アデレードの南半球第3基地の撃破に成功したブルーフィクサー隊。 次の目的地であるサハラ砂漠に向けて、オセアニア地区を抜けたブルーフィクサー隊は、アフリカ大陸に到達する。 その時、コスモクラッシャーに搭乗したタケルの脳裏に何者かが呼びかける。 謎の声 「・・・マーズ、・・・聞こえるか、マーズ?」 タケル 「その声は!?」 その声の主はタケルの窮地を救い、ゴッドマーズの合体を導いた人物であった。 謎の声 「この大陸の最南部の岬にS1星人の秘密基地がある」 タケル 「待ってくれ!アンタは俺達の味方なのか!?」 謎の声 「私はお前の味方だ」 それだけを告げると謎の声は沈黙した。 キャプテン・ダンに事情を報告するタケル。 ケンジ 「罠・・・でしょうか?」 タケル 「俺にはそうは思えない」 ダン 「これまでの報告を聞く限り、その声は信用に値するのだろう。 そして、アルデバロン軍の基地では防衛軍に任せるわけにもいかないな」 マリン 「賛成です。 バルマーに協力しているものの、 どうもガットラーは何か企んでいるような気がします」 一行は進路をアフリカ大陸最南端「希望峰」に向ける。 秘密基地だけあって周辺のミノフスキー濃度はかなりのレベルにあった。 敵レーダーの予測有効範囲外で作戦を検討するブルーフィクサー隊。 ケーン 「とっとと突入しようぜ!」 レオ 「いや、敵基地の戦力が分からないからには、 正面突破は危険すぎる」 ダン 「この戦闘はいわばイレギュラーだ。 余計な消耗をするわけにはいかない」 マリン 「ならば、先に俺が基地に潜入します。 アルデバロンの基地なら俺が一番適任です」 雷太 「・・・」 オリバー「・・・」 マリン 「俺を信じてください」 ジェミー「私はマリンを信じます!」 ダン 「・・・基地潜入、敵戦力の調査、ならびに防衛システムの破壊を マリンに命ずる」 マリン 「はい!」 タケル 「俺もいきます。 俺の超能力もきっと役に立つはずです」 ダン 「・・・許可しよう。 ただし、時間に制限を設ける。 明朝の日の出までに2人が戻らない場合、 我々はアルデバロン基地に総攻撃を加える」 タケル 「了解しました」 雷太 「・・・気をつけろよ」 マリン 「任せておけって」 マリンとタケルは夕闇に紛れ、敵基地の破壊に向けて出発する。 既に時刻は3時を回っていた。 アキラ 「大丈夫かな?」 ナオト 「どうだろうな・・・、 あのマリンとかいうヤツは自分の星と戦っているんだぜ。 いい機会だとトンズラこくかもしれない」 雷太 「てめぇ!いいかげんにしやがれ!!」 ゴウ 「うわ!ちょっと抑えて抑えて」 オリバー「確かにマリンはS1星人だ。 しかし、アイツはその前に俺達の仲間だ」 ジェミー「雷太・・・、オリバー・・・」 雷太 「アイツがこの戦いに命を懸けているのは、俺達が一番よく知ってる!」 オリバー「頼む、どうかアイツを信じて待ってくれ」 ケーン 「俺は信じるぜ! アイツの気合いの入り方は嘘じゃないと思う」 ミカ 「前にタケルが言っていたわ。 いつか、地球人であるかどうかなんて関係ない時代が来るって・・・」 ナオト 「・・・済まなかったな。 考えてみれば、タケルもアイツも同じようなもんだ」 ゴウ 「そうだな。 『地球人』と『異星人』の連合と戦ってるんだ、 つまんないこと言っている場合じゃない」 一行に出来ることは2人を待つことだけであった。 マリン 「しかし、ガットラーめ、 S1星人独自で、このような基地を作るとは・・・」 タケル 「バルマーを出し抜き何をするつもりだ?」 基地に潜入したマリン達は、その規模に驚きながらも要所に爆薬をセットする。 マリン 「よし、後は時限装置をセットして脱出するだけだ」 時刻はそろそろ日の出を迎えようとしていた。 マリン 「ここまで来れば大丈夫だろう・・・」 「死ね!マリン!!」 ズキューン!! 基地を脱出したマリンはいきなり撃たれる。 辛くも銃弾をよけ、2人は射手に向き直る。 そこにはアルデバロン軍前線司令、マリンを弟の仇とつけねらうアフロディアと数名の兵士がいた。 マリン 「貴様はアフロディア!?」 アフロデ「基地をこそこそ抜け出す者がいると思ったら、 裏切り者の貴様とはな! 言え!基地で何をしていた!?」 マリン 「貴様らこそバルマーから離れて何を企んでいる!?」 アフロデ「貴様に答える義務なぞない! 死ね!裏切り者!!」 ズキューン!! タケル 「周りの雑魚は任せろ!」 マリン 「この地球とS1星人に平和を取り戻すまで死んでたまるか!」 周辺の兵はタケルが引き受ける。 電撃と銃弾の飛び交う中、アフロディアに掴み掛かるマリン。 そして、その最中、2人の仕掛けた時限爆弾によって基地が爆発を始める。 