く陰謀に、一人のブラックロッドと伝説の吸血鬼〈ロング・ファング〉が別々に挑む。感情を殺したブラックロッドと、ハイテンションな〈ロング・ファング〉の物語が並列して進み、読者をケイオス・ヘキサに引き込む。 |
| ブラッドジャケット | 古橋秀之 | 電撃文庫 | ・・・ | 前作にも登場した〈ロング・ファング〉は何故吸血鬼殲滅部隊隊長ナイトウォーカー少佐でもあるのか? ナイトウォーカー少佐誕生に迫る〈ケイオス・ヘキサ〉第二巻。気弱だが天性の殺人者アーヴィー少年と、〈マクスウェル〉によって吸血鬼化を免れている少女ミラ、二人のあぶれものが出会ってからの展開は微笑ましくもスプラッタ。 |
| ブライトライツ・ホーリーランド | 古橋秀之 | 電撃文庫 | ・・・ | 〈ケイオス・ヘキサ〉三部作の完結編。最後だけあって古橋も好き放題やったようで、ものすごいハイテンション、ものすごいスプラッタ。人となった吸血鬼、過去を捨てた坊主、破壊と殺戮を楽しむ悪霊――様々な思惑が絡み合い、降魔局が目論む神創造計画へと巻き込まれる。その果てにあるのは崩壊と大団円。〈ケイオス・ヘキサ〉三部作はそれぞれの中でも、それぞれの間でも、伏線の張り方が絶妙である。 |
| ダイヤモンド・エイジ | ニール・スティーヴンスン | 早川文庫SF | ・・・ | インタラクティヴな教育書を偶然手に入れた貧乏な少女ネルの成長物語であり、ナノテクが発達した世界と儒教が支配する世界が絶妙に交わった様子が面白く描かれている。それだけに本筋以外の切り捨て振りが不満。 |
| あなたの人生の物語 | テッド・チャン | 早川文庫SF | ・・・ | SFアイディアの宝庫であるが、決して手取り足取りというわけではなく、読者が自分で紐解かなければならない作品も少なくない。評価が定まるのは、紐解けてからか。 |
| 永遠の森 | 管浩江 | 早川文庫JA | ・・・ | 芸術を一手に引き受ける博物館惑星の物語。片やマトリックスもビックリの直接接続なる高度情報技術を導入しつつも、逆に芸術を愛でる心から遠ざかっていく主人公の葛藤を描く。雰囲気が平和でよいです。 |
| グリュフォンの卵 | マイクル・スワンウィック | 早川文庫SF | ・・・ | 高品質かつ方向性が良く散らばったSFの見本市。インパクトと落ちはちょっと弱い印象を受けた。 |
| 啓示空間 | アレステア・レナルズ | 早川文庫SF | ・・・ | 惑星破壊級兵器、人類の危機、アウトローな登場人物……B級SFであるところのスペース・オペラを超光速無しに良く描いた作品。 |
| ハイドゥナン | 藤崎慎吾 | 早川Jコレクション | ・・・ | 海底火山の噴火で琉球諸島が沈没するのをマッドな科学者や共感覚者、ヌムチ(巫女)たちが防ごうとする、「日本沈没」を凌ぐ傑作。ISEIC理論というハードSF要素、ヌムチという民俗学的要素、そして家族、恋人という人間関係要素。ありとあらゆる要素が詰まっている反面、まとまりにやや難あり。 |
| コラプシウム | ウィル・マッカーシイ | 早川文庫SF | ・・・ | 読者に十分に理解されないであろうコラプシウムという超物質を利用した犯罪を天才科学者が次々に解決する! と言われても結局読者にはよく分からないのだった。話題の表紙の美少女ヴィヴィアンの境遇はそれなりに面白かった。小説の構造に難あり。 |
| 五人姉妹 | 菅浩江 | 早川文庫JA | ・・・ | 表題作は今一、秀逸だったのは「秋祭り」と「箱の中の猫」か。後者は「断層」でJ.T.ジュニアが既にやってる感もあるが。全体的に落ちが弱い気もする。 |
