第9話「ギガノス降下」



ゴッツォ「では、S1星人の安全は保証しよう。
     しかし、そのためには一働きしてもらわねばならない」
ガットラ「地球侵攻は協力する。
     しかし、亜空間の戦術応用の技術提携については、
     そちらが約束を果たした後とさせてもらおう」
ゴッツォ「いいだろう。
     貴君らアルデバロン軍の健闘を期待する」
 亜空間に待機するアルデバロン軍基地兼S1星人移民船「アルゴル」。
 その司令室にはガットラー総統と戦術指揮官のアフロディアがいた。
アフロ 「よいのですか?
     バルマーに協力しながらも、ギガノス、ドップラー軍団などという
     地球の組織と取引をするなど」
ガットラ「仕方あるまい。
     我が軍の兵力では、全ての組織を敵に回して戦うのは不可能だ」
アフロ 「ですが・・・」
ガットラ「なあ、アフロディア、面白いと思わぬか?」
アフロ 「は?」
ガットラ「我々、そして裏切り者マリン=レイガンは故郷S1星を旅だった後、
     時空渦に巻き込まれて、この地球にたどり着いた。
     地球は、我々が夢見た第2の故郷に相応しい素晴らしい星だ。
     その地球の内部は争いに満ち、あろうことか地球を捨てようとする者さえもいる」
アフロ 「・・・」
ガットラ「さらに、何の目的かは知らぬが、
     宇宙の一大勢力などどいうホラ吹き集団までもが、
     地球を狙っている」
アフロ 「バルマー帝国のことですね。
     確かに、そのような星間連合なぞ聞いたこともありませぬな」
ガットラ「我々がこの星にたどり着いたのは、何かの啓示なのかもしれぬ。
     儂はそれをS1の1億の民に示された約束の地であると思いたい。
     そのためには、謀略の限りを尽くしてでも、この戦争に勝利したいのだ」
アフロ 「私もこの命、総統とS1星のために捧げるつもりです。
     その証として、裏切り者マリンの命、この手で奪ってみせます!」
ガットラ「そうか、我々のクーデターの際、お前の弟はマリンに殺されたのだったな」
 アフロディアは光の届かぬ亜空間でマリンに復讐の炎を燃やすのであった。

マリン 「だから、言っているだろう!
     S1星は確かに存在している。
     俺がいるのが何よりの証拠だ!」
雷太  「信じられるか!
     クインシュタイン博士の調査では、そんな星は存在しないんだよ!」
タクマ 「よせよ、まだ未調査の星系かもしれないだろう?」
雷太  「何だ、お前、異星人の肩を持つのか?」
ケーン 「軍人さんは堅いねぇ」
タップ 「ほんと、ほんと」
 わだかまりを残しながらも異星人マリンを加えて、ブルーフィクサー隊は本格的に始動しようとしていた。
ローズ 「亜空間レーダーに反応!
     サンパウロにアルデバロン軍が出現しました!」
 月影長官の指示で出撃するブルーフィクサー隊。
クイン 「ドラグナーとゼロサスには、フライトユニット『リフター』を装備しました。
     これで各機、飛行が可能となります」
ゴウ  「さっすが、クインシュタイン博士!
     今晩、夕食にお誘いします!」
クイン 「遠慮しておくわ」
レオ  「まったく、緊張感のかけらもないヤツだ・・・」

 サンパウロに出現したアルデバロン軍に攻撃を加えるブルーフィクサー隊。
 召還されるガイヤー。アルデバロン軍巨大戦闘メカのために合体するバルディオス。
 ブルーフィクサー隊有利で戦況は進む中、新たな一団が戦場に飛来する。
タクマ 「ギガノス軍、それにドップラーだと!?」
ダン  「ちい!ギガノス軍が既に大気圏内に侵攻していたとは。
     おまけにドップラーと手を組んだのか!?」
 さらに、ギガノス・ドップラー連合軍はアルデバロン軍とも連携をとる。
カール 「ギストール閣下の決定とはいえ、得体の知れぬ連中に力を貸すとは・・・」
マイヨ 「言うな、カール。
     全ては、この戦争の勝利のため。
     閣下のお気持ちを汲み、ここは耐えるのだ」
 各組織の結託に動揺しながらも戦うブルーフィクサー隊。
 ギガノス地球降下部隊の第1陣が早々に撤退したこともあり、戦闘は辛くもブルーフィクサー隊の勝利に終わる。

