帰還したブルーフィクサー隊各機に直ちに応急処置と補給が施される。 混乱の状況を隊員達に説明する月影長官。 ブルーフィクサー隊の亜空間での戦闘中、ロンド=ベルの活躍により内部からのアクシズ破壊は成功した。しかし、その間にバルマー本隊と母艦ヘルモーズΩによって、防衛軍の艦隊は壊滅していた。 そのバルマー有利の戦況を見て、月面付近に待機していたギガノス=ドップラー軍は加勢すべく進軍を開始したのである。 現在、ロンド=ベルとバルマー本隊は最後の戦いを繰り広げている。戦況は今の所は互角だが、援軍が到着すればロンド=ベルに勝ち目はなかった。 タケル 「くそぉ! アイツら、どこまで身勝手なんだ!」 断鉄 「とにかく、今、ヤツらをくい止めることが出来るのは我々だけだ」 月影 「諸君、無事の帰還を労う間もないが、 なんとしてもギガノスとドップラーの進軍を止めねばならん」 ゴウ 「ああ、ここまで来たら死んでもやってやるさ!」 ゴウの言葉は、隊員達全ての決意を代弁していた。 アルデバロン軍の残存戦力を加えた大部隊がブルーフィクサー基地に迫る。 通常空間に出現したアルゴルからもアルデバロン軍旗艦「スピリットガットラー�世」が出撃する。 マリン 「アフロディア! お前はアルゴルに向かい、民間人を保護するんだ!」 アフロデ「マリン・・・、私は・・・」 マリン 「過去のことはいい! 今は明日のこと、未来のことを考えるんだ!」 マリンの言葉にアフロディアの瞳に決意の光が灯る。 敵連合部隊を迎え撃つべく出撃するブルーフィクサー隊。アフロディアも単独でアルゴルの居住区へ向かう。 ドップラ「この私の崇高な目的を邪魔する愚かなる虫ケラどもめ!」 断鉄 「黙れ、ドップラー! 貴様のような独裁者を許すわけにはいかない!」 タクマ 「そうだ! 宇宙は人々の希望の海だ!」 タケル 「暴力と憎しみで満ちたお前達に宇宙に生きる資格はない!」 ドルチェ「甘っちょろい理想論にはヘドがでるわ! 力あるものこそが、この宇宙を握るのだ!」 ケーン 「へ!てめぇらみたいな悪党に負けてたまるかよ!」 鉄也 「貴様らの野望、ここで叩き潰してやる!」 ガットラ「どうやら最後の戦いのようだな・・・」 マリン 「ガットラー! 貴様だけは俺のこの手で!」 ゴウ 「ここで負けるわけにはいかない! いくぞ!!」 戦いは熾烈を極め、ブルーフィクサー基地も容赦ない敵の攻撃にさらされる。 しかし、集結した勇気と闘志は劣勢を覆す。 ダンガードの巨体が敵の攻撃を遮り、マーズフラッシュが炸裂する。 ドラグナーチームによって崩れた陣形に、グレートの雷が叩き込まれる。 亜空間から突っ込むバルディオスに迫る敵をT-LINKキャノンが貫く。 今やブルーフィクサー隊を阻むものはなかった。 ドップラ「く!ここは退くしかないということか?」 ドルチェ「バカな、ワシの野望が!」 ガットラ「そろそろ幕引きか・・・ さらばだ、アフロディア・・・」 もう1つの決戦に勝利したのはブルーフィクサー隊であった。 月影 「諸君、よくやってくれた」 タケル 「長官!ロンド=ベルは!?」 月影 「ロンド=ベルもバルマーを撃破した。 ・・・しかし、母艦ヘルモーズΩは間もなく大気圏に落下する・・・」 マリン 「それじゃ・・・」 月影 「恐らく地球は壊滅的打撃を受け、死の星と化すだろう・・・」 ケーン 「くそぉ! 今からじゃ、ぶっ壊すのもムリなのかよ!」 クイン 「ロンド=ベルが軌道の修正を試みていますが・・・」 タクマ 「じゃあ、俺達もそれを手伝いに向かおう!」 クイン 「ここからでは、もう間に合いません・・・」 鉄也 「手をこまねいて見ているだけしかないのか・・・」 ゴウ 「いや!出来ることがある!」 レオ 「ゴウ!」 ゴウ 「ロンド=ベルを信じよう! 今、俺達に出来ることがそれだけなら、それを全力でやるんだ!」 ゴウの言葉に全ての人間が祈った。 それは、神の奇跡を請う祈りではない。力の限り戦ってきた人間の最後の行為である。 そして、思いは力となった。 地球を包むこむように輝いた光は1点に集中し、そこから帯となって宇宙の深淵へと流れていく。 リンダ 「長官!ヘルモーズΩが地球の落下軌道を外れていきます!」 ローズ 「地球は、地球は助かりました!」 歓声がうねりとなってブルーフィクサー基地を包む。 断鉄 「・・・タクマよ・・・、 聞こえるか・・・」 タクマ 「父さん?」 断鉄 「タクマよ・・・ よくやった・・・」 タクマ 「父さん!死んじゃ駄目だ!」 断鉄 「タクマよ・・・、父を越えてゆけ・・・。 