201Q

僕には12歳の頃にWEB漫画投稿サイトで知り合ったネット友達のKさんがいた。

 

Kさんは僕より7才か9才ほど年上であり、当時の彼は21才くらいだったと思う。

チャットなどでたまに交流し、模写や漫画投稿などをしながら競い合っていた漫画家志望仲間と言う存在だった…のかもしれない。

 

そのKさんはというと、9年後…フォロワーが4万人ほどいるそこそこ人気のVtuberになっていた。

正直彼の日頃の姿をリアルタイムで9年間見ていた僕にとってはかなりキツいキャラクターなのだが、人を集める事ができるという点においては何らかの力を認めざるを得ないだろう。

 

がしかし、そんなKさんもVtuberにとって最大の悩みである集客力という壁にぶち当たり、僕に相談するようになった。

 主観ではあるが、僕がおもうにリスナーや支援者を増やすために必要なのは、消費できるコンテンツの提供だと思う。

主体性のない生放送をしているだけだったり、企画を行わず馴れ合いばかりしているVtuberは段々飽きられていく。

何故なら、漫画を描かなくなった漫画家と同じようにメインコンテンツを履き違えると一定の層は離れていくからだ。

楽しませるための編集を施した動画を定期的に投稿するVtuberがいる中で、面倒くさいから、ネタが浮かばない、お金にならないからと怠けていると、活気のある人間の方へとリスナーは離れていく。

何事にも共通しているのは努力をしている人が伸びていることだ。

が、しかし…。

Kさんはたびたびチャットで2万支援して貰ったとか、Vtuberだけで年収300万行ったなどと自慢するが、努力をせずお金が稼げてしまうせいで、初期の頃にあった欲望が満たされてしまい、辛いことや苦労することから避ける傾向になってしまったと思う。

 

何故僕がそう思ったかというと、そんなKさんが最近、Vtuberに飽きて再び漫画家を目指しているものの、根底にある怠け者のクセが抜けきれず、とにかく逃げることばかり考えているからだ。

 

彼の社会的部分に関して言うと、雑誌に載るエロ漫画の〆切を破って掲載を3ヶ月以上も先送りにしたり、Vtuberになってからも企業案件であるにも関わらずドタキャンを繰り返したり、連載という企画で始めたVtuber漫画をたった4話で休載したりなど、精神的苦痛や体調を言い訳に逃げることが多かった。

 

僕が聞いて一番驚いたのは、Kさんはとある漫画家を尊敬していたが、自身の性欲を抑えきれなくて、長年交際している恋人がいるにも関わらず、その漫画家の友達と性的関係をもってしまったせいで絶縁されたという自業自得すぎるエピソードだ。

 

Kさんにとって漫画家を目指す理由は、好きだから描いているのではなく、自身を着飾るためのアピールに過ぎないのだろう。

僕にとって漫画は生活を支えるための手段でもあるし、好きだから描いている部分がある。

でもKさんは漫画を描かなくても生活ができる環境があり、とにかく理由をつけて漫画を描くことからも逃げ続けている。漫画家になりたいと言っているのに。

そうして9年間何もしなかった結果、Kさんの絵は一切変化がないどころか、以前よりも歪に崩れてしまった。

 

事あるごとに家庭環境や精神が不安定であることを理由にするが、僕にはただ苦しいことや辛いことを理由に甘えているだけのように思える。

家庭環境を理由にせずに頑張っている人や、うつ病と戦いながら頑張っている人たちが社会にはたくさんいるから、どうしても同じ漫画家という目線だと叱責をしてしまうため、あまり良くない関係だと思い、交流を断つことにした。

 

そのほうがKさんにとってもいいし、何よりKさんには僕の持っていないVtuberというものがある。

その人間を知りすぎるとアドバイスを頼まれても正当な評価が出来ないため、これからは影から応援したりしなかったりしたいと思う。 

 

そんな感じで僕も21才になってしまった。

一体これからどうなっていくのだろうか…。

 

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