| グラン・ヴァカンス | 飛浩隆 | ハヤカワJシリーズ | ・・・ | 『廃園の天使』Ⅰ。<数値海岸>、<夏の区界>の雰囲気は結構いいが、ちょっとグロい気が。あと、敵が圧倒的すぎて、面白味に欠ける。 |
| ハイペリオン | ダン・シモンズ | 早川文庫SF | ・・・ | 殺戮者シュライクとそれを封じ込める逆行する時間場の謎を解明するべく選ばれた7人は、各々が巡礼に選ばれた経緯を順番に語りながら〈時間の墓標〉を目指す。それぞれが語る物語はどれも良くできた短編――特に、学者の物語は狙ったかのように感動的――だが、この段階ではそれ以上のことは言えない。全ての謎は『ハイペリオンの没落』に委ねられたようである。 |
| ミッションスクール | 田中哲弥 | 早川文庫JA | ・・・ | ミッションスクールは伝道師系学校ではなくて、任務系学校である。凄くて危険な女子高生が大活躍する、どぎつい大阪的な逆センス爆発の短編が5本。どれも抱腹絶倒のバカSFです。 |
| 血液魚雷 | 町井登志夫 | 早川Jコレクション | ・・・ | 血液中に寄生する魚雷型の新発見生物とカテーテル医療の息詰まる対決。カテーテル型CTの〈アシモフ〉にそれほどインパクトはないが、血液を縦横無尽に動き回る疾走感は圧倒的。 |
| まだ見ぬ冬の悲しみも | 山本弘 | Jコレクション | ・・・ | 過去に戻って明日菜に再び求愛しようとした俺の目の前に広がったのは滅び行く世界だった――量子論的並行世界を逆手にとった表題作。通常の300倍の速さで動けるサイボーグになって超音速の格闘を描く「奥歯のスイッチを入れろ」など、一般的な題材を突き詰めた結果生まれる予想外な世界を描く短編集。 |
| 時間に忘れられた国 | E・R・バローズ | 創元推理文庫 | ・・・ | ターザンとか書いてる人です。良い出来です |
| 家族八景 | 筒井康隆 | 新潮文庫 | ・・・ | テレパスお手伝いさんが見る家族内情 |
| 都市と星 | A・C・クラーク | 早川文庫SF | ・・ | 自己完結型永久都市ダイアスパーの進化因子とも言える“ユニーク”の主人公は都市を出て、別の人類と出会う。進化した人類の二通りの袋小路を提示している作品。訳が古いせいか、読みづらかった。 |
| ブルースカイ | 桜庭一樹 | 早川文庫JA | ・・・ | 作者なりの“成長しない”若者を、「果てしなき流れの果てに」(小松左京)を意識したSFテイストで描いた青春小説。少女というモラトリアムを経ないまま大人へ成長する幼女を描いた一部、少女の次に時代を席巻する青年を描いた二部と書き分けはしっかりしているが、反面文体の癖が強くなっている。 |
| 高い城の男 | フィリップ・K・ディック | 早川文庫SF | ・・・ | 第2次大戦で枢軸国が勝利した世界を描く、歴史改変もの。作中でベストセラーとなっている小説は逆に同盟国が勝利した歴史改変ものだが、その世界も現実とは違う。結局の所我々の生きている世界もまた、一つの可能性に過ぎない、という主張だろう。ディックにしては話の筋が通っている。 |
| レ・コスミコミケ | イタロ・カルヴィーノ | 早川epi文庫 | ・・・ | 宇宙の始まりから生きつづけると豪語するQfwfq老人(そのくせ、お祖母さんがいたり両親がいたりする)の語る様々な時代の物語。馬鹿馬鹿しいまでに奔放な創造力の紡ぎ出す突拍子もない世界の数々は僕らに宇宙創生の秘密を教えてくれる……かもしれない。 |
| 老ヴォールの惑星 | 小川一水 | 早川文庫JA | ・・・ | 『ギャルナフカの迷宮』迷宮牢獄での社会形成を描いた作品。ありきたりか。(・・・)/『老ヴォールの惑星』扱っている種族が異質すぎて共感が湧かず。(・・)/『幸せになる箱庭』完璧なヴァーチャル・リアリティのによる幸福については、こんなに上手くいくものなのか疑問。オチは上手い。(・・・)/『漂った男』社会の必要性と静かな友情を描いた傑作。(・・・・) |
