日本の採用面接が人をちゃんと見抜けない理由

あのグーグルも「面接の価値」を否定した

面接採用は妥当性が低い、穴だらけのシステムと筆者は言います。はたして、面接にはどのような問題点があるのでしょうか?(写真:polkadot/PIXTA)
日本企業の多くが採用において「面接」の結果に重きを置いています。ですが、それは大きな欠点をはらんでいることが科学的にも証明されているそうです。「採用面接の抱える欠点」や「日本の採用手法の世界とのズレ」を、組織人事コンサルタントの曽和利光氏が解説します。

気合いを入れて面接に臨んだものの、ほどなくしてお祈りメール――「今後のご活躍を心よりお祈り申し上げます」などと締めることでおなじみの不採用通知が、極めて事務的に届けられる。そんなことが何度も続くと、まるで自分の存在を全否定されたかのような、暗澹たる気持ちを抱く人もいることでしょう。

でも、悲観する必要はまったくありません。なぜなら「面接」という営み自体が、多分に問題をはらんでいるから。多くの日本企業で行われている採用時の面接は、精度も妥当性も低い、穴だらけのシステムだからです。そんなもので、あなたの価値や可能性がまともに測れるわけがありません。 

少し整理しながら説明しましょう。まず「面接」と一言で言っても、スタイルは大きく2つに分けられます。「構造化面接」と「フリートーク面接」です。私が本稿でその問題点や対策を述べていくのは、後者のフリートーク面接になります。ちなみに構造化面接とは、入社希望者に聞く質問が全部決められており、それにどう答えたらどのように評価するかといったことが、すべてマニュアル化されています。面接官が異なっても評価は一定で、適性検査と同程度の精度があります。

「面接」は科学的に妥当性が低い

一方、日本企業の多くで行われているフリートーク面接には、そのような評価基準がありません。面接官によって出される質問も下される評価もバラバラでは、公平かつ適切な判断が安定的に行えるはずもなく、つまりはそれだけ精度が低いのです。

精度の問題だけではありません。神戸大学大学院准教授である服部泰宏氏の『採用学』(新潮社)によれば、面接による採用は妥当性が低いことが科学的に証明されているそうです。

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  • NO NAME96dbba7f2951
    記事は面接の問題点を的確に言い当てている。
    外交的に自信たっぷりに見える学生に不当に有利という点もうなずける。

    実を言うと最近うちの会社に入る若手は、この手の「自信あふれる」タイプばかりだ。経営陣もこういった若手を優遇し、早期抜擢で幹部候補生に登用している。中高年を外し機動的に動ける「老害外し」の組織を目指しているようだ。

    しかし、問題なのは若手社員が「幹部ばかり」になる点。対策として現場で働く人間を派遣社員に置き換えているが、派遣さんは出入りが激しいので現場にノウハウが蓄積されず空洞化しているし、中高年の経験は無視されている。
    経営幹部は若手を登用して老害を外し、組織の新陳代謝を行ったつもり。現場は派遣で回して人件費削減でご満悦。
    だが、これでいいはずはない。静かな危機なのだが、経営陣は気づかない。

    up585
    down15
    2019/3/17 07:42
  • NO NAMEa0cb41836654
    これはSEやってた時の実体験として分かる。非常に優秀なプログラマーは、一見外見がひ弱そうだったり、凄く暗そうだったり、そういう人が多かった。面接だけなら確実に除外されてしまう人たち。人間は外見ではないのだとその時切に感じた。才能と外見は一致しないよ。人間何事も得手不得手があるように、才能があるのに面接が苦手な人もいると思う。そういう人たちの才能も活かされる採用試験であってほしい。
    up382
    down9
    2019/3/17 09:04
  • NO NAME5d53ce8c8d1e
    総合職なんてくくりで面接してる時点で面接出来ていないだろう。
    そのくくり方がすでに間違えているよ。
    up341
    down12
    2019/3/17 07:06
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