最近は、生物分野の教材をよりブラッシュアップするべく
教材研究と向上・改善に励む日々です。
新学期が来るのが、今から怖いなぁ…
さて、そんなわけで今日も色々探しながらいじっていたのですが
動物の行動の章をやっていて、こんなサイトをたまたま発見しました。
イトヨのジグザグダンス、初めて動画で見たかもしれない。
「えっ、どれがジグザグダンス??」って感じだった。
教科書ではなんだかダイナミックに書いてあるのに、実際は左右にクイクイっとやるだけなんですね。
あと、雌にも攻撃するんだなぁって…
別にイトヨのジグザグダンスを知らなくても、雌に攻撃するという習性を知らなくても
受験にも生きていくにもなんにも支障はないんだけども…
それでも私は教える立場である以上、知っておくべきであるし、なんなら生徒に「受験だけを見て受験に足りるのみの狭量な知識を求めるの人間になっては駄目よ、本当の豊かな学びをしないと」と伝えなきゃいけないはずなのに
そんな自分すら受験知識に踊らされて生物の実際を全然見ていないんだなぁという反省を改めて感じました。あかんね。
あと、先日の土日では優れた全国の先生方と触れ合える機会があったのですが
そこで「グリフィスの実験」についても新しい知見を得ました。
グリフィスの実験といえば、形質転換を見つけたものですが
あれはかつての教科書ではもっと違う形で紹介されていたんだそうです。
今の教科書上の説明だと、「突然変異でR型菌がS型菌になってしまった」という可能性が拭いきれなくなっている、と…
言われてみて気づきました。確かにそうです。
でも実際は、グリフィスはちゃんと突然変異の可能性を削って、
「R型菌がS型菌死体から何者かを得たせいで形質が転換した」と結論づけられるように実験を練っているのです。
その方法とは…strainを上手く使うこと!
wikipediaに載っています。以下引用します。
実験の概要[編集]
グリフィスは病原性を持つIII-S (smooth) と病原性を持たないII-R (rough) の2種類の肺炎レンサ球菌(肺炎双球菌とも)の株 (strain) を用いた。III-S株の細胞は多糖類でできた皮膜(莢膜)で覆われ、これで宿主の免疫系から自分自身を守るため、宿主の体内で繁殖し、病気を起こせる。これに対してII-R株は多糖類の皮膜を持たず、宿主の免疫系に負けてしまうため病原性を持たない。つまりIII-S株を接種されたマウスは死ぬが、II-R株を接種されたマウスは死なない。
この実験では、III-S株のバクテリアを加熱して死滅させたものと、II-R株のバクテリアを用いた。これらはそれぞれ単独ではマウスを殺さないとが確認された。にもかかわらず両者を混ぜ合わせたものを接種した場合、マウスは発病して死亡することを彼は見いだした。さらにその死んだマウスの血からIII-SとII-R両方のバクテリアを分離した。
当初は「III-S株の加熱物に皮膜が含まれており、これをII-R株が利用することで宿主内での生存が可能になった」との可能性も考えた。しかし加えたバクテリアのうちで生きたものはII-R株のみであるから、発見されたIII-S株はII-R株の子孫でなければならない。このことからグリフィスは「III-S株の死んだものに含まれる何らかの『転換要素』が原因となって、II-R株が致死性のIII-S株に『転換』した」と結論づけた。
菌の型について[編集]
この菌の型は大きくS型とR型に分けられる。S型はその皮膜に多型があり、免疫学的に30程に区分されていて、上記のIIやIIIはそれを表す。R型は筴膜が無いのでこのような区別は無い。元々R型はS型からの突然変異によって出現し、例えばII-S型から出たR型はII-R型と称する。R型が復帰突然変異によってS型に戻る例もあるが、この場合II-R型からはII-S型が生じるので、上の実験結果を説明できない。
散々生徒に「教科書は疑ってかかりなさい、疑問を持ちなさい」と言っておきながら
自分はこんな重要なところでスルーしていたなんて…
恥ずかしすぎます。
でも、自分も元生徒、学ぶ一員であることに変わりはないので
こういうことを機に「やっぱり先生という立場があったって中身がすっからかんなのは変わらないんだから勉強しなきゃいけない!!!」と自分に強く言い聞かせ
今後も謙虚堅実に学び続けたいと思います。がんばるぞ!!
p.s.
卒業生が会いにきてくれました!
メンダコストラップ、お揃いだってプレゼントされました。嬉しいなぁ〜