SUGIZO 俺はさ・・・・・・・・・全部知ってたんだ最初から。 だけど言えなかった。 言う気なんてなかった。 そして・・・・・・・・言う機会を失ってしまった。 最期まで。 今も。 誰にも明かせない真実を仕舞い込んでいる。 今更・・・・・という気持ちと。 今更でも・・・・・・・それでも(言えない)って気持ちで。 真実を明かすのが恐くて。 この腕が離れていくのは辛くて。 弱音に付け込んで手に入れた愛しい人を、失うことなど出来なくて。 J 「よぉーーー!!ソロアルバム、デモ出来てんだろ?聴かせろよぉっ!!」 ロスでこんな風に突然・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 俺がとりあえず居をおいてる部屋に来る人物はそう多くはない。 まして日本語で呼びかけられたりしたら・・・・それはほぼhide兄に違いなかった。 「・・・・・っと、イキナリなンっすかぁ~もーーーっ!!」 綺麗な夕焼けを背負ったにこにこ顔にドキリとする。 ピンクに染まった髪が、夕焼けを受けてオレンジがかっていた。 それはふわふわとなんとも・・・・・・・・・美味しそうな色で。 自分より少しだけ背の低いhide兄を妙に意識しちまうのは 何時の頃からだったのか。 初めて身体を重ねた夜には・・・・・自覚なんて全然無かったけど。 今思えばきっとその前から気になっていたはず。 のめり込むようにお互い楽しんだ、あの日。 「あれーっ??J、寝てた・・・・・とかぁ?髪ボサボサだよ???」 からかうような、どこか子供っぽい眼で見詰められて 思わず頬が紅潮するのを覚える。 「イヤ・・・・・・・・・・・・・べつにぃッ・・・・・・。」 hide兄はそんな俺には気がつかない風でドカドカと部屋へ上がり込んだ。 大抵はすごく他人に気を遣うhide兄だから、 こんな風に親しげに振る舞われるのは嫌いじゃなかった。 イヤむしろ嬉しく思っていた。 もしかして俺だけ特別・・・・・?なんて淡い期待を寄せてしまう。 いつもそんな想いは直ぐにもう一人の自分が否定したけれど。 "hide兄が、こんな風に付き合う相手は俺だけじゃないだろ・・・・・?" 「へーえっ!スゲーじゃん、コレ!!」 俺はどぉっしても自分も聴くのが嫌で、hide兄にはヘッドホンをしてもらった。 なのにことある毎に何がしか感想を述べてくれちゃったりするもんだから。 ・・・・・・・・・・目茶苦茶恥ずかしい。 でもずっとhide兄に聴かせたかったような気もする。 だから俺は少しのこそばゆさを感じながらも大人しく彼の横にいた。 眼を輝かせて俺が魂を込めたモノを感じてくれてる姿を 見ているのは幸せだった。 「あ、ギターも弾いてんだ?」 う・・・・・なぜ判ったんだろう、なんて内心ドキッとしたりする。 俺ってhide兄の前でギター弾いたことなんてあったっけ? 「だって・・・・・・・・・らしい、じゃん。なぁんかギターもさ、スゲーJっぽい。」 俺の心を読んだみたいにhide兄が言葉を吐く。 そっか・・・・・やっぱ俺らしいのか・・・・・とか思いながら、 時々感じる感覚に捕らわれる。 今みたいに。 俺が言葉を発しなくても気持ちが通じているようなことが割とよくあった。 感覚が似ているのか、なんだか判らないけど。 その度に俺の心に何か暖かいものが広がるんだ・・・・・どこか切ない。 ずうっと一緒にいてえな、って気持ちが渦巻く。 だけどきっとこんな感情はhide兄の負担にしかならないから。 俺は俺の心を自分でも判らなくなるほどの奥底に閉ざした。 扉を開けろ、とソイツが悲鳴を上げていたけど。 クールになれなければ、きっとhide兄は離れていっちまう。 彼は俺だけのものじゃないのだから。 「ン・・・・・・・ッ!やぁ、だっ・・・てぇ・・・・・・・っ!!」 俺の腕の中で身悶えていても、 いつも主導権を握っているのはhide兄の方だった。 俺は彼が望むように彼のことを抱いた。 hide兄は心からセックスを楽しんでいるようだった。 時々相手は俺じゃなくってもいいんじゃないかって・・・・虚しくなるほどに。 