衝撃と閃光が大地を駆け抜けた後、残されたのは強大な破壊の爪痕であった。 落下の中心地点であったラサは巨大なクレーターとなっているだろう。 はやる心を抑えながら、まずは状況確認を行うブルーフィクサー隊。しかし、電磁波の影響で、事態の推移は依然として不明であった。 そこへ、途切れ途切れながらの通信が飛び込む。 「・・・応答・・・・、こちら・・・」 リンダ 「こちらブルーフィクサー隊です! 状況の報告をお願いします!」 「・・・大空魔竜隊は壊滅・・・。 敵指令官のゴッツォのズフィルードによって・・・・、政府高官全滅・・・」 ゴウ 「なんだって!?」 レオ 「信じられん! 大空魔竜隊と言えば、超兵器を有する地球有数の戦闘部隊・・・。 それが、たった1機に・・・」 タケル 「俺達の想像以上にバルマーの力は強大だということか・・・」 タクマ 「それに、連邦政府高官も全滅だと?」 ケーン 「じゃあ、地球は負けたってことか!?」 ライト 「事実としてはそうなるだろう・・・」 「・・・・ズフィルードは太平洋に・・・」 ローズ 「たいへんです! このままでは10分後にそのズフィルードがこっちに来ちゃいます!」 アキラ 「あわわ、どうしよう!?」 ケーン 「冗談じゃないぜ! 俺はまだ死んじゃいねぇぞ! 大空魔竜隊がやられたからって、黙ってられるかよ!」 ゴウ 「考えてみれば、これはチャンスだ。 敵の司令が来るのなら、そいつさえ墜とせば戦争は終わる」 オリバー「だが、勝てるのか・・・」 雷太 「ぐだぐだ言ってるヒマはねぇんだ! 俺はやるぜ!地球をこんな風にしたヤツらを生かしておくか!」 マリン 「俺も賛成だ。 この状況を打破するためには、頭を潰すしかない」 ダン 「・・・よし、これよりブルーフィクサー隊は敵司令を迎撃する。 ローズ、ズフィルードの進路を正確に割り出してくれ」 ローズ 「は、はい!」 迷っている時間はなかった。 ブルーフィクサー隊は、ズフィルードを迎撃すべく覚悟を決めるのであった。 大気中に巻き上げられた塵芥は、本来は壮大な風景を暗く異質な世界に変えていた。 そして、ズフィルードは来た。 濁った大気を切り裂き迫るその凶々しい機体は、恐怖の象徴に相応しい。 ダン 「全機、迎撃準備。 全力を持ってズフィルードを墜とすぞ!」 ブルーフィクサー隊を認めたズフィルードは動きを止める。そして、その機体からは流麗な声が響く。 ゴッツォ「愚かなる種、地球人よ。 今は貴様らにかまっている時間はない」 ゴウ 「そっちの都合は知らないが、こっちは用があるんだよ!」 ゴウの気合に合わせて、ゼロサスが発光する。 ゴッツォ「その光は!? ここにも無限の結合を促す存在がいるのか!?」 ゴウ 「いくぞ!」 しかし、その戦いは乱入者によって遮られる。 突如、戦場に現れる敵巨大戦艦「フーレ」。 兵士 「ゴッツォ様、こちらに!」 ゴウ 「逃がすか!?」 追いすがるゼロサスにズフィルードの強烈なビームが直撃する。 ゴウ 「うわぁぁ!」 ゴッツォ「まだ墜ちられては困る。 こちらとしても、地球人の秘めたる力の調査は充分ではないのだ」 ブルーフィクサー隊がゼロサスを救出する隙にズフィルードはフーレに着艦する。 同時にフーレからバルマー機動部隊が出現する。 ゴッツォ「ズフィルードのデータをズフィアにフィードバックしろ。 いい機会だ。ズフィアの実戦テストを行う」 戦場を去っていくフーレから、ズフィルードを簡略化したような2機の機体が出撃する。 レオ 「気をつけてください! あの機体、恐らくズフィルードの量産型です!」 量産型とはいえ、「ズフィア」の力は強大であった。 次第に劣勢に追い込まれるブルーフィクサー隊。 タップ 「だ、駄目だ・・・。 量産機にさえ、歯がたたねぇ」 マリン 「くっ・・・、俺はここで死ぬのか・・・」 鉄也 「諦めるな! 戦場では闘志を失ったものから死ぬぞ!」 そこへ飛来する2体のロボット。それは、サハラ砂漠での危機を救ったグレートマジンガーとビューナスAであった。 