 地球圏全体がバルマーの襲来を契機に、戦乱で包まれようとしていた。
 バルマー、ザンスカール、ネオ・ジオン、ギガノス、ドップラー軍団。恐らくそれ以外にも、地球連邦に反旗を翻す組織はその機を狙っているだろう。
 混沌の状況の中、ブルーフィクサー隊の戦いは続く。
 しかし、戦いの行方は依然として見えないでいた。
                                           続く

◆ゲーム進行
・冒頭、ゴッツォと作戦協力の会談をするガットラー。
 ガットラーとアフロディアの会話。
・口論するマリンと雷太。
・サンパウロにバルマー出現の報。
 「リフター」装備を説明するクインシュタイン博士。
  ●リフター装備
    D1、D2、D3、ゼロサスが装着。
    ユニットタイプが「空陸」に変更。移動力+1。
    武装に「翼下ミサイル」が追加。
・タイトル後、マップ上には透明円盤とアルデバロン戦闘メカ「ビックオクト」×2。
 味方出撃ユニットは全機。
 ニューパルサバーン、バルディプライズ、キャタレンジャーは分離状態で発進。
 合体は可能。
・ビックオクトは特に亜空間移動はしない。
・4ターン後、ギガノスのMA(リフター装備)部隊とメカサタン「ジェットラー」×3出現。
 共闘に動揺するブルーフィクサー隊。
 共闘に苦悩するプラクティーズとマイヨ。
・ギガノスMA部隊は、マイヨが撃墜されるか、プラクティーズ3機が撃墜されるか、
 5機以上撃墜されると、調整不足を理由に全機撤退。
・戦闘終了後、敵組織の多さと、その結託に脅威を感じる一行。

◆解説
 フライトユニット「リフター」を装備したDチームとゼロサスです。
 戦艦ではなく、基地をベースに戦う彼らですが、
 これで長距離移動を含む作戦行動も不自然ではなくなるでしょう。
 ちなみに、素体的な存在である「R-O」は
 今後もパーツ装備的なパワーアップがなされます。

 各組織の結託は新SRW改ではお馴染みです。
 しかし、アルデバロン軍は、その中でも比較的独自の動きを見せます。
 バルディオスのストーリーを知っている方は、
 今回のガットラーのセリフの暗示的な部分を感じとってください。

 マリンのわだかまりについてですが、
 オリバーくらいしか、クールな皮肉屋がいないため、
 どうしても直情的で頑固な雷太が表面に出て、「悪役」っぽくなってしまいます。
 「SRW」ですので、今後は、オリバー・雷太以外の別作品のキャラを
 いかにマリンにカラませていくかが鍵となります。
 (無論、マリンだけが軸ではありませんが)
 バルディオスの分離状態での出撃は、わだかまりの表現です。

 さて、だんだんスーパー系の「HPが多い敵」が増えてきましたので、
 こちらも「スーパーロボット」が登場していきます。
 (「リアル系がスーパー系より弱い」と言っているわけではありません)
 次回は、ゴッドマーズです。

◆次回予告
 哨戒任務に出るブルーフィクサー隊。
 その最中、バルマーに追われる男と対決する超能力者タケル。
 そして、現れるバルマーの大部隊。
 謎の声に導かれ、タケルは6つの力を1つに結集させる。
 新SRW改:side-B 第10話「六神合体」     お楽しみに

◆今回のボツネタ
クイン 「ドラグナーとゼロサスには、フライトユニット『リフター』を装備しました。
     これで各機、飛行が可能となります」
ケーン 「いいんですか?
     単独で基地を守るミッションやらないのに、空飛んじゃって」
クイン 「大丈夫。
     私は『翼』を作る以外の仕事もしてるから、他に見せ場はあるわ」
    ・・・お粗末(笑)

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