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暴言問題について本会議で謝罪する泉房穂市長=明石市中崎1
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暴言問題について本会議で謝罪する泉房穂市長=明石市中崎1

 部下への暴言問題で引責辞職し、出直し明石市長選で3選を果たした泉房穂市長(55)が22日、市議会本会議で「市長不在の議会となったことをおわびする」と陳謝した。暴言について説明を求める緊急質問で、ほかのパワハラ行為の有無を問われたが「詳細な記憶はない」と述べ、これまでと同じ回答に終始した。

 泉市長が本会議で暴言問題について説明するのは初めて。

 泉市長は3月議会の開会前に辞職しており、辞職の同意を求める臨時議会の本会議も欠席した。同議会は市長選の選挙期間と重なり、2019年度当初予算案は市長不在で審議される異例の事態となった。

 緊急質問した辻本達也市議(日本共産党)は、流出した音声以外にもうわさされる暴言やパワハラについて「真偽不明も含め、さまざまな情報があふれている」と指摘。「(疑惑を)終わりにするために、すべてを明らかにすべき」と説明を求めた。

 5年前に東部学校給食センターの建設予定地から産業廃棄物が出た際、泉市長が「埋めてしまえ」と発言したとされる問題については、市民団体が作成したちらしを基に質問。泉市長は「本当に記憶がない」と釈明した。

 また、市職員と市長室で協議する際「怒るとごみ箱を蹴る、備品を壊す」とされる問題では、「備品を壊したのは思い当たる」とし、「介護保険料の引き上げに関する厚生労働省からの通知を受け、高齢者の手続きの負担が増えることに激高した。職員に当たったのではない」と弁明した。

 この後、閉会のあいさつに立ち、「暴言の責任を負い続ける。これからの明石への責任もある。二つの責任を果たしたい」と述べた。

 出直し選挙で泉市長が当選したため、公選法の規定により、4月の統一地方選(14日告示)で再び市長選が行われる。出直し選で敗れた北口寛人氏(53)は、自身のホームページで立候補を断念する意向を示しており、現時点では泉市長だけが立候補の意向を表明している。(藤井伸哉)

【緊急質問】明石市議会は会議規則で、市議側が市長側に対し、事前通告が必要な一般質問以外でも、本会議で「緊急を要し、やむを得ないと認められるときは同意を得て質問できる」と定める。明石市議会での緊急質問は、議員定数削減を巡り、泉市長と議会側が対立した2012年の3月定例会以来、7年ぶり。

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