提督の憂鬱 作:sognathus
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安堵の溜め息とともに今度、鳳翔さんにどのようなお礼をしようかと感謝の気持ちで一杯で思案してるところにまた加賀がやってきました。
目に見えて頬が緩んで嬉しそうです。
そんな加賀に金剛も自分の事のように嬉しそうにして話しかけます。
金剛「加賀、ナイスレースだったヨ!」ダキ
加賀「っと、金剛さん、全く......ありがとう」ポンポン
金剛「2人がベストタイムを出したときは正直、ショックでしたガ......本当に鳳翔さんには感謝の気持ちでいっぱいデス」
加賀「ええ、お蔭で私と貴女一緒にお願いができるという最も理想的な形を実現することが出来ました」
金剛「フッフー、加賀? 心の準備はいいカシラ?」
加賀「お願いはこの後の大佐と扶桑さんの試合の後に表彰式と一緒にやるのですから気が早いですよ」
金剛「そんなコト言われたって、この胸のドキドキはどうしようもないヨ♪」
加賀「それは私も同じですが......」
金剛「どうしたノ、加賀?」
加賀「金剛、貴女は大佐がこのお願いを本当に受け入れてくれると思いますか?」
金剛「あ......」
加賀「大佐は、優しい人です。今は本当に昔と比べて私達と分け隔てなく接してくれるようになりました。だけど......」
金剛「ワタシたちが人間じゃないことを......ネ」
加賀「そうです。私達に好意を向けらている事に大佐は戸惑い悩んでいます」
金剛「殆ど顔には出さないけど確かにそうネ。パーフェクトに拒否はされないけど、自分からはゼッタイ寄ってこない感ジ......」
加賀「私も自分の気持ちが偽りだとは思いませんが、あそこまで明確に苦心してる大佐にこのまま寵愛を求めていいものかどうか......正直悩みます」
金剛「ココロが痛いね......」
加賀「世にはお互い相思相愛で人間と艦娘の壁を越えて愛し合う提督もいるみたいですが......」
金剛「ワタシ達の大佐にもそうなって欲しいと wish するのは我儘カナ......」
加賀・金剛「......」
加賀「......悩んでも仕方ありませんね」
金剛「加賀?」
加賀「やはり実際に聞いてみるしかないでしょう」
金剛「そう......ネ」
加賀「公の場で聞くというのもなんだか無理に答えを迫っているようで心苦しくはありますが、私達にもそろそろその答えが必要です」
金剛「っ、加賀ワタシ怖いヨ......。大佐がもし、拒絶するようなこと言ったりしたらと思ウト......」ブルブル
加賀「......」ソッ、ギュ
金剛「あ......」
加賀「その時は私も一緒に泣いてあげます。ですが」
金剛「but?」
加賀「それでも私は諦めるつもりは有りませんけどね」ニッ
金剛「え......?」
加賀「言ったでしょう。私はどんな障壁だろうと何れ爆砕してみせる、と」
金剛「そ、そういえばそんな事言ってたワネ......」
加賀「貴女もその時は手伝って貰えませんか?」 ←金剛の耳元に囁く
金剛「ん......!」ゾク
加賀「一緒にがんばりましょう?」
金剛「は、アぁ......加賀、アナタの言葉って麻薬みたいネ。そういうのってズルイヨ」
加賀「では、諦めますか?」ス
金剛「NO! 今ので覚悟が決まったネ。加賀、ワタシやるヨ! アナタと一緒に最後まで諦めないネ!」
加賀「その言葉しかと受け止めました。では、一緒に――」ソ ←手差し出す
金剛「頑張りマショウ!」ガシ
やー、やっぱ会話のキャッチボールっていいですよね。
書き易い!
大会の話の何分の一かのペースでできていしまいました。
加賀も金剛も乙女ですね。
ですが、まだまだ乙女はいる(書く)予定ですよ!