| ページをめくれば | ゼナ・ヘンダースン | 河出奇想コレクション | ・・・ | 女性教師だった著者の希望と不安が綺麗な言葉でつづられている短編集だが、どの作品も根底は同じものが流れているので、全編読む前にお腹一杯。 |
| やみなべの陰謀 | 田中哲弥 | 早川文庫JA | ・・・ | 最初から最後までどぎついギャグで埋め尽くされているが、ストーリーは破綻なく構成されている。その辺のバランスは絶妙だが、個人的には大森望の解説の方が面白いかなあ。 |
| 推定少女 | 桜庭一樹 | ファミ通文庫 | ・・・ | 桜庭が書きたいのは少女というよりは、子供と大人という二律背反な概念でしか社会構造を捉えられないままその幻想に押しつぶされそうになっている“子供”なんだろう。しかし、この小説のアイディアがどこから出てきてどうしてこうなったのかよく分からない。 |
| <柊の僧兵>記 | 菅浩江 | 徳間デュアル文庫 | ・・・ | 異星人に襲撃されたとき、生き延びたのは鬼子と恐れられる二人のアルビノだけだった。ひ弱でいじめられっ子だった少年の成長と恋の物語ではあるが、成長の過程が雑で残念。菅氏比較的初期の作品で、現在の物と比べると心情描写で見劣り。 |
| 最初のレンズマン | E・E・スミス | ハヤカワ・SF・シリーズ | ・・ | 初期宇宙ものSF。銀河帝国という概念の創始だとか。 |
| 星界の戦旗4 | 森岡浩之 | 早川文庫JA | ・・ | 副題「軋む時空」。ジントの成長物語が前巻でほぼ終わってしまったせいか、内容が薄い。今後は、初陣だったものの影の薄かったラフィールの弟君に期待か。 |
| スラム・オンライン | 桜坂洋 | 早川文庫JA | ・・ | 捜し物を見つけても、自分も世界も何も変わらない。それはネットでもリアルでも同じこと。リアルでつきあい始めたネトゲオタクの日常と言った感じ。というか、あのシチュエーションで彼女出来てる時点で反感が……。 |
| スピードグラファー1 | 仁木稔/GONZO | 早川文庫JA | ・・ | 同名のアニメのノベライズ。自由を求める二人の逃避行はタイトル通りスピード感があり、十分に楽しめる。 |
| イルカの島 | A・C・クラーク | 創元SF文庫 | ・・ | 典型的なジュブナイル。他にコメントのしようがないです。 |
| 愛はさだめ、さだめは死 | ジェイムズ・ティプトリー・Jr | 早川文庫SF | ・・ | 著者の成長を見て取れる以上の価値はない。表題作ネビュラ賞なんですか……。ヒューゴー賞の「接続された女」はサイバーパンクでまあ面白い。 |
| 七瀬再び | 筒井康隆 | 新潮文庫 | ・・ | 家族八景続編ですが、展開が乱暴 |
| 『スター・ウォーズ』 | ティモシー・ザーン他 | 竹書房・ソニーマガジンズ | ・・ | 百余冊。最早映画は始まりに過ぎません。 |
| ローダン・ハンドブック2 | 早川書房編集 | 早川文庫SF | ・・ | 「亜永遠」、「大いなるマンネリ」で知られる『宇宙英雄ローダン』シリーズ300巻突破記念企画。旧HBで紹介されていたよりも遙かにスケールが大きくなっている本国版に感動。このシリーズの存在自体がSFと言って過言ではない。 |
| R.U.R. | カレル・チャペック | 岩波文庫 | ・・ | 「ロボット」という言葉はこの戯劇を持って誕生しました |
| 機械たちの荒野 | 森岡浩之 | ソノラマ文庫 | ・・ | 森岡は、世界設定が命なのだろう。自立した機械を狩って生活をする人間たち、という世界は独特ではあったが、魅力的ではない。人物、ストーリーも大したことがない。 |
