文化放送は22日、1等最高10億円の可能性のあるスポーツ振興くじBIG(第720回)と連動した異色企画を発表した。1等の当せん者が、当せん金10億円を払えば丸1日、文化放送を自分のものにできるというもの。都内の同局で行われた発表会見には、レギュラー番組を持つみのもんた(70)も出席した。

 みのも驚くユニーク企画だ。「いやあ、いったい何だと思った。信じられない企画だと思った」

 23日から発売されるBIGで、1等最高10億円を獲得した人が対象となる。先着1人に、当せん金10億円を支払えば、局名を変えるなど、文化放送を1日だけ自分のものにできる権利を渡す。同局によると、個人向け命名権の販売では国内最高額とされ、放送局名の命名権販売も国内では初めてという。

 10億円を支払った申込者には、さまざまな企画が用意されている。局名の変更はもちろん、社員の名刺も改名した社名に変更し、社旗も変えて掲揚する。同局ロビーには申込者の銅像を設置し、改名した局名入りオリジナルグッズも販売する。社長室も設置され、社名の看板も変更。何と申込者の名前入り社歌も制作されるという。

 また、申込者のこれまでの人生を題材に落語家立川志の輔(60)が落語を作り、漫画家弘兼憲史氏(66)が漫画を描き、みのがレギュラー番組内で半生を紹介するなどユニークな企画がめじろ押しだ。みのは、自分が当たって申し込むなら「名前をみのもんた放送局にして、最寄りの浜松町駅をみのもんた駅にしてほしい」と話した。

 ただ、1等賞金が10億円に満たない場合は、提供するサービス内容は変更するという。さらに、9月30日まで待っても申込者がいない場合はこの企画は実施されない。1等の当せん金の一部だけでの申し込みは受け付けておらず、全額支払いが条件で、ローンなど分割払いも受け付けない。

 同局の三木明博社長(67)は「文化放送は関東地区を放送対象エリアとしているが(インターネット配信サービスの)ラジコを使って全国で聴いてもらえるようになった。これまでも夢を応援する企画を行ってきたが、全国規模でやる企画をやろうと思った」。片寄好之放送事業局長(57)は「幸福を体中で表現したい人に申し込んでほしい」と話していた。

 ◆BIG

 06年9月に始まった予想しなくていいサッカーくじ。J1、J2の指定14試合の試合結果(勝ち、負け、引き分け)をコンピューターが無作為に予想。1口300円で、公式サイトやコンビニなどで購入可能。計14試合の結果が全て当たれば1等。1等の配当金の最高額は3億円だが、1等が出なかった場合などは次回にキャリーオーバー(繰り越し)され、最高6億円まで膨らむ。23日から期間限定発売される第720回では、1等が最大10億円となる。