そしてそれは多分真実だろう。 hide兄は彼を彼の都合の良いように抱く腕が欲しいだけなのだ。 「ぁああ・・・・・・・・・・ん・・・・・・・・ぅ。じぇ・・・ぃっ。」 それでも・・・・俺の名を呼んでくれるこの声が聞きたくて、 俺は彼を喜ばせることに必死になる。 俺だけのものじゃなくっても・・・・・誰のものでも、誰のものでもなくっても、 今彼を抱いているのは確かに俺なのだから。 「や・・・・・・・・・・っ、ぁああん・・・・・・・・・ッ!!」 汗ばんだ頬に張り付くピンク色した毛先が妙に色っぽくて。 俺はこの頭を抱えるのが好きだった・・・・・・・ベッドの中でしか出来ない行為。 年上の彼の頭に、普段手をやることなんて出来ないから。 愛しくて、愛しくて・・・・・・頭を抱え込むときだけは、感情を解放した・・・。 俺の表情が彼に届かないから。 彼の視界は俺の陰で覆われているから。 泣きそうな俺の顔を、決して彼が見ることはないから。 いつまで俺は冷静さを保っていられるだろう。 彼が離れていってしまうことを知っていても・・・・・・・・・・・・・ 自分の心を伝えてしまいそうになる。 好きだ、と叫んでしまいたくなる。 俺のことだけ見て・・・・・・・、そう祈りたくなる。 いつまで黙っていられるんだろう。 この気持ちを。 もうどのくらい偽ってきたんだろう、心を。 ただ我慢できないだけかも知れないけど、 最近はこうして黙っていることが卑怯な気がしていた。 愚図愚図と心を抑え込むだけの俺なんて、 俺じゃない生き物な気がして。 自分の心を隠して、平然とhide兄と付き合うのは酷く浅ましい気がして。 思い切って・・・・・・・・・・伝えてみようか、想いを。 SUGIZO あれは何時の飲み会だっただろうか。 ついこの間まで鮮明に覚えていたはずのことが思い出せない。 ソロよりも前・・・・・・活動休止よりずっと前のことだから、 もう数年前のことだろう。 あの日を境にJがhideさんと親しくなっていった 。 先にhideさんと仲良くなったのは俺の方だったのに。 まして・・・・・・・・・・・・Jのことを見てきたのは、俺が先だったのに。 あの夜のことを今でも後悔している。 hideさんがJに惚れるなんて・・・・・思いも寄らなかった。 そしてJも彼に心を奪われる、なんて。 俺はなんて馬鹿だっただろうか。 とんだピエロ。 好きな男を目の前で掻っ攫われた、間抜けなピエロ。 「SUGIZO、Jってスゲー俺と感覚似てんだよっ!!」 そう邪気の無い顔で俺に言ったアナタは、 本当に俺の想いを知らなかったの・・・・? そう問い掛けてみても。 アナタはもういない。 Jの心を奪ったまま・・・・・・逝ってしまった。 俺は自分で応えるしかない。 もう何度となく繰り返された疑問に。 本当に彼は俺の気持ちを知らなかったの・・・・? 知るわけが無い、ずっと隠してきたのだから。Jにも・・・周りにも。 裏腹な態度をとって、喧嘩ばかりしていたのだから。 ・・・・・・・・・・・・まるで恋を知らないガキのように。 自分の気持ちに気が付いていたくせに。 言い出せないほど深く、Jを愛しているって・・・・・・・。 ハタから見れば明らかなのに・・・・・・・・ どうして本人たちは気が付かなかったのだろう。 ・・・・・・・お互いの想いが通じ合っていることに。 それとも俺が気が付いただけ・・・・・・・・? いつも見詰めていたから・・・・・・・Jのことを。 その眼に見詰められたいと願った、切なげなJの瞳に。 俺と同じ色した、hideさんの瞳に・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 hideさんの噂はよく聞いていた気がする。 割と・・・・・・ハデにオープンに、そっちのほうは忙しかったみたいだ。 hideさんが××と寝た、とかそういう噂を・・・・・よく聞いていた。 だけど身に覚えのない俺の名前まで1度噂に上ったことがあったから、 どこまで本当かは知らない。 もしかしたら、人好きのするhideさんに対してのヤッカミもあったかも知れない。 