| ダーティペアの大冒険 | 高千穂遥 | 早川文庫JA | ・・ | 表紙を見たある人に「未来で女二人がどんぱちやるSF?」と聞かれました。実際、それ以上でもそれ以下でもありません。ライトノベルの走りかもしれないです。 |
| アトモスフィア(2/2) | 西島大介 | 早川Jコレクション | ・・ | ある日を堺に人々の“分身”が現れ、気がついたら“分身の分身”、“分身の分身の……”、そんなふざけた世界さえ、わたしはあらかじめ赦している。全編通して内容が薄いんだが、後半の無駄なインフレ振りに笑ってしまった時、西島に負けたと感じた。 |
| 死の迷宮 | フィリップ・K・ディック | サンリオSF文庫 | ・ | 現実と虚構を区別するのが嫌いな作者。最近映画化進んでますね。訳分からない |
| 空漠 | 北野勇作 | Jコレクション | ・ | 獏、西瓜。それだけである。短編9編と掌編10編には多少の繋がりはあるようだが、全体通して何かが判るわけでもない。つまらなかった。追記:しかし、北野ファンには評価が高いようなので、自分の感性と合わなかっただけのようである。幻想ものとして読み込めばよいのだろうか。 |
| ファンタジー | ||||
| デルフィニア戦記(18/18) | 茅田砂胡 | 中公文庫 | ・・・・ | デウス・エクス・マキナのヒロイン、大した伏線もなく次々に明らかにされる真実の数々。ストーリーは雑だが、それを補って余りある魅力ある人物たちと、軽妙な会話。粗を気にしない寛容さがあれば十分に楽しめる作品。 |
| 吸血鬼ハンター“D” | 菊地秀行 | ソノラマ文庫 | ・・・ | ヒロイック・ファンタジーの雰囲気が見事に描かれてる一品。続編読んでいこうかしら。 |
| 『マロリオン物語』(5/5) | デイヴィッド・エディングス | ハヤカワ文庫FT | ・・・ | 『ベルガリアード』の続編。前編であまり語られないまま脅威として描かれていたアンガラクの国々が舞台となる。アンガラク人の王たちはアローン諸国の王より真っ当で、魅力的である。深い世界観と人物設定の割に楽しみきれないのは、予言が登場人物の行動全てを支配しているからだろう。 |
| 『ベルガリアード物語』(5/5) | デイヴィッド・エディングス | 早川文庫FT | ・・・ | 新装版。アーサー王伝説~指輪物語~ベルガリアード物語~時の車輪の系譜がよく分かります。オーソドックスで分かりやすい主筋を、多彩な登場人物たちが盛り上げていきます。指輪物語ほどの悲愴さはなく、比較的軽く読める感じ。 |
| 誰も猫には気づかない | アン・マキャフリィ | 創元推理文庫 | ・・・ | SF界の女王が書く中世的ファンタジー。安定した筋 |
| 女神の誓い | マーセデラス・ラッキー | 創元推理文庫 | ・・・ | オーソドックスな剣と魔法の世界に、フェミニズムを導入したような連続短編集。典型的すぎて、面白味に欠ける。 |
| 女魔術師ポルガラ(3/3) | デイヴィッド&リー・エディングス | 早川文庫FT | ・・・ | 父である長老ベルガラスと共に予言の実現に生涯を捧げるポルガラだが、西方世界を一手に引き受ける父とは異なり、彼女の使命は妹とリヴァ王の家系を守り通すことであり、その視点は家庭的とも言える。その為、『魔術師ベルガラス』よりも好意的に読める。 |
| 魔術師ベルガラス(3/3) | デイヴィッド&リー・エディングス | 早川文庫FT | ・・ | 七千年の人生を〈光の子〉と〈闇の子〉の戦いの準備に捧げたベルガラスの語る『ベルガリアード物語』前史。七千年という歳月は彼を神にも近い存在にし、如何にユーモアのある語りであろうともその視点は常に鳥瞰的である。ベルガラスのその姿勢は気に入らないし、長大な歴史は間延びしていて、有り体に言って面白味に欠ける。 |