ダン 「各機、陣形を組み直し、一点突破だ!」 以前より格段にパワーアップしたグレートマジンガーの助けもあり、辛くも勝利を手にするブルーフィクサー隊。しかし、その被害も甚大であった。 戦闘終了後、グレートマジンガーとビューナスAはブルーフィクサー隊に接触を求める。 ダン 「度々の協力に感謝する」 ゴウ 「助けてくれるのはありがたいけど、いったいアンタ何者なんだよ? だいたい、どうやって俺達のピンチを知ったんだ?」 鉄也 「説明の前に、まずは機体の修理が先決だ。 説明も兼ねて、俺達が協力している組織に君達を案内する」 グレートマジンガーの操縦者、剣鉄也はそれだけを告げると、内地に向けて飛行体勢に入る。 バルマーの圧倒的な力に打ちのめされたブルーフィクサー隊は、その後に続く以外の道はなかった。 続く ◆ゲーム進行 ・冒頭、(大空魔竜隊からの)通信による現状報告。 ・地球連邦壊滅に戦慄する一行。 ズフィルード迎撃を決定するダン。 ・タイトル後、味方機配置。 マップは夜間マップのように暗い。 ・ズフィルード出現。 会話イベントの後、ゴウの戦意120まで上昇して マップ中央のズフィルードに一気に接近するゼロサス。 ・フーレ出現。 フーレに向かうズフィルードを追うゼロサス。 イベント戦闘によってゼロサスのHPを10まで削るズフィルード。 (一撃で大破することが不自然にならないように、 ゴッツォの戦意は150、さらにクリティカル表示。 ここでの演出意図はゴッツォが「てかげん」を使ったことを表現) ・ズフィルードを収容したフーレ、マップ端近くまで後退。 フーレから出撃するバルマー機動部隊。 量産型ズフィルード「ズフィア」にデータの移植を命じるゴッツォ。 ・数ターン経過後、またはフーレがダメージを受けるとズフィアα・β出撃。 同時にフーレ画面外に後退。 ズフィアは既に数段階改造が施され、かなりの強敵。 ・ズフィア出現から2ターン後、または味方機のHPが30%以下まで低下すると、 画面端にグレートマジンガー、ビューナスA出現。 2機は一気に戦闘地点まで接近して、最も近い敵(ズフィア除く)に攻撃を加える。 その後はプレイヤーによる操作も可能で、同ターンも行動可能。 ・戦闘終了後、バルマーの強大さに改めて恐怖するブルーフィクサー隊。 一行を「組織」に案内する鉄也とジュン。 ◆解説 VSズフィルードです。 本編ではロンド=ベルも大空魔竜隊もズフィルードに壊滅させられていますが、 結局、ブルーフィクサー隊は直接の戦闘はしません。 これは、同じネタ×3を避けたためと、 ゴッツォが反乱軍(=バルマー内解放組織)の動向を掴むのに急いでいたため、 戦略上、ブルーフィクサー隊に「それほどの」価値を置かなかったため等の理由があげられます。 しかし、ゴッツォは先に対戦した「SRXチーム」にも見られた謎のエネルギー 「T-LINK」に興味を示し、ゴウのゼロサスには注目しています。 だからこそ、ゼロサスを撃墜せずに、 ズフィアのテストも兼ねて、戦場に一時残ったわけです。 結局、離脱後にズフィアは撃墜され、ゴッツォは「T-LINK」の力を再認識するわけです。 そして、その力への恐怖が、次回の「地球人抹消宣告」につながっていくわけです。 再登場の鉄也とジュンですが、当初のスポット参戦の予定とは異なり、 彼らには引き続いてブルーフィクサー隊に協力してもらうことになります。 鉄也の言う組織、そしてその指導者的立場にいる人物については、 次回をお楽しみください。 ◆次回予告 剣鉄也の導きで、謎の組織に接触するブルーフィクサー隊。 そこで出会う意外な人物達。 そして、束の間の再会を引き裂くゴッツォの「地球人抹消宣告」 今、戦いは新たな局面を迎える。 新SRW改:side-B 第19話「地球人抹消宣告、そして」 お楽しみに |
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