だから噂は何処まで本当かわからないけど・・・・・・でも。 Jの耳にも入っていた筈だった。 その類の話に耳を貸さない彼ではあったけれど。 だからきっと・・・・彼は俺に言ってしまったんだろう・・・・・ "hide兄と寝ちまった・・・"と。 一番最初にJがhideさんと寝たあとに・・・・・・・・。 あの時の俺の動揺を、彼は知らない。 俺に言う、というよりかは独り言のように呟かれた告白。 とたんにしたイヤな予感は当たってしまった。 Jは、hideさんに心を奪われた・・・・・・・・・・・・。 いやもしかしたら。 俺がhideさんをJに紹介した時から想いは始まっていたのかもしれなかった。 きっとJは・・・・・自分でも気が付かずにいただけかもしれない。 自分の想いに。 それが、hideさんと肌を重ねてきっと気が付いてしまった。 意識するのはずっと後のことだとしても。 感覚的に気が付いてしまった。 だからあの日のJは酒に溺れたのだ。 だからこそJはhideさんを抱いたんだ・・・・・・・そうでなければ。 いくら誘われたとしたって、気持ちがなきゃきっとJは誰のことも抱かない。 そう、確信が持てる。 ダテに秘めた想いを抱いていた訳じゃない、俺は。 抱かれたいと願ったその腕は、他の人を抱いてしまった。 欲しいと思った心は、目の前で攫われてしまった。 「・・・・・・・・・なぁんで・・・・俺に抱かれるんだろ・・・・hide兄・・・・・。」 何時だったか、Jが独り言を呟いた。 なにかの打ち上げ会場で・・・・・・・・・・騒然としていたそこで。 俺が聞いていたとも知らず・・・・・・・・・・。 あの時のJの声の調子で・・・・判ってしまった。 全然知りたくなんて無かったことを。 Jは、本気でhideさんに惚れてる。 そんなに切ない声で・・・・・・・・・・・・・・・思い詰めたみたいに。 hide兄と寝ちまった、そう聞いてからどのくらい時が経っていただろう。 どうしてhideさんがJに抱かれるかなんて、俺は知っていたけど答えない。 教えてなんかやらない。 hideさんが前に同じように呟いていたこと。 "なんでJは俺のこと抱くのかな・・・・・" そう独り言を吐いて切なそうにJの背中を見詰めていたことを・・・・・・・。 その直後に俺と目が合って、照れくさそうに呟いた言葉も。 "・・・・ぁ、聞えちゃった・・・・・・・・? ・・・・・俺が今更マジになっても、なぁ・・・・可笑しいよな・・・・" 自嘲気味に笑ったその顔も・・・・・・・。 素直に気持ちを言い出せない二人が、 俺の前で本音を見せたのは運命の悪戯なのか。 俺は試されていたのか・・・・・・・・・・・・神が居るのなら。 二人が結ばれる運命ならば。 俺なんかが言わなくてもいつかは心が通い合うだろう。 そう思ったのは単なる逃げでしかないことも知っていた。 通じ合わせたくなかった・・・・・・二人を。 言いたくはなかった・・・・・・俺だけが知っている真実を。 Jとhideさんの想いが叶ってしまったら、 俺のこの気持ちはどうなってしまうのだろうか。 消し去るしかない想いを・・・・・・・・捨てられるのか、本当に。 俺は忍び寄る孤独に耐え切れず、終に何も言えなかった・・・・・・・・・。 hide セックスの時、Jは必ず一度俺の頭を抱き込む。 あの時・・・・・・・・・Jに抱かれているんだって、すっごく安心するんだ。 強く抱かれて・・・・・もしかしてJも俺のこと好きなのかなってさ。 でもきっとそうじゃないね。 俺のこと好きでいてくれてるとは思うけど、きっと愛じゃない。 Jは懐に入れたものをすっごく大事にするんだ。 ベースでもバイクでも、友達でもさ。 だからきっと俺のこと抱いてる時だけは俺のこと大切にしてくれるんだ。 きっとそれだけなんだよな・・・・・・・・。 あの晩、誘ったのは俺。 部屋まで送ってくれたJを、無理矢理引き止めて連れ込んだ。 "どぉ・・・・っしたんっすか、hide兄・・・・・・" 腰に廻した俺の腕に、驚きながら尋ねたJ。 2人してあんだけ飲みまくったのにさぁ、 一瞬冷静に判断しようとするJがやっぱAB型だって思ったよ。 "べつに・・・・・・・・・・Jと寝てみたいなぁ、ってさ・・・・・・" 寝てみたい・・・・・・なんてもんじゃなくって。 本当は。 抱かれたいと願っていた、ずっと。 機会を狙ってた。 hide兄、hide兄、と慕ってくるJを、 一人占めしたくなったのは何時のことだったのか。 俺の記憶は昨日のことさえあやふやだから、考えるだけ無駄だけど。 見た目よりずっと筋肉質でがっしりとした身体に酔いながら。 俺は素直に気持ちを吐けやしなかった。 "好きだから・・・・・・抱いて欲しい・・・・" なんて言えたならもっと早くにそうしていただろう。 あれから何度身体を重ねた? 俺の中はもうJ一色になってしまった・・・・・・。 Jに頭を抱えられてる時、その時だけ小さく好き、って呟くんだ。 口を動かすだけで・・・・・・絶対Jには聞えてないけど。 遊びのフリして始めてしまったこの関係を、どうすることも出来ずに。 俺を抱いてくれるこの腕が、離れていくのが惜しくて。 「・・・・・・・・・・・・・っ、んっ・・・・・・・・あぁっ・・・・・じぇぃ・・・・・・・・・・・ッ!」 こんな風に俺が悶えるのは、Jの腕の中だけでだと・・・・・知るはずもない。 今まで・・・・・・・・・いろんなヤツと寝てきたのに。 魂から揺り起こされた・・・・・・・・初めてJに抱かれた夜。 「や・・・・・・・・・・・・、やぁッ!」 Jを受け入れて、気が遠くなりそうになる。 あまりの幸福感に。 セックスして涙が出るなんて、Jで初めて知った。 キスだけでイキそうになるなんて気持ちも。 「ぁぁあああん・・・・・・・・・・っ、じぇ・・・・・・・・・・・・・・・っ!!」 彼の名前を呼ぶときに、どうしようもなく切ないなんて。 震える体の細胞全部が・・・・・・・・・・Jを求めて叫んでいるなんて。 身体の奥に感じる熱い迸りが・・・・・・・・・・・・・・愛しい、なんて。 Jが俺のことを気遣うように抱いてくれてるのを知ってる。 それが彼の優しさだと・・・・・・・・・・・知ってる。 ああ、だけど。 彼の感情の赴くまま抱かれてみたい。 滅茶苦茶にされてみたい・・・・・・・・・・・・・・・・Jに。 俺を、そんな激情で見詰めて欲しい・・・・・・・・・・・・・。 ・・・・・・・・・・・ 今更。 もう耐えられそうもない・・・・・・・・。 きっと俺は言ってしまうだろう、近いうちに。 泣きながら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・、Jのことが好きだと。 Jを愛していると。 J LUNASEAが活動を再開した頃 、 hide兄も精力的にソロ活動に励んでいた。 お互いが忙しくなり、こんな風に逢うことも少なくなっていた・・・・・。 「今度、俺とJの対談ってのあるみたいだよね?」 腕の中でまどろみながら可笑しそうにhideさんが言う。 甘えるようにその頬を俺の首元に擦り付けながら。 少しのくすぐったさに俺は首を竦めた。 「・・・・・・・らしいっすね、」 何処の雑誌だったかは忘れてしまったけど、そういう話が来ていた。 逢う時間が少なくなってきていたから、 例え仕事でもhide兄に逢える事が嬉しかった。 初めてそれを聞いたときには、妙にドキドキしちまったのを覚えている。 hide兄も、楽しみにしてくれているのかな。 未だ口にすることが出来ない想いを、触れる唇に託して。 いつもなら。 hide兄が望むだろうように、彼を抱いた。 彼の身体に奉仕した。 自分の激情は抑えこんで。 俺の腕の中で身悶えるコノヒトを、滅茶苦茶にしたくなることもあったけど。 「ぁあ・・・・・・・・・・・・・ッ!や、やぁあ・・・・・・・・・・・ッ!!!」 なのにどうしてか今夜だけ抑えが効かなかった。 散々唇を弄んだ後は、項に吸い付いて痕を残した。 そのまま下に降りていき・・・・・・赤い乳首を含んで歯を立てる。 「やぁ・・・・・・・・・ッ、ん・・・・・・・・・ぅ、ぁ、ぁあああっ!!」 泣かせる事は有っても・・・・・・・・きっとhide兄自身が涙を流したかった筈だ。 そう、そういう風にしか泣かせていなかった。 