それを合図に侵攻を開始するブルーフィクサー隊各機。 アフロデ「おのれ、マリン! 覚えていろ!」 捨てゼリフを残し、アフロディアは迎撃指示のために基地へと帰還する。 オリバー「マリン!無事だったか!」 雷太 「早くニューパルサバーンに乗れ!合体だ!」 マリン 「よし、いくぞ!!」 迎撃に出た透明円盤群、戦闘メカと戦うブルーフィクサー隊。 マリン達の破壊工作によって、基地の防衛機構はその力を発揮できないでいた。 アフロデ「おのれ、マリン! 撤退だ!」 機動部隊を撃破されたアルデバロン軍は、基地を放棄して撤退していくのであった。 ダン 「2人とも任務遂行ごくろう」 マリン 「しかし、結局あの基地の目的は不明でした」 オリバー「ま、何にせよ、成功で良かった」 雷太 「ったく、遅いから冷や冷やしたぜ」 マリンを囲む一行は明らかに変化を見せていた。 その輪の中でマリンは、宿敵であるアフロディアの憎しみと怒りに満ちた瞳を思い出していた。 マリン (殺すか、殺されるかしかないのだろうか・・・) 基地の撃破には成功したもののS1星人の目的は未だ不明である。 しかし、戦いは続く。 ブルーフィクサー隊は、サハラ砂漠に向けて、朝日の中を飛ぶ。 続く ◆ゲーム進行 ・冒頭、タケルへ謎の声(シルエット状態のマーグ)のメッセージ。 ダンへの謎のメッセージの報告。 希望峰への進路変更指示。 ・タイトル後、マップ端にはアルデバロン基地。 マップは夕方。 ・マリン、タケルの潜入志願。 ・マップ切り替わり、夜間に。 カーソルマップの端で、2人を待つ一行の会話。 ・カーソル、基地に移動して、基地内でのマリンとタケルの会話。 ・カーソル、基地から移動して、アフロディア達とマリン達の対決。 ・基地爆発。 ・ブルーフィクサー隊、マップ上出現。 ニューパルサバーン、バルディプライズ、キャタレンジャー、コスモクラッシャー(合体状態)は、 2人の位置まで先行する。 ・戦闘母艦、透明円盤多数、戦闘メカ「ベムロイド」×3、「ビッグオクト」×5出現。 戦闘母艦が破壊されると残りのユニット全撤退。 機動兵器が全滅すると戦闘母艦は撤退する。 ・戦闘終了後、2人を迎える一行。 ・アフロディアが気になるマリン。 ◆解説 マリンを主軸に据えて、ブルーフィクサー隊の絆についてのシナリオです。 同時に、マリンとタケルの対比、マリンとアフロディアの1回目の対面の意味あいも含んでいます。 映画版のバルディオスですと、いつまでたっても信頼関係を築けないマリン達ですが、 (というより、そういった場面を描いている余裕が無かった?) SRWという混在の世界が舞台ということもあり、 いつまでもそのネタで引っ張るわけにもいかないので、ここらで1本スジを通すことにしました。 その際にクラッシャーチームをカラませているのは、 タケルの新SRWシリーズにおける存在意義の一端の表現のためでもあります。 ちょっと大人の雷太とオリバーは、クラッシャー隊ほどはストレートに信頼を表に出しません。 どう考えても、侵入者がいた時点で基地全体で捕獲に出るべきなのに、 アフロディアは侵入者がマリンと知った時点で対決の場を作ろうとします。 言い訳としては、「裏切り者をこの手で!」といったものになりますが、 本当は彼女の中にあるわだかまりのハケ口を意味しています。 詳しくは話が進んでいく上で、S1星人の独自の行動と共に表現していきます。 バルディオスにばかり話の主軸を据えるのは危険ですが、 中途半端な扱いはさらに失礼ですので、やるからには徹底的にやるつもりです。 今回の戦闘はしごくあっさりしたものになっています。 作戦と話数の都合上、どうしても大規模戦風のシナリオが多いため、 こういった抜くマップも必要でしょう。 さて、次回こそは驚くべきユニットとキャラの登場です。 今回を期待していた方は申し訳ございませんでした。 それでは次回を期待してお待ちください。 ◆次回予告 サハラ砂漠に築き上げられたバルマーのアフリカ基地。 現地防衛軍、ゲリラ兵と共に攻略戦に参加するブルーフィクサー隊。 しかし、砂漠に潜むバルマーの罠が地球側を追いつめる。 絶対絶命のピンチが今、死の恐怖を呼ぶ。 新SRW改side-B 第16話「砂漠の魔神」 お楽しみに ◆今回の没ネタ ゴウ 「そうだな。 『地球人』と『異星人』の連合と戦ってるんだ、 つまんないこと言っている場合じゃない」 レオ 「考えてみれば、ギガノスでもドップラーでも 何でも仲間にしちまうバルマーの方が器がデカいな・・・。 俺は暗黒ホラー軍団とは友達になれそうにない」 ・・・お粗末(笑) |
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