地球の未来と希望を頼むぞ・・・」 タクマ 「父さーん!!」 その渦の中、一文字断鉄は静かに瞳を閉じるのであった。 タクマ 「さようなら、父さん・・・」 ゴウ 「隊長、あなたの厳しい指導を俺達は永遠に忘れません」 ブルーフィクサー隊攻撃隊長、一文字断鉄の宇宙葬を終えた一行に、もう1つの別れが訪れる。 オリバー「やっぱり行くのか、マリン」 雷太 「マリン、俺達で何とかS1星の民間人の受け入れ先を探すぜ」 マリン 「ありがとう、オリバー、雷太。 でも、お互いが手を取り合うには地球とS1星は血を流しすぎた」 ジェミー「だからって、他の星を探して、旅立つなんて無謀よ! それでも行くの!?」 マリン 「ああ。 前に向かって進んでいれば、そこにはきっと希望が生まれるさ。 さあ、行こう。アフロディア」 生き残ったS1星の民間人はアフロディアをリーダーに、新たな故郷を求めて旅立とうとしていた。 そして、マリンもそれに従った。 去っていく要塞アルゴルとマリンのニューパルサバーン。 ケーン 「行っちまったな・・・」 ミカ 「もう、2度と会えないのかしら・・・」 タケル 「きっと会えるさ。 宇宙は暗く果てしないけど、呼び合う心があれば、また会える」 タクマ 「ああ、俺達もいつか宇宙に旅立ち、 そこできっと彼らに出会うさ」 クイン 「私たちは、彼、マリンに出会い、教えられてことを 次の世代に受け継いでいかなくてはなりません」 鉄也 「だが、まだまだ地球の戦いは続くぞ」 レオ 「ギガノスもドップラーも、まだまだ戦力を温存している」 ゴウ 「ならば、戦うさ! その先にある未来を信じてね」 バルマーの脅威は去った。しかし、ゴウ達の戦いは終わってはいない。 いつの日か真の勝利が来る日まで、人の戦いは続く。 視界に広がる宇宙は暗く果てない。 しかし、その宇宙を照らした光こそが、戦いの向こうにある希望だと信じ、人の戦いは続く。 新SRW改:side-B 終わり ◆ゲーム進行 ・冒頭、戦況と敵連合軍の動きを説明する月影長官とクインシュタイン博士。 最後の出撃に闘志を燃やす一行。 マリンに諭され、アルゴルへ向かうアフロディア。 ・タイトル後、マップに配置されたギガノス=ドップラー軍。 (少数のバルマーユニット含む) 敵ユニットから外れた地点にあるアルゴルから 出撃するスピリットガットラー�世とアルデバロン軍。 以後、アルゴル居住区は「地形」扱いとなる。 ・ブルーフィクサー隊出撃。 ドップラー、ドルチェノフ、ガットラーと連続の会話イベント。 同時に、アフロディア搭乗の輸送シャトルがアルゴルに向かう。 ・原作で敵対関係にあるボスユニットと特定キャラが戦闘すると会話イベント発生。 ・敵全滅後、そのまま「ヘルモーズΩ落下阻止イベント」が始まる。 (余裕があれば、ここだけはCGムービーを入れたい) イベント終了後、歓声の中で息を引き取る断鉄。 ・画面、月をバックにしたマップに切り替わりエンディングへ。 ・断鉄の宇宙葬。 代表で別れの言葉を述べるゴウ。 ・マリンとの別れイベント。 亜空間に消えていくアルゴルとニューパルサバーン。 ・これからも続く戦いに立ち向かうゴウ達。 ・そのまま、スタッフロールへ。 ◆解説 ついに新SRW改:side-Bも完結です。 参戦作品は自由でしたが、ストーリーはどうしても本編に縛られてしまったのが、 つらいところでした。 いろいろな不整合などについては、改稿時に修正するつもりです。 side-Bは、「改2」の前哨戦的な意味あいが強かったため、 いろいろな伏線が含まれています。 あまり活躍しなかったキャラは、その分、改2で活躍すると期待してください。 マリンの旅立ちについては、エンディングのイメージに乗っ取りました。 それゆえ、あまりハッピーっぽくなく、 微妙なせつなさを演出したいところです。 そして、あのEDがBGMとして欲しいところです。 無論、彼も改2で活躍が予定されています。 いろいろと反省点も多いですが、 本編のパラレルストーリーである「side-B」は大きな可能性を秘めており、 新SRW改2:side-B も予定しています。 今回のシナリオの主人公のゴウは、引き続きそちらに登場します。 いろいろと考えるところが大きかったside-Bですが、 皆様のご意見、ご感想を聞かせていただければ幸いです。 それでは、引き続き「新SRW改」ワールドを改2でお楽しみください。 |
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