そういうときにしか、泣いていなかった、彼は。 だけど今は。 きっと本当に俺に泣かされていた。 自分の涙に戸惑うような視線が痛い。 いつもは俺を誘うように、行為を促すように・・・・・・・背中に廻される腕も、 ただ震えて俺の身体に触れているだけ。 まるで力の入っていない、弱々しげな・・・・・・手。 やめてくれ、と訴えるような・・・・・・・・・・・・・震える眼差し。 だけど俺は・・・・・・・・初めて俺に翻弄されている、初めて手に入れたような、目の前のこの肉体にのめり込んでいった・・・・・・・・・・・・・・・。 「や、・・・・・・・・・・・・・・・ッ!あぁ・・・・・・・・ッ!!」 すっかり勃ち上がっているソレは無視して、内腿に舌を這わせた。 普段人目に晒されないそこはしっとりと柔らかく俺を誘っていた。 「ぁあんっ・・・・・・・・・・!じぇ・・・・・・・・・・・・ッ。」 俺の髪に指を絡ませて、喘ぐ声に気が遠くなりそう。 舌を動かすたびに、触れちゃいないのにビクビクと震えるhide兄自身が嬉しくて。 「やぁああああああああああんっ!!!!」 彼自身を口に含んだ。 こんなことをしたのは初めてで。 思えば不思議な気もするが、・・・・・・・・・・hide兄がそれを要求しなかったから。 hide兄が望むように、促す通りに、俺は今まで彼を抱いてきたから。 だから本当は、イヤなのかもしれねぇけど・・・・・・・・・俺はそうしてしまった。 「あ、ああぁん・・・・・・・・ッ、やぁっ!!や・・・・・・・・ッ!!」 ピチャピチャとゆるく舌を遣うと、より一層hide兄の声が艶めいた気がした。 煽られるように俺は尚も深くソレを愛撫した。 「っ・・・・・・・・ッ、ぁあっ、ヤ・・・・・・・っ離・・・・・・・・・・・・ッ。」 喘ぎながら漏らした言葉は、"離してくれ"そう言っていると判っていた。 だけどこんな風に声を上げられて・・・・・・・・離すヤツなんていねぇだろ? 「や・・・・・・んッ、ぁあああああああああああっ!!!」 俺がきつく吸い上げると・・・・・hide兄が熱い液体を吐き出した。 初めて俺の口の中に放たれたそれを、躊躇せずに飲み込む。 全てがただ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嬉しかった。 「ぁあん・・・・・・・っ、ああ・・・・・・・・ッ!!う・・・・・・・・っ!!」 hide兄をうつ伏せにして、後ろから乱暴に突き上げた。 こんな風に荒々しく抱いたことなんてなかった。 止まらない俺の動きに、もうついていくことも出来ない風で、彼はただただきつくシーツを握り締めていた。 喘ぎ声を枕に沈めて。 「ぁ・・・・・・・・・・・・・・・ッ、hide兄・・・・・・・・・・・・・・・ッ!」 彼を目茶苦茶にしているこの状況に酔いしれて、思わず彼の名を呼ぶ。 俺の声も掠れきっていて。 引き攣る彼の綺麗な背中に、俺の汗が吸われていく。 「ぁああん、ぁう・・・・・・・・んっ、あぁ・・・・・・・・・っ!!んあぁぁぁっ!」 「ぅ、hideにぃ・・・・・・・・・・・・・・ッ。」 俺たちは同時に果てた。 hide兄は気を失ってしまった。 俺の腕の中で弛緩したその肉体を・・・・・・・・・・愛しさのあまり抱き締めた。 このまま時をとめたかった。 hide 一度だけJに滅茶苦茶にされたことがある。 俺はそのとき初めて失神した。 目が醒めると、申し訳なさそうなJの顔。 俺はその顔に笑いかけることだけしか出来なかった。 目が醒めてもまだ・・・・・・・・・・肌に余韻が残ってて。 身体中にJを感じていて。 望んでいた通りに抱かれて。 全神経が自分のものじゃないみたいに敏感になってて。 まともにJの顔を見ることが出来なかったから・・・・・・・・・・・・・。 それでもまだ。 俺は言えなかった。 素直になれなかった。 そしてJも・・・・・・・・・・・・・・・何も言わなかった。 想いは通じぬまま。 二人は引き裂かれた。