| 何かが道をやってくる | レイ・ブラッドリー | 創元SF文庫 | ・・ | 子供は大人に、大人は若者になりたがっているもの。誰もが抱くそうした欲望が容易につけ込まれやすいということの教訓を垂れている作品のようです。しかし、避雷針を売る男は何だったんだろう |
| 『グイン・サーガ』 | 栗本薫 | 早川文庫JA | ・・ | グイン・サーガを読むのはクロス・カントリーをやるようなもの。辛さと楽しさの果てに、完読した人しか味わえない境地があります。100人の作家の本を一冊読むのも一興ですが、こういうのもいいのでは。 |
| 彩雲国物語1 | 雪乃紗衣 | 角川ビーンズ文庫 | ・・ | 作者の書きたい人間劇らしきものを書いているだけで、世界観などが全くできていないように思える。処女作であるし、かなり続いてるシリーズでもあるので、今後に詰められていくのかもしれないが。 |
| ミステリィ | ||||
| (V・I・ウォーショースキー)(5/15) | サラ・パレツキー | 早川文庫HM | ---- | 3F(著者・主人公・読者がfemale)小説。ハードボイルドでは一番肌に合いました |
| 私が殺した少女 | 原遼 | 早川文庫JA | ・・・ | 『沢崎』シリーズ第2巻。警察をひたすら悪し様に書いているのは、探偵物の宿命なんだろうか。常に冷静沈着な沢崎が危機に陥るつかみは秀逸。 |
| 愚か者死すべし | 原遼 | 早川書房 | ・・・ | 『沢崎』シリーズ第2部開幕。今後も出てきそうな怪しげな同業者が登場したりと、続編を視野に入れた書き方になっています。冷静な沢崎の今後に期待。 |
| 恋するA・I探偵 | ドナ・アンドリューズ | 早川文庫HM | ・・・ | 好奇心旺盛な人工知能が主人公のミステリー。科学的考証はゼロに等しいが、軽妙な展開と掛け合いは上出来。 |
| 『検屍官』シリーズ(6/13) | パトリシア・コーンウェル | 講談社文庫 | --- | 3F小説。検屍官による緻密な捜査が印象的。登場人物が皆物事を深刻に捉えすぎる嫌いがあり、全体的に雰囲気が重苦しい。 |
| 姑獲鳥の夏 | 京極夏彦 | 講談社文庫 | ・・ | 推理小説というより、怪奇小説ですよね。僕は京極堂の弁舌に関口並に煙に巻かれている口です。あまり長く説明文が続くと読み飛ばす癖があるので、ちょっと苦手ですね。 |
| プレイバック | レイモンド・チャンドラー | 早川文庫HM | ・・ | ハードボイルド決定版らしいんですが、僕にはどうも |
| マークスの山 | 高村薫 | 講談社文庫 | ・・ | なんだか、最後の方で強引にまとめすぎてる気がするんです |
| その他 | ||||
| 死ぬ瞬間~死とその過程 | エリザベス・キューブラー・ロス | 中公文庫 | ・・・ | 死の医学の先駆け。共鳴する死を地でいったノンフィクション |
| 砂糖菓子の弾丸は撃ち抜けない | 桜庭一樹 | 富士見ミステリー文庫 | ・・・ | 大人に対抗する術―実弾―を求める少女と、世間に対抗する術も知らないまま訴え続ける少女が、既に提示されている悲劇へ歩み続ける。しばらくの間、実弾と砂糖菓子の弾丸という評価軸が自分の中に加わりそうだ。 |
| 将軍が目醒めた時 | 筒井康隆 | 新潮文庫 | ・ | 読んでいて面白みが分からない、後味の残らない、もしくは悪い作品ばかりでした。一応喜劇のつもりなのかもしれません。 |
全部読んで下さった方におまけ。
本好きの百質