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【サッカー】

森保ジャパン、17歳の久保建を6月の国際Aマッチなどに招集へ

2019年3月28日 紙面から

ボリビア戦から一夜明け、笑みを浮かべる森保監督=神戸市内で

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 FC東京のMF久保建英(17)が、6月の国際親善試合、南米選手権(14日開幕・ブラジル)に臨む日本代表に初招集される可能性が出てきた。日本代表の森保一監督(50)がボリビア戦から一夜明けた27日、神戸市内で取材に応じ「次のステップへの扉は自然と開いていくと思う」と大抜てきを示唆。“3階級特進”でのA代表デビューが実現すれば、史上2位の年少記録となる。

 急成長した姿は、森保監督の目にもしっかりと留まっていた。今季、久保建は横浜Mへの期限付き移籍から復帰したFC東京で、J1開幕からリーグ全4戦に先発出場。高い技術力で好機を量産するとともにFKでゴールを襲ったり、高い強度の守備で相手からボールを奪ったりと、首位チームをけん引する主力へと進化。そんな姿に、森保監督も「(プレー内容に加え)結果も出している」と高い評価を与えた。

 ミャンマーでのU-23アジア選手権予選では東ティモール戦で2得点を記録するなど、2020年東京五輪を見据えるU-22日本代表の主軸としてもフル回転。森保監督は「それだけのプレーを見せている選手には次のステップが準備される。次のステップへの扉は自然と開いていくと思う」と大きな期待感を隠さずA代表にも登用したい意向を初めて明かした。

 6月の南米選手権は、日本は招待出場でクラブ側に選手の派遣義務はないためDF吉田(サウサンプトン)、FW大迫(ブレーメン)ら主要メンバーの招集は難しい。絶対的な最強チームの編成は「めどは立たない」として断念せざるを得ない状況だ。そこで、6月上旬の国際親善試合2試合と南米選手権については「今の感触としては2チームになる」(同監督)という。選手の拘束力がある親善試合には吉田ら主軸を呼ぶが、その後の南米選手権にはクラブ側が派遣を認めたDF冨安(シントトロイデン)らに加えて国内外の若手で臨む方針。吉田らの代わりに久保建の名前が入る可能性は十分ある。

 「クラブの宝であり、日本代表の宝でもある選手たちをより確実に日本の力にしていくため、しっかり見ながら(日本代表として)成長していければ」と同監督。久保建の3階級特進、史上2位となる年少デビューが、かなりの確度で現実味を帯びてきた。 (松岡祐司)

◆U-22代表で活躍 既に飛び級状態

 17歳の久保建は、本来ならば2021年U-20W杯出場を目指す現在のU-18代表の世代。ただ、既に今年のU-20W杯(ポーランド)を戦う一つ上のU-20代表で主力を担いながら、20年東京五輪を見据えたU-22代表にも選ばれて活躍している。飛び級そのものに驚きはなく、FC東京の長谷川監督も、今季のJ1開幕戦直後に「すぐに欧州から声がかかるんじゃないか」と語っていた。

 6月に森保ジャパンからお呼びがかかれば、まさに“3階級特進”。最近の所属クラブやU-22代表での活躍などを見る限り、それも夢ではない。

<年少デビュー> 久保建は6月4日に18歳の誕生日を迎える。18歳1日で迎える同5日の国際親善試合(豊田スタジアム)でA代表デビューを飾れば、1998年4月1日の韓国戦(ソウル)でデビューしたDF市川大祐(当時清水)の17歳322日に次ぐ年少記録となる。現在の2位はMF小野伸二(当時浦和)の18歳186日。

◆「常に上目指す」久保建が帰国

 U-22日本代表の久保建が27日、ミャンマーで行われていたU-23アジア選手権予選から羽田空港に帰国。森保監督がA代表招集を示唆したことについては「特に、A代表に関してはしゃべることはない」と話すにとどめた。一方で「現状に満足することなく常に上を目指していきたい」とも語り、今後も与えられた場所で全力を尽くすことを誓った。

 

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