SUGIZO 俺が髪をピンクに染めたときのJの瞳が脳裏に焼き付いて離れない。 今でも・・・・・・ずるい俺のことを責めているみたいに。 hideさんがいなくなって・・・・・・・・・・・・・身代わりでもなんでも良いからJの傍に行きたかった。 Jが悲しむことを知っていながら・・・・hideさんと同じ色に染めた。 落ち込んで、自分を見失っていた彼は。 あっさりと俺の手に堕ちた。 あれからずうっと・・・・・・・・Jは俺のことを抱く。 "SUGI・・・・・・・・・・っ" 俺の名前を呼んでくれるけど。 hideさん色に染まった頭を抱えられる時は、心が死にそうに痛くなる。 きっとhideさんを思い出してるんだって思うから。 自分で起こした行動に、自分で傷が付く。 いっそピンク頭をやめたら・・・・・・・そう何度も心が揺らぐけれど。 きっとJは離れていってしまうだろう。 ピンク色の魔法が解けて。 俺はまた独り・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 J こんな風に逢えなくなっちまうって知っていたら・・・・・ きっともっと早くにhide兄に気持ちを告白しただろう。 今更思ったって仕方が無いけど。 ・・・・・・・・結局伝えることが出来なかった弱い俺に腹が立つ。 葬式の日、涙でぐちゃぐちゃになりながら初めて自分の気持ちを告げた。 だけどもうhide兄の瞳は俺を映さなかったね。 俺の声も耳に届いていないね。 後悔したって全ては遅すぎた・・・・・・・・・・・・・・・・。 蘇るのは、綺麗に笑っていた顔。 この腕に抱いた、確かな重み。 離したくはなかった、暖かさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 SUGIZO 「・・・・・・・・・・・・・ッ、く・・・・・・・。」 「・・・・・・・・・・・・・!!!」 俺の頭を抱いていたJが突然鳴咽を漏らす。 あまりに驚いて俺は声を発することも出来なかった。 hideさんを思い出して泣いている・・・・・・・・。 あんまりにも痛々しいその声が、 小刻みに震える身体が、 ・・・・・・・・・・・・・俺の心をズタズタにする。 「・・・・・・・・・っ、う・・・・・・・・・・・。」 直に心臓に届くJの泣き声が、俺を少しづつ殺していくけれど。 俺は身動きさえしなかった。 できなかった。 これは・・・・・・・・・・・・・・・罰だ。 hideさんの死を利用して、Jを手に入れようとした・・・・・・重罪。 Jの心は一生hideさんのものだろう。 そして、身代わりを望んだのは・・・・・・・・・・・・・俺。 (hide) Jは好きなヤツしか抱かないと、知ってたのに気づかないの・・・・・・・・? 俺の二の舞を踏む気・・・・・・・・・? SUGIZO・・・・・・・。 Jの瞳の哀しい色を、どうか拭い去って・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 そして君に告ぐよ あの日の想い 言い出せなかった言葉 君の月と宇宙に 咲いていた僕は 全てを知っていたのに この傷さえも いつも隠してた 壊れそうだよ J×hideを書くつもりでなんだかJ杉チック・・・・・・・・・・・・・・。 例によって勝手に動いてくれちゃうもんだから。。。コイツら・・・・・・・・・・(爆死) この後は、天国のhideの想いが通じて、ラブラブになるJとSUGIZOです・・・・・・・・(多分) タイトル、最後まで悩んでて、困って困って「TRUTH?」見てさぁ、 もう、これっきゃないっ!って想ったの。。。。すっごくリンクするんだわさ、歌詞が(笑) まーーー勝手言ってるけどねぇ、ワタシも(爆)。 「LUCIFER」はJ杉SONGだあっ!!!!!!!!
そしてまたころころと視点が変わってしまってスミマセン(><) 時間まで結構ぐちゃぐちゃだし。。。。むむむむむ。 このオハナシ、どうでしょう? 初めてhideのこと書いたし、意見が聞きたいです。。。。(弱気) にしても、ウチってだんだんJ×INOサイトじゃなくなっていってる・・・・?(ドキドキドキ) (いやいやそんなこたぁねーだろーーーーーーぅ!!) @紫月潤羽 |